ein rotes Kleid,
Sie ist Prinzessin.
紅の軍師が取った策は、ごく手堅いものばかりだった、それらの要に
人の心を掴むことで、より強固な結束を求め、大きさによって
じわじわと抑え込んでいく
そういった方法を選択していた
「西の統治ですが、ヴェステンから急使が来て翻意が無いことを確認しております、
後回しにして南を先に鎮圧しましょう」」
「なるほど、しかし、誰が」
「やはりここは、歴戦の勇者である、クラフト将軍でなくてはなりません」
「心得た」
「ハンプ騎士には、また長くなりますが鎮圧したばかりの国々を見回って頂きたく思います」
「わかった」
軍議では、まともな議論がなされ
懸案した紅の軍師の言葉から発生し
具体的にどうして、そうせねばならないかを簡単に説明
それに納得する形で、それぞれが
当然そこへ行かないといけない、行くのが自然だと
思うようになっていた
軋轢は相当あった、確かに妹姫とハンプを導いた事は賞賛に値する
しかし古参をさしおいて軍議で発言を一番に行う
この態度は他の臣下を憤らせるに充分だった、加えて
褐色の姫君が、言うなりに動く、動くがために
国をロコツに操っているように見えて反感を招いた
彼は考えた、このままでは大成はできない、国が潰れる
誰かの信頼を欠いては、思うとおりに何もならない
もっと廻りの気持ちを汲んで、誰にもカドが立たないように
人のこじれを最小限にくい止めながら
柔和な物腰で、相手の気持ちへと入っていくことでそれを回避していた
「いや、しかし、そなたが来てから宮中の活気が違う」
「それは・・・」
「人の輪があるというのがこのように好いとは知らなかった・・・いや、忘れていたのだな」
軍議の後、
遠い目をして、やや歳を召した爵位の男は彼にそう漏らした
つい先日まで宮中とは関係の無いところに居た彼は
その言葉の指すところを朧気ながらにしか解っていない
「以前はどうだったのですか?」
「・・・・・・・・・そうだな」
苦い顔をして小声になった
「まぁ、姫君が言うことは全て実行されなくてはならなかった、あれは軍議でなく命令を
引き渡す会合だった、反論は反目となり、窮屈だった、今のような力を合わせている手応えは
まるでなかったよ、常に怯えておったからな」
「それであの大勝を繰り返していたのですか?」
「そうだ、実際頭のよい人だったから、言うことに間違いは無かったからな
口を挟めば、それだけで罪になったのだ、希に賢い者も居たが皆殺・・・いや罰せられた」
「そのようなことが・・・・人の気持ちを汲む優しさが姫君の常だと思っておりましたが」
「それは民衆に対しての「顔」だ、実質はそうではない」
「ならば、影でアル騎士が操っていたというのは・・・」
「!・・・・・・いや、すまぬ、このような事を言っては、私も不敬罪となる、忘れてくれ」
「いや・・・・・あ、はい」
小声のやりとりはすぐに無くなった、見えない何かに怯えている様子
喋りかけてきた時の解放されたような顔つきはついに無くなっていた
軍師は戸惑う、そして静かに幸運を得たことに感謝する
知らずに今のままを貫けば、危うかった
翻り、廊下の端をまた歩いていく、会釈を繰り返しながら笑顔を絶やさずに
時間はさほど経っていない
彼が宮中にあがって、まだ一週間経つか経たないかだ
それでも、近隣では大きな反乱が続き
初回の鎮圧が終わり、二度目の鎮圧のため
軍議が繰り広げられた、そういう事情だ
この事情に従って、また、歴戦の強者達はそれぞれへと旅立った
「・・・・・・・まだわからないのか」
「はい、全力を尽くしておるのですが、まったく・・・・」
諜報の隊へとやってきた
ここのところ毎日軍師殿はここへとやってくる
用件は一緒「紅の姫君の消息について」
だが、手がかりはほとんどどころか、全く手に入らず
いたずらに時間が過ぎている
「本当に、何もないのか?どんな些細なことでも、あるいは、一見関係のないことでも」
「ありません」
嘘をつかれているのではないか
軍師がこう考えるのも仕方がない
この諜報部の優秀さは、他国における情報収集能力を見ている限り
最速、最新、そして詳細さと私感に入らぬ報告、情報量、質
何もかもが峻烈極まる内容なのだ
その諜報機関をもってして、紅の姫君という、一種世界を左右するまでの
キーを見つけてこられない、この不手際はむしろ、わざとではないか
既にどこかで所在を確認していて
その遠隔から姫君自ら諜報部を既に掌握してしまっているのではないか
不安と猜疑が苛立ちをくすぶらせている
「そうか・・・・・・すまないな、そうだ、南の見取りはできたか?」
「それにつきましては・・・・」
詳細な地図と要人、要所が事細かに記してある
軍師はさも嬉しそうにそれを眺める
「本当にいい仕事をしてくれる、これで南の攻略も間違いない」
本当は違うことを言いたい、問いただしたい
だが、それはできない、これだけの仕事を失うわけにはいかない
相反する事象が起こす、莫大な恐怖を抱える
これだけの手助けをされることと
これだけの手助けをできる者が捕らえられないもの
あまつ
これだけの手助けをできる者達を
造り上げた、紅の姫君
噂に振り回されるのは弱いもののすることだと
ずっと自分を信頼してきた
しかし、聞くにつけ、凄まじい恐怖と気性
その漠然としたイメージの相手が、実際捕まえられない
軍師は、眠れない夜を続けている、恐怖の正体は
捕まえられないから?、それは枝葉だ
彼の中に、もう気づけるほど大きくなっている
今の国作りで、方々から名声を得るにつけて
姫様の本性を聞くにつけて
あの頃には帰りたくないものだ、言わないまでも態度は、目は、そう言っている
このままが最良だと思う、なら、今、前主に戻られるのは・・・
そこから最後の答えへとすぐに導けるが、決してそこは
考えたことがないように自分を騙している
しかし、翻意を心のどこかに持っただけで、紅の王女は
見えないはずの人のこころを捕まえて、罪とし、殺す
頭脳戦に持ち込みたい
そのためには情報が絶対に必要だ
だが、それを、敵に握られている気がする、小刻みに震えながら
長い夜をずっと過ごしている
新たにこしらえられる人の輪
動き続ける組織
形作られる国
そういう新世界が構築されつつある
実際にこの国はいまや
紅の軍師が整えた方式に従い、それとなく形を保ち
ハンプや褐色の姫という新しいシンボルが
それぞれが思うような
あるていどの均衡を保ちながら、新世界が朧気に形を見せ始めている
敗戦より20日が過ぎた
「?・・・・・・ヴェステンに?本当ですか、それは」
シュナイダー家、つまりアルの家で
その声は放たれた、驚きの声とその様子は
今まで、じっくりと紅茶を呑んで待っていた夫人とは
思えないほどの狼狽ぶりだった
「・・・・・そう、流石・・・・・・」
「え、なにがですか?奥様」
「ぃぇ、なんでもありません、そうですか、仕度をしましょう登城します」
言うとキルシェは腰を上げた
使いがもたらした情報は簡潔なものだ
『紅の姫君が、白騎士を連れてヴェステンに入った、そのまま各地域の統治に向かう模様』
キルシェはアルの妻となってからは、ほとんど宮中へと登ったことがない
一介の騎士夫人が上がる必要もないし、まして、この数週間はその夫が居ない
本来ならば上がれる立場ではないのだ
「・・・・・・・・・随分と、様が変わっていますね」
「そうでしょうか」
侍従を一人連れて
久しぶりの城内をゆっくりと歩いていく
以前には見られなかった、廊下での談笑
それが随分と目につく、いくつかのグループが
そういったことをやや広まった場所に集まって披露している
それを脇目に、大広間へと二人は急いだ
「これは、キルシェ様」
「ごきげんよう、妹姫様、お久しぶりでございます」
「わざわざ登城して頂いたのは他でも」
「伺っております、姫様のご無事が、父国にて確認あそばれたそうで・・・」
「そう」
褐色の姫は、それらしく王座に座っている
傍らでは白騎士のハンプと噂に聞く紅の軍師
他の重鎮は少し離れた所で
一列に並んでいる
まるで国王への謁見のようだ
キルシェは静かに頭を下げる
「率直に伺います、何か聞いておられませんか?」
「?・・・・なにか、とは?」
キルシェは素で返す
何を言っているのか判然わからないため、眉根を寄せた
不審顔で思わずのこと
褐色の王座が何か言おうとしたがそれを差し止めるように
紅の軍師が口を挟んだ
「父国から’何か’聞いておられないものかと伺いたく思いまして」
「いえ、さきほど姫様よりの使者から初めて伺いましたので・・・」
「そうですか」
静かになる宮中
キルシェがようやく悟る、そして事態の重さを鋭敏に嗅ぎ取る
姫様の情報がまるで入ってきていないのか
もたらされた情報が「反国の統治」だけだとすれば、健全な脳の持ち主なら
すぐに辿り着く答え’この国が既に姫様の標的になっている’ということか
具体的な証拠は、一つもないが不安は全てそう判断させているのだろう
まだ新しい、姫様を知らない紅の軍師の苦悩が伺える内容だ
あの女性(ひと)ならあり得る
これは会った者にしかわからない
違う、理解の度合いが、推測ではなく確信となるだけの
説得力が、あの人の庇護にいたものは全てわかっている
「折角登城していただいたのに、申し訳ない、こんなことで随分手間をとらせてしまいました」
「いえ・・・・、とんでもございません」
うやうやしくキルシェは頭を下げる
この時点で、この謁見のまねごとは終了した
すぐにこのまま腰を低く下がるのが礼儀になるが
キルシェは敢えてしないで、今一度顔を上げた
「進言させていただけますか?」
「??どうぞ」
「私が、ヴェステンへの使者となり、様子を伺ってきては・・・」
「バカな」
すぐにハンプがそれを一蹴した
そして言葉を続ける
「あなたは自分の立場をわかっておいでか?」
「はい、承知しておりますから、ここであなたの前で膝をついております、騎士殿」
「この、皮肉を・・・」
「ハンプ・・・・・今のは、あなたの方が失礼です」
「・・・・・申し訳ございません」
「確かに私は人質としてここに居ます、ですが」
ちらりと褐色の娘を伺う
その目は、自分の案を受け入れる準備ができている
女同士だから?違う、お互い、姫様の本質を知っている
「その機能を果たしておりません」
「何を根拠に、あなたがあちらへと走れば、姫様が何一つの遠慮もなく」
「ハンプ騎士・・・」
失言に値する
紅の軍師が慌ててそれを戒める、随分と失態を演じている
だがそんな揚げ足取りをキルシェはしない
すぐに答えを返して、このミスを流してしまう
「残念ながら、姫様は我が夫に遠慮などするわけがございません
姫様のことが夫に作用することはあっても、夫のことが姫様に作用することはありません」
「だから何を根拠に・・・」
「いえ、一番アル騎士に近しい妻君がおっしゃるのだから、間違いないのでしょう」
「妹姫様」
「静まりなさい、この案妙案と私は思います、キルシェ殿を使者として伺いを立てましょう、よろしくお願いしますね」
「かしこまりました」
褐色の娘が英断した
かりそめとはいえ、姫位の言葉だ、覆らない
まだ何か言いたげだった軍師は押し黙るしかない
騎士も真っ直ぐな視線を飛ばしている
キルシェが下がり、閉会となった
「妹姫様、このような時勢ですが、私は明日、鎮圧に発つこととなります」
「・・・・・・ハンプ」
静かに身体を預けて
とろけるようなキス
当たり障りのない、そういう表現でできる
立派な恋人同士がここにある
誰にも見られないように、ひっそりと続けられた
この二人の仲は、当然の成り行きでもある
あの後、生死の行方もわからず
二人きりで逃げてきた、その間に、どれだけの機会と行為があったことか想像にたやすい
「今夜は、どうか私の側で」
「姫様」
「だめ、姫様は、姉・・さ・・・ま、の、ぉ・・・ぁ・・・・・っ・・・」
ハンプがしんぼうたまらなくなってる
若い男だから仕方がない、それを覚えてしまったらそれに執着するのは
古今、洋の東西を問わず、男子の情けないが当然の行動だ
かつてない地位に既にあると、どこかで満足が産まれている
それが溢れる、そういう力を産んでいる
ゆっくりと、焦らしながら、妹姫が身体を開く
「あぁ・・・・ハンプ、ハンプっ」
「姫様・・・・・・ひめさまっ」
すぐに挿入しようとするそれを上手にいなし
手で弄びながら、自分のをハンプに押しつける
リードしているのは、当然、褐色の娼婦だ、その道に秀でているのだから当たり前
だが、彼はそれを知らない、そして、彼がそれを知ることがないよう
隠しながら、気付かれないようにリードしている
専門用語の’誘い受け’というやつだろう
キスを繰り返し、まさぐられる体中
体臭をお互いが嗅ぎあい、髪を撫でる仕草
背中をひっかく爪、ふとももに走る痙攣
ようやく受け入れてからは、長持ちさせるように腰技はそういう形で披露する
「力強い・・・・ハンプ、あなたがいれば・・・」
「あなたの為なら・・・・・ならっ」
ぱんぱんっ、腰を激しくぶつけてくる
もう頃合いだろう、静かに焦らしを解く、でも
壺はそのまま、くわえるわけではなく、挿れさせるだけ
絞ったり、舐めたり、締め付けたりという技は絶対に見せない
見せなくてもこの若い男は、単調な出し入れの末、簡単に果てる
喘ぎを小さく、小刻みにしていく、感じているように見せて上気する、
演技でも本当にそんな気分になれる
褐色の娘も、ぼうと頭をのぼせて、背中に手をまわす
股を開いたはしたない身体を知覚して、自らの羞恥を煽り、絶頂をたぐり寄せる
「ハンプっ、ハンプっ、強く、強く抱き締めてっ、ぇええっっあああっっあぅ」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
「あなたが、あなたがいなくては、私は、も、もぅっ、」
「姫様、大丈夫、あなたは、私が・・・・たとえ、姉姫をこ」
「あああああっっっ!!!!!!!」
ぶるぶるっ、褐色の娼婦が派手に果てる
そしてくわえこんだ、男のそれを力強く締め上げる、根元から
うねうねと蠢く壺が、艶めかしく白い液体を絞り上げた
嬌声で、ハンプの声は途絶えた
果てたすぐに、ハンプは己の中の何かを初めて確認した
何を言おうとしたのか、声に消える前、何を・・・・
暗闇に二人の若い男女が消える
・・・・・・・・・
「アル、喜ぶがよい」
「・・・・・・」
「愛しき妻君に会えるぞ、近日中に来るであろう使者としてだがな」
「それは・・・・」
「バカでも考えればわかる、しかし、ハプニングがあったとはいえ面白いことになった」
白い姫君が月夜を背中に
アルへと声をかけた
二人ヴェステンの、VIPルームで夜風を楽しんでいる
「頭の中だけでは、そろそろ尽きてきた」
「しかし、全ておっしゃるとお」
「黙れ、お前に喋ることなど赦していない」
「・・・・・・」
「頭将棋もそろそろ限界だな、一度しっかりと情報を集める必要があるか」
きし、イスを鳴らして立ち上がる
美しい出で立ち
アルは、黙ってひざまづいている
赦された部屋から、誰かがいる場所までの距離は相当ある
途中は、分厚い石壁が閉ざす、この部屋の出来事は当人以外にはわからない
解らない中で、二人が何をしてきたのか
夜が深く落ちてくる
すいません、長く休みました
途中、SFCとかそういう障害が・・・
言い訳全快です
予定よりも長くなってしまったので
EDを変更して、落としどころを考えております
おおよそ固まってきたので、そろそろ終わらせようかなと
そして、初めてのハッピーっぽいEDにしようかしらとか
思ったり思わなかったりしつつ
駄文長々失礼しております
R(04/10/18)