河合潔議員の郡上市議会一般質問
                  (2004年7月5日 午前10時11分から40分間)

河合潔議員:はい。25番、河合潔です。

大暮了議長:25番、河合潔君。       (河合潔議員、登壇。)

河合潔議員:議長の許可が出ましたので通告に従って市長並びに教育長に質問致します。

まず、市長に対しての質問であります。行財政全般に渡っています。わたしは、5月20日付岐阜新聞の市長インタビュー記事、そして広報「郡上」5月号の巻頭の所信表明、ならびに4月27日の本会議と本定例会冒頭の所信表明を中心に質問いたします。

私は質問の11番です。(前の)山口(洋児)さんにたくさん私の質問のところがありましたので、より具体的に山口さんに被せて答えていただきたい。10人の方々のご質問を伺っていますと具体的なものが乏しいというのが私の感想であります。通告してありますように具体策を示して欲しいことをお願いして質問に入ります。

産業振興 

市長は、山口さんの質問の最後に出ましたように、産業振興を何よりの重点、最優先課題に挙げられておられます。まず産業振興の核とする、第一次、第二次、第三次産業の振興について具体的に施業を示してください。例えば先の特別会計の審議の中で私は提案しました。学校給食の食材を「地産地消」、教育の観点からも市内の農業者や業者と提携して導入したらどうか、平成15年の市の農産物販売額が約14億5千万円で、学校給食の賄費は2億5千万円ですから、全部とは言いませんが、農家にとっても安定した生産が出来、生徒も新鮮な地元で取れたものが食べられることになりますが、どうですかと質しました。今この提案には答えていただかなくても結構ですが、私の質問に対してこの例のように産業振興策についても具体的な対案でお答えをいただきたいと思います。

1.新しい産業を創り出す手立てをどの様に計画してみえるのか。

2.交流人口の増加を図る具体的施策を示して欲しいと思います。

3.既存産業との協調、共栄を目指すと言っておられるが具体的にご説明頂きたい。

4.観光面で、今までの点を線で結んでアピールするとは、その手立てはどの様なものか。お答えください。

5.既存産業の地盤の活性化を図るといって見えますが、政策を具体的に教えて下さい。

6.環境対策を推進すると所信で言っておられますが、どの様な施策を講じられるのかお示し頂きたい。

少子高齢化対策 

続いて、これは前の方々の質問とダブってまいりますが、少子高齢化対策についてであります。働く場所の確保は今お尋ねいたしました。市長はこの他には健康管理の支援をと愛育手当、住宅の供給を少子化対策に挙げられ、高齢者にはスポーツ振興やボランティア支援を図っていくと言っておられますがこれだけでは少子高齢化対策として、誠に淋しい思いが私はいたします。

乳幼児の医療費助成の対象年齢を思い切って引き上げるとか、男性長寿日本一の旧和良村の施策を全市に波及するとか これが郡上市の少子高齢化対策の第一歩だとも言う施策を示して頂きたいが如何でしょうか。

新市建設計画 

次に新市建設計画についてお尋ねします。

 極めて厳しい財政状況の中、不要不急のものはピシッをけじめをつけ15年後の市政がどうなるのかの見際めをもって進めて頂きたいと思いますが、その前にも市長在任の4年後、建設計画の終る10年後、合併特例がなくなり交付税の激減が予測される15年後、それぞれの財政シュミレーションを市民の前に明らかにして頂きたいと思います。

新市建設計画が審議も何もないまま今、正に実行に移されています。早急な議会への提案があってしかるべきであります。お答えください。

職員数 

続いて行政に対する問題について伺います。

現在1100人いる職員を10年で三分の一、366人減らすと明言しておられますが、その為には市長在任中に146人の減員をしなければなりません。その手立てをどう取られるのかお示しください。

また、そのことによって10年後の地域振興事務所はどうなるのか、地域の活性化が損なわれる恐れはないのか、お尋ねしたいと思います。

今一つ市長は市民の頭の切り替えを求めておられるが、一連の人事、三役人事、教育委員会等、また消えていきましたが特例顧問などをみても、ここには若い新しい力の登用が欠けていると私は思います。市長はリーダーシップを発揮され、若人の積極的起用に頭を切り替えして頂けないか、市長は既存の力の利用に重きを置いてみえる感じがしますが如何でしょうか。

合併について 

次に合併についてお尋ねします。

旧7ヶ町村の人達に「合併するとサービスが悪くなる点も多々起きますよ。負担が重くなることもいくつもありますよ。それでも市になるんですから合併に賛成してください」と説明して理解を得られたでしょうか。承知してもらえなかったと思います。「サービスは最高に、負担は最低に」を約束して市になりました。市長は所信表明で、合併初年度であり住民サービスを低下させることは避けなければなりません、と言っておられます。初年度だけでは困りますが、その初年度にも合併協の決定ということで市民にたくさんの負担が押し付けられています。もちろん旧町村によってその表われ方は色々ですが、住民基本検診が0から1000円、ゴミ袋が10円から25円になったところもあります。国保税や上下水道料金、加入料なども5年間で一番安いところに合わせるのでなく、一定の高水準に調整されます。

例を挙げますと、国保税です。

平成14年度の一人当り調停額は、明宝村は63,037円、和良村は67,813円ですが、郡上平均は77,711円です。その差は明宝で14,700円、和良で約10,000円安いのですが、これを5年半で均一にするため引上げるとなっています。

私は明宝や和良がどうして低かったかを徹底的に分析・研究し、その教訓を市全域へ拡げて低い線で調停していくのが合併する時の市民への約束でなかったかと思います。

合併協の決定の法的な根拠がどこにあるかは知りませんが、決定だということで全部実践に移してしまうのか、見直しをかけ市民負担の軽減を図るのか伺いたいと思います。

 

次に、広報「郡上」6月号巻頭の記事についてお尋ねしたいと思います。

 記事は「国と地方の借金が700兆円で、政府はこれは大変と様々な政策を行うが、その中に三位一体の改革と地方分権がある。この政策で、国に集中していた地方行政に関する権限や財源を地方に移し、自分達で物事を決められるようになる。これからは地域の皆さんがきちんと相談し行政に声を届けながらいろいろなことを決めていく・・・」省略しましたが、こうした事が書いてあります。この中で、不況やリストラでIターン・Uターンだけでなく、農業を営む若者や農村部に永住する方が増えているとも書いてあります。三位一体改革がどの様な影響をこの郡上市に及ぼしているのか、税源委譲も都市部有利といわれていて、郡上市にはどのくらい来るのか判らない状態です。Iターン・Uターン、農村に来る人が増えている実態は、郡上ではこの3年間でも5年間でも昨年1年間でもどれだけの人達が来られましたか。現実のデーターを示してください。この記事は間違った認識を市民に導くものと断言せざるを得ません。市長はどう考えておられるか。どの様に三位一体改革など認識しておられるか。就農する若者や農村永住者が増えていると認識しておられるのか、市長の認識を承りたいと思います。

 教育方針

続いて教育長に郡上市教育方針について簡略にお尋ねいたしますので簡潔にお答え願います。

一、国や県の教育が目指すもの、目指す方向を理解し反映しなければならないといわれるのはなぜですか。

一、2学期制は何時どの様な論議がなされ、どこで決められたのですか。また、2学期制の長所と短所をお教えください。

一、凌霜の心、創拓などの言葉、多くの若者に理解して頂けるでしょうか。私はどうもしっくりいかないものですから、以上3点よろしく答弁をお願いします。

 地域格差

最後に、地域格差について市長にお尋ねします。

旧7カ町村間の地域格差が多々ありますが、その実態を把握しておられると思いますが、示して頂きたいと思います。そして、どの様な段取りで格差是正を図られるお考えか、公平で平等な地域づくりをするためにも避けて通れない課題であると思いますので伺いたいと思います。

最後は事務組織について市長に伺います。

 今のままでいいのか、問題はないのか、組織の変更など考えておられないか

 

以上でありますが、明確で具体的な答弁を求め私の質問を終えます。(降壇)


答弁及び再質問の全文(答弁の前に質問を太字で加えました。 川上)

大暮了議長それでは河合潔君の質問に対してそれぞれ答弁をお願いします。

質問1.新しい産業を創り出す手立てをどの様に計画しているのか。
井口権二郎総合政策部長:
 問題はたくさんでございますのでなるべく簡潔に申し上げたいと思います。大項目が広報「郡上」等々の記事に関してということでございましたので、そのことを受けての回答という予定でおります。
  まず広報等で申し上げましたことの意図といいますか、第2・第3という具体的に上げておりますが、産業が地に根付いたものであることを前提に既設の産業を含めた産業振興を進めていきたいという意味で、三つの項目を挙げたということでございまして、1次・2次の個別なことに関してどうのこうのということではございませんのでよろしくお願いします。具体的なということにつきましては、新市の10カ年建設計画、または3ヵ年の実施計画のほうでご理解をいただきたいと思います。
 質問:新しい産業を創り出す手立てをどの様に計画しているのか。
 それから産業の件で新しい産業を作り出す、既存産業の向上、既存産業の基盤のことについてはまとめてお答えを申し上げたいと思います。産業の消息につきましては距離的な時間の短縮、自治体間の交流が可能になった、または情報通信網の基盤が整った、こういった理由からこれまでの閉鎖的な見方が解消され、自治としての可能性が広まったと基本的に考えております。また、郡上市には匠を始めとする技能技術者がたくさんおられます。某会社は日本の最先端にある電子部品に関わる日本の代表的優良企業でもあります。これらの優秀な技術や技能など郡上市の方々が互いに知恵を出し行政とともに創造していくことが重要と考えます。市の新しい動きとして、某金融機関または商工会が中心となり、市内の企業が力を合わせて地域活性化協議会が正式発足すると聞いております。こうした企業自らの動きに対し、市といたしましても積極的な情報提供や側面的支援をしてまいります。産業の活性化が××促しまたは原動力になる。今後とも県並びに専門的有識者の意見や地域関係者の意見を頂戴する中で進めてまいりたいと考えます。

質問:交流人口の増加を図る具体的施策を示して欲しい。
 
 次に、交流人口の増加と点から線に結ぶ具体策についてまとめてお答えします。郡上市一円は恵まれた自然と伝承文化に満ち溢れていると考えます。そして旧7カ町村それぞれに特徴ある自治体運営が行われ、その地域性は合併しても失われることなく持ち続けられるものでございます。今後とも地域の特性を生かし新調し地域情報を掲載した地域地図として全国に流すなど誘客を図っていきたいと考えます。
 質問:観光面で今までの点を線で結んでアピールする手立てとはどの様なものか。
 点が個の施設であり一つの資源であります。この施設は資源を線で結ぶ、言い換えれば連携することによってルートが生まれるわけです。さらに線が複数の線と結ばれることによって、分化することになります。すなわち、ルート化することによって、例えば観光の滞留時間が延長され交流客の消費する時間が広がることが期待できます。滞在型観光にも繋がる可能性もあります。更にリピーター制度を活用することによって潜在人口の増加に繋がります。郡上市全体を目的や機能年代層等を考慮した観光ルート化することによって、点から線、線から面に繋いでいく事になります。地域そのものが持っている力を保存活用することが郡上市にとって一層大きな力となる、と考える次第でございます。

質問:人員削減で10年後の地域振興事務所はどうなるのか、地域の活性化が損なわれる恐れはないのか。
 
 次に、10年後の地域振興事務所はどうなるのかということでございます。範囲が非常に広い郡上市といたしまして従来の行政サービスを維持することを優先して総合支所方式を採用いたしました。職員の定数削減から事務事業の細部にわたる統廃合といった再編を検討をする必要があると考えます。しかしながら地域サービスを低下させない意味において現段階では地域振興事務所機能は基本的には残しておくべきと考えております。


 質問:現在1100人いる職員を10年で三分の一、366人減らすと明言しておられますが、その為には市長在任中に146人の減員をしなければなりません。その手立てをどう取られるのか
 
 職員の定数については早急に定員適正化計画を作成し組織の効率な運営を行うと共に、職員の資質向上を図る上で地域活動が低下しないように最大限の努力をいたします。若い職員の登用が欠けているというご指摘ですが、優れた人材を適所に配置することは男女を問わず積極的に進めていきたいと考えます。平成16年4月1日付けの病院を除きます新規採用は19名です。内訳として男性10名、女性9名、うち20歳代は14名、また専門的な職員は8名ですのでよろしくお願いします。

質問:市長在任の4年後、建設計画の終る10年後、合併特例がなくなり交付税の激減が予測される15年後、それぞれの財政シュミレーションを市民の前に明らかにしてほしい。新市建設計画が審議も何もないまま今、正に実行に移されている。早急な議会への提案があってしかるべきだ。
 
 建設計画はなし崩しに審議もなくというご質問でしたが、新市の建設計画は合併前の各町村で作成されていました建設計画を持ち寄ったものでございます。このことは合併協議の中で確認されております。よって少なくともそれぞれの地域の意見が反映された計画であると考えております。なお17年度以降の計画については地域審議会の議論を経て創生される予定です。

 質問:合併協の決定の法的な根拠がどこにあるかは知らぬが、決定だということで全部実践に移してしまうのか、見直しをかけ市民負担の軽減を図らないのか。
 
 合併に当ってサービス・負担が、サービスは最高、負担は最低とのお尋ねですが、町村の合併はそれぞれ固有の特色を持った自治体が一つになっていくことです。よって、制度の違いがあることは地域性といった面から当然あって然るべきものです。地方自治法第2条第13項の中に、最小の経費で最大の効果を上げるように規定されております。合併によって誕生した郡上市は新たな自治体としてスタートを切ったものと理解しております。よって時代背景のもと、最小経費で最大の効果を上げるべく義務があると認識しております。合併協議で調整された事項は合併する上での取り決めであり特別の理由がない限り変更は出来ないものと理解しております。

 質問:広報「郡上」のIターンUターンで来る人のデーターを示せ。この記事は間違った認識を市民に導く。市長はどう考えているか。どの様に三位一体改革など認識しているか。就農する若者や農村永住者が増えていると認識してるのか。

 広報に関して事前に承知しておるかということと、これは理解しておりませんでしたが三位一体の影響、Uターンのデーター的なものを示せということで
すが、データー的なことについては現在用意を事前にしておりませんので後ほどお渡ししたいと存じます。この節はあまり時間がないので全て決済の上で広報等に掲載しておりますのでよろしくお願いします。

大暮議長:(ちょっと長い。市長の答弁もあるから要点だけを・・) 

井口部長:(長いですけど、たくさんですので要点だけ言えといわれても・・。)
 質問:旧7カ町村間の地域格差の実態を把握してると思うがそれを示せ。どの様な段取りで格差是正を図るのか。公平で平等な地域づくりをするためにも避けて通れない課題だ。
 それから地域格差の実態を掌握されているかということは、掌握しております。今後とも公平・平等を基本にして努力してまいりたいということです。

質問:事務組織は今のままで問題はないか。組織の変更など考えていないか

最後に、組織的なことでございますが、流れがうまくいってないという部分があったことは承知しております。そのことはすぐに改善するように指示をいたしまして、現段階においては問題はないと、また組織を変えるというところについては、今回一部住民管理課の移動がございますが、それ以外については今のところはございません。以上です。

森助役:議長。
大暮議長:はい、森助役。
 
 質問:既存産業の地盤の活性化政策を具体的に。

森弘彦助役:
 ×××にうた×ることにつきまして具体的にちょっとお願いしたいと思いますけれども。また××調査の時にマイウッド株式会社と××××ます。12億の解約定期を持ちまして、特許もいくつか取っております。それを、すい×をアグリスター加工いたしまして、ゲンタイに使っているという内容でございますが、全協委員会の場でちょっとご説明させていただきますが、また常任委員会等でその工場を見学していただきまして、また×××立ち上げませんでしたので、また県の××しまして今後の課題にしていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします(×××箇所は聞き取り不能)


大暮議長:石神教育長。

質問:郡上市の教育方針が国や県の教育が目指すもの目指す方向を理解し反映しなければならないというがなぜか。
 石神孝治教育長:
お答えいたします。
 第1点目の、国・県の示すこととの整合性というようなお話だったと思いますが、教育委員会は行政機関として公教育の推進者であるというふうに理解をしております。つまり、公教育とは国民全体のために行われる公共的教育事業、それを担っているのが教育委員会、その根拠としては教育基本法の第6条(学校教育)あたり非常に鮮明だろうと思います。それから学校教育法についてもそのようなことが読み取れる。また、どの国においても一定の基準を示すということは当然のことだというふうに思います。

質問:2学期制は何時どの様な論議がされ、どこで決められたか。2学期制の長所と短所はなにか。
 2点目、2学期制についてであります。このことにつきましては新しく市が発足する時に、今後の教育のあり方ということについて、それぞれの教育委員会でいろいろと議論をしてまいりました。そうした時に、当時の郡上郡ですが教育長会から校長会に市に向けての新しい市の教育のあり方ということを一つ提言をしていただきたいというお話をいたしました。その中で校長会では私的な議論はあったようですが、この2学期制を取り上げ是非現場の意見として取り上げていただきたいということで、現在に至ったわけであります。そういうことを含めて学校管理規則に規定をいたしました。さて、その長所ということでは、例えば小学校での運動会だとか体育大会だとか、こうしたそういう大きな行事を前期のまとめとして位置づけ、そして指導の成果を具体的に評価できるのではなかろうか。また、後期においては××× ××として、小学校での学習発表会、あるいは文化祭というものを位置づけ、そうして見通しを持って  ことが出来るのではないか。そのほかに授業時数を2日ほど増やして 出来る。等々のひとつ長所があるだろうと思います。そのほかにもございますけれども。では課題として、どういうことが残るだろうかということを考えた時に、2学期制で児童生徒の姿を学習の成果を学期ごとにこれまでやっていた評価、そのことを保護者に通知するというようなことでこれら2回になる、これで十分だろうかということがございます。したがって、学校にきめ細かな評価等々をし、子供の姿を保護者にピッチリと連絡するというような配慮検討を今後しなければならない。というふうに思っております。それから、従って長い期間での評価をいたしますので、保護者等にも理解ができる評価の基準というものを一層具体的に明確にするということが課題として残ろうかというふうに思います。

質問:凌霜の心、創拓、などの言葉は多くの若者に理解してもらえるか。
 
3つ目、「凌霜」の心ということで、これまで7カ町村で取り組んできたことを考察してこのものを取り上げさせていただきました。ご案内のように自主自立、不撓不屈あるいは誠実だとか勤勉、感謝や思いやり、進取の精神等々は、これはかつて郡上郡民がとても大切にしてきたこと、つまり凌霜の心ではなかろうかと考えております。戦前、満州開拓等で国策に臨んで郡上郡民が甚大な被害を受けたという辺りのところは十分に反省をしなければなりませんが、この凌霜の心・魂はやはり教育の上で大切にしていかなければならないというふうに考えております。そのことを残念ながら、議員のお説の通り今の若い人たちから馴染みが薄くなってきたということでは、今後あらゆる機会を捉えて教育関係者外にも捉えてこの教育委員会としてこの教育方針をよく理解していただけるような努力を一層払っていかなければならないというふうに思っております。

「創拓」について。これもご指摘のように、非常に、まあ、教育委員会としては、言うならば、あえて造語を使わせていただきました。これまでの想像、単なるクリエィティヴ(=creative)ではなしに、そこに開拓=フロンティア(=frontier)の心を込めたということで、どうしても見つからずにこの造語という言葉を使わさせていただきました。以上です。

大暮議長:松山健康福祉部長。

 質問:少子高齢化対策について乳幼児の医療費助成の対象年齢を思い切って引き上げる考えはないか。

松山章健康福祉部長:
 少子高齢化対策の乳幼児医療助成の対象年齢の引上げについてお答えさせていただきます。現在、県の制度では3歳児未満の乳幼児の入院また外来の助成と、3歳以上・就学前の入院のみを助成しております。年数を経ながら対象年齢を現在までに引上げております。郡上市といたしましても、県補助対象外となられた3歳以上で就学前の入院外の治療費については単独で助成をしております。ということで現段階では引上げをする予定はございませんが、県の方でもいろいろと×××と連携しながら実施していくという予定ですのでよろしくお願いいたします。

質問:男性長寿日本一の旧和良村の施策を全市に波及するとか、これが郡上市の少子高齢化対策の第一歩だとも言う施策を示せないか。
 
 
続きまして長寿日本一の関係でございますが、「健康日本21」の地方版といたしまして、旧和良村におきましては「まめなか21」を作成しております。超高齢社会を健康で活力あるものにするため健康維持しまた発病予防することに重視しまして、満足出来る生涯作りを目指す郡上市の健康づくりに計画に×××させていただきたいと思っておりますのでよろしくお願いします。また、保健医療福祉行政につきましてはタテ割り行政ではなく横の連携を密にし一体的に推進するように努力させていただきますのでよろしくお願いします。

大暮議長:松井総務部長。

 

 質問:新市建設計画について極めて厳しい財政状況の中、不要不急のものはピシッをけじめをつけ15年後の市政がどうなるのかの見際めをもって進めるべきだが。

松井隆総務部長:
 3番の@についてお答えをいたします。財政難のケジメでございますが、今年度の予算につきましては、旧7カ町村がそれぞれ重要課題としておりました政策を研究いたしましたことでございますのでお願いをいたします。限りある財源の中ではございましたけれども特定財源の確保の可能性の高いものを重点として計上させいただきました。17年度予算につきましては、まだまだ国の動向等不透明な部分もございますが経済情勢や市の財政状況等によりまして事業の必要性と効率性、また今年度にかかって参ります経常的な維持経費等を考慮しまして計画分配の再確認をさせる予定でおりますのでよろしくお願いをいたします。

質問:市長在任の4年後、建設計画の終る10年後、合併特例がなくなり交付税の激減が予測される15年後、それぞれの財政シュミレーションを市民の前に明らかにせよ。新市建設計画が審議も何もないまま今、正に実行に移されている。早急な議会への提案があってしかるべきだ。
 
次に3のAでございますが、財政のシミュレーションの関係でございます。昨年の6月、7月の合併協議の調整の時点では、まさか今年の三位一体の改革でこのような減資になろうとは誰もが予想だにしなかったところでございます。近年の社会経済情勢は大変めまぐるしく変化を致しておりまして国内外におきましても非常にその将来展望が不透明であります。河合議員がおっしゃいますように、財政シミュレーションにつきまして、4年後10年後15年後に必ずこのようになりますというような財政的な数字的なものを示すということは現時点においてはちょっと出来ませんけれども、当面は合併協議会におきまして示されております新市建設計画を可能な限り優先として参りたいと、このように考えておりますのでよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(時間がないため非常な早口)

大暮議長:市長。よろしいですか。

市長:特にありません。だいたい答弁し尽しています。

大暮議長:河合議員。よろしいですか。

河合潔議員:
 ホットに、例えばね、少子高齢化の乳幼児
(医療費)無料が県が3歳で、(市が)無料はいま就学未満の子をやっとると、そんなことはごく承知の上で、本当に市として少子高齢化の対策が大事なんやというんなら、それに対する政策は何かあるかということを聞いておるんです。今、こうこう、やる気はありません。引上げる気はありません。それなら、それに代わるものはあるのかということを聞きたいです。全体的な、今、予算が出て行ったりして大体分かりますけれども、今年は出来ないが来年からはこうする、そういうことがお尋ねしたいんですけれども。

全体に、全部、抽象的で現在掲げられておることがわかる(だけです)。シミュレーションは私も必ずそうなるというようなシミュレーションはあると思いませんのですが、一定のものは示していただきたいと思います。

井口(総合政策)部長が、沢山早口でバーッと喋られましたが、例を出して、簡単な例を出して応えるように言いましたが書いてあることを読むだけで、他は答弁は(分かりやすい例を出して答弁することは)出来ません(です)か。

大暮議長:硲市長。

 質問:産業振興策についても具体的な対案でお答えをいただきたい。
 硲孝司市長

 全部、具体的に申し上げる時間はございません。例えばのお話で、敢えて私が申し上げておきたいのは、郡上市のこの現状といいますか、置かれている立場、山林が90%ございます。そのこと一つを取ってみましても、幸い、つい7月1日に、森林組合、県下でも1番というような合併をいただいて、今後活躍を期待したい訳ですが、そういう受け皿といいますか、お願をできる機関のそういうふうな体制も整えていただいたので、やはりこれは単に一般論でいう山を守るというものの言い方でなしに、環境の問題もありましょう、あるいは水の問題もありましょう、それから災害の問題もありましょう、そういうことを踏まえて、これはそれぞれご承知のように7つの町に合併協議を通じながら建設計画というのをお作りいただいておるので、それは部長が申し上げたように、大前提でございますから、それを覆すわけにはいきませんけれども、共通認識の中で山をどうして守っていきましょうやということは、私からもご提案を申し上げ、即、実行が出来る問題であろうかというふうに思います。そういうことで、例えば間伐をするその材を、今、切捨てばかりが主です。一部は出してももらっています。そのものを如何に、これはいろんな制約がございます。材が安いのですが、そのものを出すことによって、先ほど助役からも言いましたが、加工する、それも民業を圧迫するのでなく、森林組合でも今工場の建設計画をお持ちのようであります。そういうもの、あらゆることを網羅する、あるいは、いい製品は木材市場も東京でお持ちいただいているんです。そこで販売もしてもらう。さらには、そのものの、どうもこうもならんと言うと失礼なものの言い方になるかも分かりませんが、財貨的には何んともならんという物も、今、具体的には申し上げれる、実行まで行けるか行けんか分かりませんが、これを焼くことによって、そして、その、針葉樹の墨が、どこまで有効に使えるか分かりませんですけれども、それと木酢の活用ということについても一部民間の皆さんとお話をしておりますが、そういうことを組合わせ、やれば、かなりの雇用も生まれますし、それが今の郡上市の最も重大な問題であろうかと、まあ、譬え話(たとえばなし)一ついえば、そう云うものの発想で、同じ一次産業と言えども、そこにどこまで肉付けが出来るか、これは当然一次産業だけのことを申し上げる積もりはありません。二次産業然り、確かに二次産業は、今、公共事業等の抑制で大変、その、建設等々はご苦労を掛けていることは皆さんご承知の通りです。しかし先ほど申し上げたように、高速が来て情報基盤が出来たお陰に、工場をさらに拡張したいとか、適地がないかというようなお話も自然に受けてございます。そういうことも、一つ一つ、役所の今までの我々のやり方というのは、許認可も取れる取れんとやっとったのも事実ですが、これをスピーディーにやって、そうしていい企業ならドンドンお入りも戴かないかん、というようなこと、あるいは更に申し上げれば三次産業・サービス産業で云うと交流人口の増大の話もございましたが、これも、前にも申し上げたと思います。高速が整備をされ、中部国際空港が開港をされて、愛知万博というものがありますけれども、こういうふうな話をすれば、今から安閑としておってはいけませんですけれども、おそらく外国のお客さんも十分誘致する余地はあると、その為の仕掛けは要ります。当然、仕掛けは要りますけれども、そういうことを考え、あるいは部長から申し上げましたけれども、点を線で結び、面にする、これは例えば、各、美並から高鷲まで、あるいは和良まで、明宝まで、いろいろな名勝もあります。あるいは、政教分離の問題があるかもしれませんが神社仏閣もある。そういうものをラリーみたいに繋げることだけでも、今まではそれぞれの単体の町村がやっていたことを一つの流れとして組合わせる。そういうことを、それぞれのお立会いの皆さんにご提案申し上げたいし、知恵も出してもらって、そしてそれを行政が押し付けるのではなく民間の皆さんのお気持ちを行政がどこまでお手伝いできるかということで政策的にやって行きたいというふうに思います。ですから、逃げる積もりはございませんが、あくまで行政が、こうやりなさい、というばっかりでは、いけませんので、このように云うとお叱りを受けますが、「自立型の郡上市」にしんならんことが将来的な究極の目標で、ですからそれをするための知恵を、皆さんに申し上げたような青空公聴等もやりながら、いろいろと、ご提案も申し上げたいし、ご意見も聞きたい。或いは先ほど部長が言われたような新しい協議会等の発足もしていただけるようですが、そういうところへも耳を傾けてご指導を受けたりすることによって、それぞれの産業の結びつきをうまくやりたい。こういう気持ちであります。(ブーッ=ブザーの音)

大暮議長:以上で河合議員の質問、並びに答弁を終結をいたします。

                午前10時51分 傍聴 川上朝史・野田龍雄

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2008年3月 河合潔議員の一般質問(全文)掲載!
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