Ost.
Die Sonne geht im Osten auf.
壁から敵の気配が消えた
「雨はまだ続くと見えるな」
「その様子です」
戦斧をかついだ、もう一方の戦の神が城壁下にて
その近しい部下を従えて布陣している
雨が一向に止まない、まだまだ続く
それが解るほど、空の模様は分厚く重く覆い尽くす灰色で禍々しい
「攻城が倦んではままならぬ、急ぐぞ、奴らが妙な手で脱出でもしようものなら
この作戦はまるで話にならなくなる」
戦の宰相はそう言ってから、大きく息を吸う
吸気、一瞬にして気が凝縮されて
喉を鳴らして逆流する
「ぃぃぃぃぃっぃいいいいいいいいいいくぅぅぅぅうぞおおおおおおおおおおおおおっっ」
字面だけではまるで間の抜けたそれは
その肺活量全てが音に変化し、その界隈全ての人間の鼓膜を震わせた
戦場では、止みつつあったバンダーウの歌声がまた
かしこより、その声につりこまれたようにして昇り始める
倦んでいた教徒は、宰相の存在をそこに知り
また活気を取り戻した、たった一声で、消沈しつつあったそれが盛り返す
雨が打ちつけて冷めるものが、熱を帯びて湯気にして返す
「突撃っ」
轟音とともに、斧を掲げたバンダーウの腕とその手先達が
5区正面の門に突撃をかます、どでかい槌を携えて
何度もそこへと撞きをいれる
丸太が何度も打ち返る、だが、懲りずにまたやってくる
その音が一定のリズムをとり、そのリズムにのって歌声が
躍る、登る、猛り狂う
みしみしと、門がついに粉砕をはじめる
粉を吹いて、そこかしこをへし折り、破壊の音が最後の声を上げる
ドゴォォッッガギギギバギバギバギ
かんしゃくを起こした子供のような、単純で分かり易く
壊れた音
それが響いて、突入が始まった
5区の扉が開いた
壁から中へと侵入できるものも出てきた、一斉に残らずそこへと殺到する
その先頭に、斧をもった一団がいる、彼らは破壊を使命とする
バンダーウの憤怒だ
「ものども、見つけ次第全て殺せ、騎士団を見つけた者は我が隊へと報告をせよ、
奴らの首は我々が、この斧にかけて上げてみせる」
咆哮のようなどでかい音量で、戦の宰相は髭を揺らして鼓舞し続けた
そして、自らも急ぎ敵を追うことに専念する
どうしても、なにがあっても5区内で勝利を治める必要がある
しかも、勝利というのは、敵を殲滅するという条件を満たすことを意味する
当初の負けて引き込みながら殲滅とは、勝手が違っているが
どちらにせよ、最終的には敵を、敵の主力を完膚無きまでに叩くのが肝要
バンダーウの側ではあくまで、殲滅という方式を採用しようとしている
戦斧の宰相の気性がそのまま宿った作戦だろう
彼の中の神はそう告げたのだ
「急げっ、蹂躙しろっ」
声に煽られて、血気に逸る信者が突入する
だが、それを易々許すほどこの現状は優しくできていない
一人、一番先を走っていた信者が、足を取られて転んだ
遠目で背中を見た限り、雨に足下をすくわれたような風だった
だが、それは間違いだと気付く
続けて、2人、3人・・・流石におかしいと気付きはじめ
足を止めたそこでまた、5人、6人
「気を付けろっ、罠だ、罠がはってあるっ」
司祭の一人が叫んだ、その叫んだ喉を矢が貫いた
きゅぅー、血が喉の空気とともに音をならして吹き飛んだ
戦斧の宰相は現状をすぐに認識した
した上で、一つ行動を起こす
「止まれぇええっっ!!!!」
どでかい声は、それまでの喧噪を全て止ませた
びりびり、まだその声によって震わされたかのように
続く部下の斧がじんじんと振動をたもっている
そこに、宰相の力の端が宿ったかのようだ
「私が先頭を行く、それに続け」
言うなり、ずかずかとその罠のまっただ中へと歩みを進めた
慌てて後ろを部下が続き、その勇猛な姿をバンダーウ教徒は
固唾を呑んで見守る、その姿は雨の中で
熱を放っているかのように、力強い
ばいんっ!!!
最中、罠が一つ作動した、何かを踏んだらそれに合わせ矢が飛ぶ
軽々と、それをわかっていたかのように斧で粉砕する
おおお、思わず感嘆があがる
闇に包まれつつある中、雨で音も聞けぬというのに
どういうからくりか、易々とそれを叩き落としてのける
「単純なものだな」
ばしっ、落としながら背中についてくる部下へと声をかける
「作った奴のことがよくわかる、俺でもそう作るという具合だからな」
顔の見えない相手だが、会ってみたいな
そんなことを傍らで考えてしまった
おそらく傭兵の奴らだろう、この戦が終われば
こちらが雇い直してやるのもよいかもしれない
無論、洗礼を受けさせ、入信させるわけだが
斧をきらめかせ、罠地帯を抜けた、道がいくつかに別れているが
人数に問題が無い以上、それは大したことではない
抜けたことを全員に知らせ
少々の足止めから、いよいよ掃討戦に取りかかる
「さぁ行くぞっ、デハンを、異教どもをくびり殺しに参るぞっ」
「うおおおおっ!!!」
声に煽られて、一斉に教徒が殺到した
斧の宰相の脇を信徒達が抜けていく
斧の宰相は、その場に立っている、見送り、信者を鼓舞する
その裏で
先にさらなる罠があれば、それを洗いざらい
お前達が身を以て暴いてくるのだ、そういう冷たいことを考える
彼は馬鹿ではない、一大将が妙な罠のまっただ中に
何度も突入するわけにはいかない、そういうパフォーマンスが必要な時だけ
志気を上げる術は、他にいくつでもあるが
今の場はこれが一番だろう、暗闇の雨、罠の待つ小径
そんな不安へ身を投じるには、勢いが必要だ
それを作る裁量は充分持っている、才覚もある、だからやったのだ
向かっていく信者達の背中、それを細い目で見つめる
「宰相、神の腕よ」
「どうした?」
「いえ、それが、お耳に入れておかなくてはならないことが」
「なんだ」
脇を信者は通り抜けていく
雨の中、怒濤に似せて流れていく
「先に出る時なんですが」
「?」
「耳の宰相と目の宰相が話をしているところを」
「何を話していた?」
その目は、既に怒りに染まっている
悪い話だと直感している
いや、このタイミングでこのいいざまなら間違いないだろう
告げる部下に罪はないが、つい強く睨み付ける
「いえ、目の宰相が『よくあの資金で工事を完了できたな』と」
「・・・・耳は何か言ったか?」
「笑いながら、『情報は本当の壁になる』と」
部下はそれ以上その前にいることを望まない
そんな瞳になった、戦の宰相は雨への不快感も
全てそこに集中させて、怒りを身体の真ん中に
形をなすよう、そう強く考える
情報が壁となるとは、つまり、手ぇ抜いているところがあるな
少し考える、いや、すぐにそれだけで
何をしたがっているかよくわかった
戦の宰相が後ろから詰めていけば、中の人間は蹂躙もされるが
逃げるだろう、いく人かは逃がすだろう、それを許さないため
壁の弱いところと強いところを作り、敵の動きをあらかじめ
予測されるところへと導くのか
単純だが、戦の宰相の後詰めという脅威がそれを可能としている
慌てて、そこへ殺到するように、よくできている、が
「よし、お前ら、戻る、いや、場所を変える」
「ど、どうして」
「この先は残っている信者で充分だろう、俺達は戦部だ、戦功を立てることが生き甲斐
そのためにバンダーウより命を授かっている、最高の栄誉を獲りにいくぞ」
「は、はいっ」
言われた意味はわからないまでも、斧を携えた部下達は
目の前のエサをひっこめられることに従う
もっと大きな目標に向かって、戦の宰相の背中に続く
耳の宰相は小賢しい、いい塩梅ではあるが机上と情報を過信しすぎる
それに、計算という生きてはいないものに頼りきってしまう
相当数の信者をその弱い壁にとりつけたのだろう
だが、どれだけの数があろうとも、デハン武威公は止められまい
あの男、あの異教徒だけは、人外のそれを持つ
悪魔の手先だ、間違いのない、怪物の力を持った悪魔だ
あれを止められるのは、バンダーウの腕たる、斧の宰相のみ
戦の宰相がすぐに向かった
不思議、でもなく、場所の見当は付いている
何度もこの作戦を練っていたとき、しつこく
目と耳が言い争っていた場所があった、そこの修繕に金がかかること
つまるに、そこさえどうにかすれば他は足りる場所
「骨身となるためっ、いくぞっ」
「おおぅっ」
雨足は弱まることを知らない
☆
「なんだ?」
見慣れない黒服の集団を認めて、グイは警戒を強めた
寄せ集めの信者で勝てるか、それを見たが
その軍容はデハンの騎士達を思い出させるようで
唾棄すべきほどおぞましいと感じた
不気味な連中、だが、それらがバンダーウのそれも
エリートであるということがすぐに解った
胸元にシヴァ教祖からのみ授けられる印が見られる
「噂に聞いた、バンダーウの声か」
「初めて、お目にかかります」
言うなり、突然現れた黒服の集団は一斉に膝をついて頭を垂れた
呆気にとられてしまうが、グイは何か大きな力を感じている
「なんの、つもりだ?」
「全ては、バンダーウのお導きです」
「説明しろ、話が見えん」
「シヴァ様の親衛隊たる我々バンダーウの声は、この戦にのぞむため、シヴァ様に命を受けて
ここへと参上いたしました」
「命だと?」
「は、シヴァ様はここが今回の戦にとって重要な戦場となる、そこへ力を注げと」
驚くグイ、シヴァ様はこの異教徒どもがここへ来ることを
あらかじめ知っていたというのだろうか
いや、あまつ、俺がここにいるということまで?
一瞬、恐怖を催したが、すぐにそれを払拭する
大きな力が登ってきた、出会った瞬間に感じた大きな力が
さらに肥大していくのがわかる
その力は、どくんどくんと脈打ち、グイの思考を一つ進めさせる
シヴァ様は、俺を選んだのだ
「つまり、お前達は俺の旗下に加わるというのだな?」
「力を注げと言われた以上、身命を賭して戦います」
ぶわっ、毛穴が開いたのがわかった
いきなり、戦闘集団を1000も手に入れた、これは凄まじい
まして、今まで前線で戦い、戦力のつたなさから苦渋を嘗めてきたこの男に
この武器は、あまりにも強すぎる
武器は使い手を選ぶ、その使い手に選ばれたのだ、やれる
やってやるとも、シヴァ様のため、バンダーウ教のため、全ての信者のためにっ
「よくわかった、助けを頼む」
「いえ、助けなどと、司祭様に仕えるのはもともとの我々の使命」
「・・・・そうか、お前達は元々司祭の従者だった童か・・・」
言って、今さきほどまで、自分の側に居た
愛くるしい童子を思い出した、また、胸が熱くなる
もう間もなく、死んだ最愛の従者もこの者達のようになるはずだったのに
それを叶わせることができないなんて
「司祭様、あれは?」
「私の従者を殺したものだ、既に肉の塊でしかないがな」
吐き捨てるように言う、それを聞いて
いや、その中でも従者という言葉に反応して
黒服の集団は静かに、バンダーウの祈りを捧げはじめた
「そうか、わかるのだな、お前達には」
「痛い、ほどに」
見ず知らずの者の死に、これほど移入できる心
バンダーウのエリートは、本当に純粋にできている
そして、それはとても愛しいものだ
グイの中で、いや、グイが目指す家族愛のような
愛に満ちあふれた集団を目指す上で、彼らの共通意識は
とてつもなく大きな意味を持つ
彼らの上に立つのは、やはり、この司祭にとっては必然だったのだ
それをわかって、シヴァ様はし向けたのだ
思いこみのようにも感じられるが、自分がここまで強く思うということは
心の内、身体の内に住まう、バンダーウの言葉が届いたことを意味するのだろう
今、俺は神に近づきつつあるのだ、誰よりも神の声を正しく聞くことができるのだ
「先に言っておきたいことがある」
「何か」
グイが改まって、集団の大将格とおぼしき一人に声をかけた
真っ直ぐに瞳を見つめ、真面目な表情で
それは、もう還ることのない、掛け替えのない従者が
最も愛した、その真摯と狡猾とを取り混ぜた、魅力的な視線
それを向けて続ける
「俺は司祭だ、が、お前達と変わらぬ、もしくはお前達よりも深く、教会の愛によって育てられてきた」
「・・・・」
「親も兄弟も、南の争乱の時に失い、何もかもを失った俺は戦の宰相に拾われ、
少なくともここまでは育つことができた、俺にとってバンダーウ教は家族というものだと思う、
正直、持ったことのないものはわからんが、きっとそうだろう」
グイは、情熱的な若者に育った
戦の宰相を敬愛するのは、己の造り上げた偶像によるところも大きい
事実、戦の宰相はかしこの戦場で、グイのような孤児を多く拾い上げて
能力があると思われたものは、司祭になれるように計った
ただ、その後は放任としている、育てようなどとは思わず、ただ
手駒を増やしたと思っただけに留まっている
宰相としては拾った仔猫程度、だが、拾われた仔猫は父と崇める
突き放したことすら、グイには父性や家族間のそれを思い浮かべる
グイは可哀想な子だったのだ、身の上が、ではない
彼の精神と思考が可哀想なのだ
現状が、彼の理想とあまりにかけ離れているのに
それでも純真を貫いてしまい、また、貫くための英知を身につけた悲劇を合わせて
ただ、可哀想なのだ
「俺達が戦い続ける限り、いや、生きている限り、この意味を存在を全てを赦してくれる、
また、生き甲斐や喜びを与えてくれる、心に住まうバンダーウのその為に戦わなくてはならない」
「わかっています」
「そして、何よりも、俺達は戦えないその他の兄弟達を守るため、より強く戦う必要がある」
エリート達は少し驚いた様子で熱く語る司祭を見つめた
確かに、そういったこともあるかと思っていたが
彼らは、あくまで、バンダーウの為であり、
その代弁者であるシヴァの為に居きるのが当たり前だと思っていた
それを覆すでもなく、しかし別の路線で、だけども正しいと思える
そんなことを司祭は語る、言うのではない、独り言ではない
聞かせて、説明をするために語っている
「全ては、バンダーウの、神の家族だ、俺達はその中で戦をし家を守る役割を担ったのだ」
「はい」
「苦難がある、きっと倒れる者も出る、だけども、それらを俺達はその場でも支え、
また、その場に居ない者にも支えられている、そして戦うことで全ての兄弟を支えることになる、
真実の家族なのだ俺達は、行こう、兄弟として、またよき理解者として異教という、
どうしようもない敵を殺し、平和と平穏を手に入れよう、声よ、届くか、神に、
お前達神の声に届くか、私の声は、この司祭の声は神との会話足る存在か、
神は、兄弟を、息子ともなり得る従者を失った不肖の司祭の声をも拾い上げてくれるだろうか」
なぜか
どうしてか
誰にも解ることなく
1000の黒衣の信者は、涙を流した
雨の間違いではない
ざぁざぁと鳴り響く雨音は、力つきた、自らの兄弟を慰め
そのために力の限りを尽くした司祭、家族に例えるなら、兄を目の前にして
涙を流す
言葉の陳腐さとか、意味の不通とか、単純な感傷とか
全て、違うと言い切れるほど
ムードができていた、泣くような空気ができた、この目の前の司祭が
それを丁寧にこしらえた
こしらえた本人も泣いている
静かに、鎮魂の意味を込めて
誰彼とわからず、歌が昇った、それは沸き上がるような戦勝のそれではなく
故郷を思う切なさを漂わせる旋律と、郷愁に馳せた想いを綴った歌詞で
倒れた従者の魂を、優しく撫でてやれたような
その場にいた全員は、そう信じた
エリートも老人も女も子供も関係無く謳った
「港へ向かう、次の戦場へ」
「骨身となるためっ」
静かに歌の終わりを告げたグイに、エリート達は即座に答えた
バンダーウに誓う言葉を、目の前の司祭に捧げた
声は、力となる、一軍は足早に戦場を目指した
☆
「あれがそうか」
「間違いない、急ごう、後ろから戦の宰相出撃の報を受けた、ぐずぐずしておれんぞ」
医術公が急かす
だが、ここに来て、武威公はいやに落ち着きを見せている
それを見て、少し苛立った様子だが、先鋒は彼なのだ
医術公は仕方なくでもないのだろうが、しんがりを務めに少し下がっていった
「武威公」
「カイン殿、一つ伺いたいのだが」
「あ、何か?」
先に聞くことがあったのだが、機先を制される
傭兵は、黙って面魂の整った騎士の横顔を見る
「ここを罠と思うか?」
「!」
聞きたいことを、まさか聞かれるとは思わなかった
カインはまた少し、自分の頭を整理しないといけない
痛切にそう感じている
ここに来て、連戦連勝、そして拙い戦争会議、それらを見てきたせいで
どうも、バンダーウ、デハンともに見くびってばかりいる、
それらの油断が、今の人数まで減らしたと反省すべきだと考える
「罠だとすれば、好都合なのだ」
「え?それは」
「ふん、貴公が罠だと思うのなら、間違いがなかろう、これは、朗報だ」
言っている意味が全然わかりません
カインはそういう顔をするが、知った風もなく
武威公はただ、落ち着いた表情のまま、それでも横にある大槍を
一度大きく掲げて、ぐるりと旋回させて見せる
大きな音を立てて、それにより騎士隊が整列を始めた
「しんがりは医術公がやる、先鋒は私がやる、貴公らは充分働いた、中央で眺めていればいい」
「それは」
「なんの、向こうが3000で来ようが5000で来ようが、俺達デハンの騎士は100倍の戦力差と
常に戦い、勝利をもぎ取ってきたのだ、慣れている、奴らとの戦いに関しては」
「含みますね」
「負け惜しみに聞こえるか?貴公らとやったら勝てないかもしれないなどという」
「いえ」
カインは苦笑した
この頑固な騎士は格好いい
男として、素直にそう思った、凛々しい顔が引き締まった
もう一度槍を振った、整ったらしい
「おそらく罠なのだろうが、見事な血路を開いて見せる、そうだな、遅れないことだけ気を付けておけ、
我らバイデン騎士団の真価を、とくとお見せしよう、ランディシー傭兵隊よ」
言い捨て、いや、告げてというのが態度としては正しい
ただ、その言葉半ばくらいから、騎士隊は突撃を開始している
薄いと呼ばれる壁の位置から外へ、出てからはすぐに城へと向かうこともできるし
現在デハンの占領下であるどこかの区画へと移動が可能となるだろう
ただ、その向こうにどれだけの障壁が、障害が待っているかは
想像することもできない、できないが、悪い予感ばかりがある
薄手の壁は手で押すだけで、簡単に崩れてしまうほど柔なデキだった
蹴破る、その言葉の通り、騎士達はその煉瓦を蹴り上げて
この忌まわしき5区の外側へと踏み出した、雨が降っている
だから土煙はあがらない、ただ、泥が撥ねて鬱陶しい
破れた向こうに、想像通り、残念ながら、大量の敵影
「物見、報告せよ!!」
武威公の声が聞こえた
「およそ3000!」
物見の報告が終わる
「ふんっ、見くびられたものだな、さぁ、デハンの槍、バイデン騎士団の力を
ここに見せつけてくれる、続け騎士達、その銀色の体躯を光輝と変えよっ!!!」
どがっ、馬が煉瓦を蹴り壊した音がした
そして、地鳴りとともに、デハンの突撃が開始した
先頭に、遠目でもよくわかる、とてもとても大きな槍を構えた騎士がいる
デハンサモン神官武威公
カイン達傭兵隊は、そこでようやく
侮りを全て捨てることができる
その銀色の悪魔達の戦ぶりを網膜に焼き付けることができる
暗がりに、血煙が上がる
銀色の光が輝く
戦場が、雨に濡れる
締め切り遅れたらダメじゃん
思ったりもしましたが、まぁ、なんというかな
ともかく完成、そして次へとっとと
考えながら、だらだらと15話まで来て
現状の予定だと20話を超えてしまうので
なんとかくい止めて年内に終わりたいと思うところ
後付の設定が、山のように出来て広がりすぎた風呂敷が面倒だと
考えつつも、なんとかいつものように
誰も納得できないけど、ああ、終わったのかよ
そういうEDに向かって、頑張ろうと思います
駄文長々失礼しております
R(05/11/15)