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Pentax67露出計修理 |
伯父遺品pentax67の露出計が反応しません??
- 遺品のpentax67、たまにはシャッタを切らないとヘソを曲げて撮りたいときに使えないのも困ると思い(あの世からのお告げみたいなものはないですよ)防湿庫から出して、あれ?露出計が動かない。電池を変えても反応なし・・・、困りました。(;'∀')汗
- ネットで検索すると、67は同様のトラブルが多いようですね。レンズ絞りと連動させるチェーンが劣化で切れることが多いとか・・。
- 早速、確認ですね。露出計を取り外すと案の定チェーンが切れていました。67を逆さにすると、切れたチェーンの残骸と連結部品がポロっと。どど・・どこに取り付いていたの?君は。大変です、元に戻せないかも・・・? 最悪は、単体露出計を使えば写真は撮れるので、まあ気楽に修理することにしました。(
切れたチェンの残骸がカメラ内に残っていないか?確認しないと)
先ずは分解 (同じ症状で修理を試みるかたへ)
- ネットで検索すれば、分解手順は見つかります。ここでは、細かくは書きませんがPic-1の模式図を頭に入れておくと作業しやすのではないでしょうか。模式図は立体的には書いていないのでイメージと捉えてください。(本当は、分解時の写真を一部撮り忘れていたのと、組付けの写真は一気に作業したので余裕がなかったんですけどね・・・それで細かな事は割愛させて頂きました)
- 分解はネットを参考にして頂ければそんなに複雑ではありません。以下に僕が気づいた点、失敗点を書いておきます。又、Pic画像内のメモ書きも参考にして頂くとよろしいかと。
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露出計連動の模式図 pic-1 |
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分解、組み込み時の要注意
- pic-2・・フォーカススクリーン枠を止めているピン付きネジはマイナスドライバーの先を削ったものを使用(道具箱を何気にあさっていたら発見、少し広げました)。小さなペンチでも取れますが組立時にトルクがかかりにくいかも。
- pic-3・・スクリーン枠の下のワッシャをカメラ内部に落とさないようにしましょう。くっついてなかなか取れないですけどね。
- pic-4・・マウント下のワッシャは2枚、3枚等が重なっていました。枚数をメモしたほうが良いですね。ピント面までの距離調整でしょうかね。
- pic-5・・小さな樹脂パネルはマイナスドライバーで取れました。これを外すと作業性が格段にいいですよ。円形ガイドにチェンを通しやすいです。
- スプリングと樹脂製連結部品の間でチェンが切れている場合は、チェンをスプリングから無理に外さないように・・・。今回はここでは無く、下の部分で切れていて他の部分のチェンも劣化しているだろうとチェンは全部交換することにしました。そこで悲劇が・・・、無理やり外そうとしてスプリングを伸ばしすぎてもとに戻らなくなりました。
- 結果、スプリングも交換する羽目になりました。驚いたのは、スプリングのなかに一回り細いスプリングがもう一本あったことですね。
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pic-2 |
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丁度良いスプリングとチェンを探す(組み込み)
- スプリング・・・ホームセンターで外径2.5mm、長さ22mm、線径0.29mm 。上で書いた2重のスプリング構造はとても出来ないので、3種類買って外径と張力の近いものを使いました。(スプリングの長さの違いはチェンで調整しました。2、3回はやり直しが必要かも)--pic-6
- チェン・・・手芸店で楕円形状の一コマ長さ2.0mm、幅1.5mmのアクセサリ用のチェンを探しました(アズキ形って言うのでしょうか)。切れたチェンを持って行き、根気よく探すと丁度いいものが見つかりました。帰宅後、切れるまで引っ張ってみました。(張力は不明、具体的にたとえようがありません)元のチェンほど強くはないでしょうが、これくらいしか手に入らないので妥協ですかね・・。-pic-6
pic-6 |
pic-3 |
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- 模式図(pic-1)を念頭に、組付けをするのですが、問題はチェンの長さです。模式図内の長さはあくまで僕の場合ですから変わってくると思います。Pic-7のスプリングの伸び長、連結部品(露出計へ情報を伝える)の位置を参考にしてください。
- 組付け順序は、リング形状部品のフック(絞り連動)→Pic-8のガイド→pic-7の円形ガイド→本体のフック(ここはスプリング)の順番で取り付けました。
- あとPic-8のガイド通しはチェンが回転(捻じれないように)しないように注意です。(動きが悪くなりそうですからね)
pic-7
Pic-8 |
pic-4 |
Pic-5 |
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- 最後になります、シボ皮等の貼り付けは薄い両面テープを使いました。遮光に使ってあるモルトは加水分解でベトついているので交換がベストですが、今回はそのまま見ないことにして蓋してしまいました。今度チェンが切れたらモルトも交換するかも。一応モルト(裏蓋の光線漏れ修理用のあまり)はあるんですよ→、なんだか面倒なんで・・・・。
PIC-9
- 修理後の露出計の精度は単体露出計(スポット)と遜色ないですね。もともと67の露出計は指針式ですから細かな精度を期待してはいけません。(笑)だいたいだいたい・・・。
2020/9月
- その後レンズを付けて絞りを何度もグリグリしてみましたが、今のところ大丈夫ですね。他のレンズでもOKです!2020/10月
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Pic-9 |
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祝 復帰!!2020/10月
- 追記 2022/6月 : 1年とほぼ半年経過しました。定期的にレンズのカビの確認、通電、シャッター動作の有無、修理後の露出計の動作確認を行って来ましたが、問題ない様です。(絞り連動で露出計の変化も単体露出計と大体合っています)
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- 追記2 2023/10月 : 3年が経過しました・・・正常に動作してます
- (^▽^)/
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おまけ
使った道具 |
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