Edelstein ”Karfunkel”
「遙か東方より船に乗ってやって参りました」
「御託はよい、早く見せよ」
「はっ」
商人は慇懃な笑顔で、宝石袋のヒモを緩めた
中には一つだけ、赤い宝石が入っていた
えんじ色の台の上に、それはそっと置かれて
しばしその輝きに、居合わせた全員は見とれた、魅入られたと形容できる
「カーバンクル」
「赤い宝石の悪魔?」
「その額から採ったものだと言われております」
「東方にそのような悪魔が棲むというか」
客は女だ
煌びやかなドレスで着飾り、白を基調にしつつ
レースを施したそれらは、褐色の肌に張り付くような
直接描いたかのような美しい模様を暗い部屋の中で蠢かせている
直接石に手を出さない、それは侍従なのだろうか
お付きの別の女が手袋をはめて、静かに主人の前へと取り上げた
「いい石だ、随分と大きいものだな」
「格別です、これで大小さまざまな意匠のシリーズを制作できます、いかがされますか」
「任せよう、仕上げろ、この色ならば王冠を飾ることもできる」
「さて、錫杖の先かもしれませぬ」
「なんでもよい、10年の式典に間にあわせよ」
女は静かに石を返させた
きらり、小さく鳴くように光るそれはまだ
表面にくすぶりを乗せている、研磨や錬磨が足らない
いや、施されていない、生の姿でも充分に熱さを感じさせる
色素を秘めてしずしずと在る
傍らには童顔の少年騎士が二人ついている
もっとも、12の頃から出身によって兵役が課せられる世界
少年騎士など珍しくもない、それは別にしても
麗しき美少年が揃っている
片方は蒼い鎧に身を固め、勝ち気な表情
もう一方は朱い鎧に身を固め、やや弱り顔
「では、帰る、よいな心せよ」
「ははっ」
宝石商はうやうやしく頭を下げて客人を送り出した
外へと、女主人、付きの女、騎士二人、順に出た
外には馬車が止まっている
石畳が広がる、馬車が二台すれ違うことができるほどの大通りだ
「いかがでしたか」
「よい石だ、完成を楽しみにせよ、軍師殿」
馬車で待っていた一人の男に女は声をかけた
男はビロウドのような、赤い外套に身を包んでいる
背中部分には、大きな盾のシンボルが描かれる
これは、この国の国旗と同じ文様である
がらり
馬車が走り始めた、先行して2台、後続には3台
全部で6台の馬車が我が物顔で大通りを上っていく
少し上り勾配となった道は、そのまま真っ直ぐに高台にこしらえられた
城へと繋がっている
この町は城下町であり、首都
そして向かう城は王城、馬車に乗った女主人は、その城の主人である
「赤い石が見付かりましたなら、いよいよ、白い石が必要です」
「わかっている、南方で金剛石の大玉が出たという噂があるそうだ」
「聞いております、買い付けますか?」
「無論だ、そうするべきなのであろう、軍師殿」
軍師は黙ったまま、小さく頷いた
金剛石、その澄み切った全ての種類の光を放つ無色の宝石
この国は、紅こそが最上として組立てられてきた
それは、この女、現状の女王が王座に就く以前にこの国を治めていた者が
最も好み、流布した色であった
その前支配者が去った後、統治のため、紅を利用してきた
10年の歳月が流れた、もう統治は行き届いている、過去を捨て去る時が来た
これからいよいよ、新しく、劇的な変化と国造りが始まる
その先鋭、機先として新たなシンボルである白を金剛石に見出そうとしているらしい
「白、輝く光の色だな」
女王は本当の所、白よりも黒を好む傾向がある
己の身体が褐色を帯びているせいもあるのだろうか
いや、もっと極単純に、黒が一際似合う、そういうなりなのだ
黒と細かなレースと豪奢な座が似合う
己を表す色を示すというなら、迷うことなく、黒を選ぶだろう
そういう人となりで、女王となっている、褐色の女王は薄く笑う
黒が似合うその裏に、彼女の片名であり、影名である「娼婦の女王」というフレーズも見え隠れする
そういう生い立ちと性質を持ちながらも、一国の女王を張っている
それが、この紅の国の女王の姿だ
「黒曜、あるいは、オニキスに未練がおありですか?」
「いや、そうではない、私の肌には白も殊更似合う、それは周知であろう、このレースを見よ」
本当に、そこまで気落ちするようなところは見せず
女王の余裕が見てとれた、褐色の肌に這う美しい白いレース
ただの純白が、輝きを放つように錯覚する
それだけの素地が、この褐色の肌に秘められている
この肌は、熱を帯びれば、いずれの宝石にも劣らぬほど透き通った
輝く珠の汗を浮かべる、真に美しい図形は円だ、それならば、湧きだした汗の珠は
世界で最も美しいそれである、それを己を飾るように噴き出させる
その身体の持ち主、それが己の統治をいよいよ最終の段階に進める時分を
この国は迎えている
☆
夜の娼館
「・・・おお、日を空けずにとは、よほどたまってやがるな」
「へへ、働き盛りは上も下も兼ねるものさ」
「どうだか、下ばかり働く奴もいるからな」
「うるせぇ、客だよ、上玉をよこせ」
「金は?」
にやり、客の男は太く笑うと、じゃらじゃらと金を見せた
娼館のマスターは驚いて、二度、三度と金と男の顔を行き来した
「お前、宝石商とかぬかしてやがったが、本当は宝石強盗だったんじゃ・・・」
「ふざけてんじゃねぇ、ここだけの話だがな、大きな仕事で前金貰ったんだ」
「は、景気づけか」
「そういうことだ、気を回していいのをつけろ、俺が儲かれば俺はもっと通うぞ」
「俺が、俺はと、我を張る奴は出世しねぇのが習いだが」
「言ってろ、奥で待ってる」
勝手知ったる、宝石商の男はこの店に通い慣れているらしい
娼館のマスターはその入り用から敏感に何があったかを推測仕切っている
近く、この国の女王が10年の式典を執り行う、その時のいずれかの宝石を
この男は持っているのだろう
それを羨ましいとか、ねたむようなことはない、ただ、上客が増えた
そう思うだけで娼館のマスターはゆるり、一人の娘を指名した
「リズ、奥の客だ」
「はい」
奥まった所から小さな返事
リズと呼ばれた娘は、言われたままにその客の元へと向かう
かつては貴族の娘だったそうだが、10年前の政変によって
様々な転落を味わい、今では娼館で娼婦という始末だ
本来はエリザベスという美しい名があるが、リズの略称でただその地位に甘んじている
大人しい、やや絶望の影も見える、もともとは可愛らしい娘で通っていたことだろう
日の下で輝くような笑顔がフリフリの服に似合う、そんな顔立ちだ
「いらっしゃいませ」
「うほほ、リズか、これはよろしくお願いするわけにはいかんな」
びくっ、リズは声と同時に軽く身体を震わせた
ここに落とされてから何度かこの宝石商に嬲られたことがある
リズは容姿に甘えた商売をしていると、同業から揶揄されている
技があるわけではない、ただ、そのおぼこい姿と様子と拍子だけで
玄人ずれした男どもの慰み者になっているのだ
手慣れていない者を嬲りたい、浅ましい欲求のはけ口だ
今日もそうなる、サービスをされる、サービス?、早く終わってくれれば、それでいい
「さぁ、こっちへおいで」
だらしなく弛んだ顔が呼び込む
おずおず、そこに近づく、ベッドにぎしりと腰を沈めている男
その前に、おずおずのまま立つ、ところどころにアザを残したか細い身体に
男の息がふきかかる、その距離、この間がたまらなく嫌いだ
リズはそう思って、ゆっくりと諦めた
「可哀想に、こんなアザをつけられて」
優しそうな薄気味悪い声で男はその部分を撫で、そして舌を這わせた
ぞるぞる、その粘質のものがリズの細い腕を這う
ぬろぬろと年齢相応の技と言うべきか、下品なそれが少女を犯して上っていく
リズは申し訳程度のネグリジェ風の何かを着せられている
いつでも、どうやって汚されてもいいように安っぽいそれだ
意外としっかりした娼館らしく、汚く汚れた服そのままで客前に娘を出さない
安物だが、常に新品のそれを着せられ、お人形さんのように愛でられる
「そうだな、今度は本当によいものを買ってあげよう」
「ほんとうに?」
「ああ、港が流行りはじめてから様々な物産が集まるからな」
「シルクのがほしい」
「おおお、そうか、上質の赤シルクを今度買ってやろう、そうだ、お前は赤が似合う」
「うれしい」
リズは可愛い声でいらへをあげる、この会話の最中に
もう宝石商の太い指は安っぽいネグリジェをかきまわし、リズの薄い胸と背中と腰とを
あちこちそちこちとはいずり回っている、立っているとその力に重心を失う
だからリズは立っているために宝石商の首に腕を絡める
この絡められる感覚が、おっさんの脳を煮沸する
リズは絶望しているが、職務に忠実だ、いや、この娘は教育がない
その方が適当だろう、従順に従うことだけが生きる全てだと教えられてしまった
無垢のまま、どんどんと汚れていくのだ、マニアにはたまらない娘である
だからこういった固定客を捕まえていられるが、それは余談
「はっ・・・あっ・・・・は・・・・」
静かに、声とも吐息ともとれないような物を漏らす
次第に気が入ってきたような、わずかに頬を上気させる
まだ、ぎりぎり立ってはいる
立っているというよりは、宝石商の膝をまたいでいるという具合だ
まさぐられる度にバランスを崩す、首に絡めた手は力を強くする
それでもつま先立ちで懸命に立っている
ふるふる、そのつま先立ちに苦しく、内腿が震える
宝石商はその肉のいななきを、快感のそれと勘違いして大きく相好を崩す
「震えて、寒いのか?」
「いえ、ち、違います」
「苦しいか?」
「そ、そんなこと・・・あ・・・・はっ・・・・・は・・」
喘ぐような声になってきた、つま先立ちも苦しくなってきたのだろう
オヤジの太い指は胸元から背中、腰のあたりを丹念に嬲ったが
やがて、それを脚のほうへと伸ばし始める
右手はまだ胸元をまさぐっている、安っぽいネグリジェはその度に
その下に隠した胸と同じ形でたわむ、柔らかさが浮かび上がる
(本当に、シルクを着せればさらに楽しいかもしれぬ)
宝石商はその様子を子供のように見ている
つるつる、すべすべとしたあの感触をここに這わせる
そしてそれを汚す、得も言われぬ快感が、脳を心地よく刺激する
いたしたくなってきた、ぞるり、股の居心地が悪くなってくる
下の働き盛りがどるどると、その茎に血液を溜め始めている
「お、お願いします、もう、もう」
「おおお、そうか、そうか」
リズが切なくお願いをする
立っているのが苦しい、それにそれなりに身体の準備は整ってきている
まだ脱がされていないその下には、だらしなくはしたないそれが口を開いている
宝石商は、右手の乳房はそのままにして、ようやく左手を少女の股ぐらへと動かしていく
動かし方もいちいち卑猥だ、撫でながら、太い指を繊細に動かして
踊るような指先が、腹を撫で、へそを愛し、そして、震える太股から尻の方へと抜けていく
いきなり前を触るような、若造のマネはしない、ねぶる、ねぶる、ねぶる
「う、あ・・・・くぅ・・・くぅっ」
「小鳥のように泣くのだな」
宝石商はたまらないという具合で、尻を強く掴んだ
いやっ、大きな声でのけぞると、とうとう完全に体勢を崩した
その股を開いたまま、宝石商に飛びかかったかのような
胴に脚をまわした形になった、宝石商も心得たもので
そののけぞる腰を、さきほどまで乳をむさぼっていた右手で支えている
左手は尻からずぶずぶと、濡れたそれへと指を伸ばしている
焦らされたでもないが、そこに指が触れるだけで
リズの身体は火が灯る
「ぃぁぁっ」
「小声でなくともよい、早く、大きな声で泣け」
ふるふる、いやいやしながらリズは必死に声を我慢する
ただ恥ずかしいからそうしているのだが、宝石商にはその
恥じらいを持つ娘が、たまらないものらしい
このおっさんがこれまでに培ってきた全ての指技をここに炸裂させる
ただ、娘が嫌がるようにだけ、その技術の粋を費やす
職人の指先は、凡百のそれよりも高みにある
「うふぅん・・うんっゃゃっ・・・ぃゃっ」
くにゅくにゅ、指先はその肉を押し割って、厚めの唇を嬲る
まだ指先は穴の入口あたりで、ちょうど、閉じてくるあたりで
そのひくりひくり、動く様を堪能している
とめどなくそこから液体が溢れてくる、汁というには粘性が高い
透明ながら、とろとろと糸をひくそれが溢れて止まらなくなってきた
「もうっ、もうやっ、もうやなのっ!!!」
突然、その声をあげると、がくがく、身体全体を震わせた
ちょうど向き合ったままリズがしがみついているそういう具合だ
ベッドに沈む二人分の体重、宝石商は指をさらに激しく動かす
前後、というか、上下というか、ともかく
不規則な痙攣が、鹿が仕留められた時のような
そんな意識と連動しない、身体の反応が少女を一通り襲った
「はぁー・・・はぁー・・・・ふぅ・・・・う・う・う・−」
「リズは本当に可愛いなぁ」
「あ、ありがとうごじゃいますぅ」
がたがた、余韻が彼女を支配している
もう虜だ、宝石商は女がこういう状態になるのを、するのを、たまらない至極と見ている
まだ着衣のままでこうさせたことに、一種の勝利を確信している
女を籠絡する、それも下の方で
これの数を競うことくらいしか、宝石商ずれの男には
活きる楽しみがない、さて、次は己が楽しむ番だと
ぐったりだらしなくなっている娘をベッドに投げ捨てる
どちゃり、だらしなく投げ出される少女の四肢
覆い被さるように宝石商が股を割る
股を割る際に、かすかな反応があった、やはりまだ
男に股の間のスペースを支配される、それに慣れていない
いや、女の本能の反応だろう、びくり、驚いた様子で弱々しい抵抗
「そうだ、お前によいものを見せてやろう」
「あ、な、なに?」
股の間に身体を置いた男は
手の届く位置にある自分の服、その下に隠しておいた袋を近づけた
開いて見せる、大きな赤い石が姿を表した
娼館の薄暗い蝋燭の照明でも、その美しい光は損なわれることがない
むしろ、当然の美しさを発揮する
ろうろうと、光り輝く赤い珠に、リズも魅入られた
瞳がそこに釘付けになった、そして身体が少し硬くなった
「そ、それは?」
「残念ながら、お前へのプレゼントじゃない」
「・・・あぁ」
「そんなに残念そうな声を出すな、これは女王を飾る宝石なのだ」
「女王様?」
「そうだ、その冠か胸元か、指先か、杖の先か、その全てか、飾る石だ」
「凄い、そんな石を彫られるのですね、すごい、すごいです」
自尊心が満たされていく
こんな端の娘までも、その権威は知れ渡っているのだ
それをたらふく満足して、それでもその石は片づけない
少女はそれに魅入られたまま、ぼぅっとしている
「どうだ、もっと近くで見てみるか」
「いいの?」
こくり、頷いて宝石商は無造作にそれを手渡した
素手で触ってよいものなのか、そんなことを気にすることも
いや、知ることもないのだろう、娼婦は喜んでそれを受け取った
ずしり重たい、両手で支えなくてはならない大きな赤い珠
それを瞳を一際大きくして見つめる
リズはまるで猫のように、まるまるとした瞳を見せる
「すごい、すごい、おおきい、おもたい、あかい」
頭の悪い感想が心地よい
宝石商はさらに満足を深めて、その宝石を取り上げた
魅入られていた少女は、ぁ、小さく口をあけて
心底惜しそうな顔を見せた
「そんなに嬉しいか」
「う、うん、凄い、凄いの」
「そうか、なら、お前にもっと凄いことを教えるよ」
宝石商は今日、これをするためにここへ来たのだ
いや、相手によってはしないでもいい、むしろしない方がいい
そう思っている
国宝になる、国の威信が関わるこの石を
末端の娼婦との情事に利用する
それがこの男をどうしようもないほど興奮させる
「これを、お前に最も近づけさせてやる」
「??」
くりくりとした瞳のまま、言葉を理解できないリズは
小首を傾げた、動作いちいちが愛くるしい娘だ
その股ぐらは、未だ、情事のそれを引き継いで
ずるずると、だらしないヨダレを垂れ流している
「え、な、なにす」
「想像通りだ、お前の中に挿れるんだ」
「いやっ、そ、それは、違っ・・・あっ、うぐ、ふぐっ・・んっ、んぅ〜んっ〜〜!!!」
嫌がる口を塞いだ、そして股ぐらにそれを押しつける
冷たい、そういう感触が股ぐらにある
それが少女に恐怖を与える
だが、それでも女のそれは太い、あるいは硬い何かを待っていたらしく
ずぶずぶ、そんな感じで石に唇を開き、奥へと誘った
「いやっ!!!だ、出してっ、出してっ、お願い出してぇ」
「ほら、どうだ、お前が欲しくて仕方ないものが腹の中にあるのは、どうだ」
「いやっ、おねが」
「言いながら、もろもろ濡れてきているな、いい塩梅だ」
もうどうなっていようと構わない
宝石商は我慢できなくなったのだろう、指技の極致を尽くしたその娘に
いきりたった下半身をさらして、出てこようとする宝石を押し入れるため
穴に蓋をする、ぬるぅ、音がするようにやすやすとその管は吸い込まれた
「い、いや、いやぁあああああっっ」
「いい声だ、もっと泣け、泣きわめけ」
「いやっいやっ、いやっ、お、お願い、お願いしましゅっ、お願いしましゅぅううっ」
ひはっ、声を出した後、しゃくりあげるよう
空気を吸う音が淫猥に響く、男は構わず突き上げた
ごりり、そういう感触がした気がする
女の柔らかい中に異物間がある、硬いそれがごりごりしているのがわかる
それを押しやるように、それに押しつけるように男は腰を使い続ける
ずぐずぐと、奥の柔らかさに石の冷たさは暖かみを帯び始めた
「いや、お腹、こ、壊れ、壊れるっ、壊れるっ、やめ、やめっ!!」
「リズ、行くよ、リズ、さぁ」
宝石商のそれをぐいぐいとリズは締め上げた
宝石が奥を望むほど、それを拒むため、身体は締まるらしい
不規律な、律動が、きゅぅきゅぅと男を締め上げる
宝石商はたまらなくなってくる、腰の後ろから
快感が股のそれ、その射出する管に全神経が集中する
「う、で、でるぞ、でるぞ、リズ、リズっ、泣け、リズっ!!」
「ひにゃぁああひゃああああっっ!!!」
リズはわけもわからず、怒鳴られたことに反射したからか
宝石商の身体を求めて、強く抱き締めた
爪をたてて背中を求め、腰を進めるように絡めた脚に力が入った
最も奥まで石がきた、それを自覚したとき、じわり
生暖かいものが広がったのもわかった、そして、かくり、意識を飛ばす
「ふほほおおっおおおっお」
宝石商がぶるぶると身体を震わせる、その管の先から
驚くほどの白濁液を吐き出している、男の快感は
この液体が出ている間のみ続く、絶頂から、余韻は極短い
だが、その短い中に粘度の高い、固体と見紛うほどのゼリーを在らぬ限りほとばしらせる
ずるずるずる、何か尿道の先から吸い取られるようにして
中身がより出されていく、圧倒的な快感が男の腰を何度も振らせる
少女はつかれるたびに声をあげる、情事の終わりはいつも同じだ
男の虚脱感が増すにつれて、女の声が大きくなる
「はぅ・・・はぅ・・・・はぅ」
惚けた様子、リズも果てた、ぐたり
力一杯に拘束していた腕と脚が、野放しになった
だらしない格好で朽ち果てた
宝石商はずるりと己を抜き出す、その穴からどろどろと
己が排出した白いものが流れ出てくる
「い、いっぱい・・・・いっぱい」
リズの声は、多分意識して出されているものじゃない
過去にそう言うことで喜ばれてきた、そういう学習から放たれた
機械のそれだ、証拠に彼女の意識は無い
瞳は黒くよどみ、口は半開きでよだれを零しだらしない
開いた股ぐらは、少しだけ膝立ちさせると
ぶるぶる、また獣の震えを覚えて、中身を排出するように、白い液体を零した
やがて、そこから入れられていた宝石を産み出す
「っ・・・っ・・・・ぅ」
意識を取り戻したのか、ズン鈍とした痛みが彼女を襲い
また震わせる、そして状態を思い出す
出さないといけない
まるで母のように、石を産み出さなくてはならない
なぜだろう涙が出る、不思議だ、そこまで思ってからいきみ
ただただ石を排出することに専念した
かつて、そういった石を飾るだけだった娘がこんな凌辱を受けることに
哀しいから涙した、それは彼女の脳ではなく、精神だけしかわかっていない
高尚な貴族の魂が涙する
「おお、そうだ、早く、早く産め、さぁ、もう少しだ」
「う〜〜〜、う〜〜〜・・・」
ふぅ、息を漏らしながら、リズは腹に力を込めた
女は産まれながらにして、膣から何かを排出する動作に
必要な筋肉の所在を掴んでいるらしい
腹のどこに力を入れるべきか、わきまえた様子で力一杯に
そして、白い液体とともにそれをいよいよせり出し始めた
「うく・・・うくっ・・・・うくっ」
力一杯、リズはそうすると、ずるり
それをとうとう排出し切った、ぶる、その感触に軽い快感を覚えた
ぷる、内腿の薄い肉が踊った、どろり
液体と塊はそこに取り出された
どろどろに淫猥な液体に濡れた石、宝石商はその背徳に
もう一度、茎を太くさせようとする、しかし
「・・・・・・え」
宝石商は小さく呟いた
リズは産み出したことで、また情事に費やした体力で
もう起きあがることもままならない、犯された女のていだ
「そ、そんな、ば、馬鹿な。。。そ、そんなっ」
「ど、どうされましたか?」
リズが頓狂な声を上げる客に声がけする
しかし、それは届いていないらしい
ただ、じっと自分の股ぐらを覗いていることだけがわかった
そこには自分が産んだものが転がっている
己の液体と男の液体とに彩られた美しい石
「綺麗・・・」
リズは呟いた
その、吸い込まれるほど美しい黒をまとった、赤黒い石に向かって
(06/12/18)