ein rotes Kleid,
Sie ist Prinzessin.
闇に浮かぶ白いドレスは
誘っているかのようにきめ細やかなレースを施されている
男達は気付いているのか
既にそんな意識は無いのか
あたりには、例の甘い匂いが立ちこめている
集団で強姦となると、人の道に背く恥ずべき行為だが
闇だから、戦時だから、娼婦だから
なにかしらの言い訳を作って、これを犯すことに決めた
異常な興奮状態に陥った男達に囲まれる
「ぁ、、、、、、ぅ・・・・・・・」
「お姫様は怯えていらっしゃるようだ」
「・・・・・・・・・」
「さて・・・・・どう、緊張をほぐして差し上げようか?」
するりと手が伸びてきた
影が手の形をして
身体に載せられたと、褐色の娘は錯覚した
いや、載せられたどころじゃない
まさぐられる、レースのあたりを指が這っていく
「・・・っっ・・・・・っ」
「これは、サプライズが必要だな」
「違いない」
「?」
男達は囲みをさらに小さくした
姫様などと口にしながら、傲慢な態度で
合図をしたように、いきなり乱暴に
四肢を広げさせた、両手、両脚を男が一人ずつ担当する
「ぃ、ぃやっ、いやああああああっっ」
「るっっさいっっ!!!!」
殴るかと思ったが、そうではない
胸元に腕を入れると、そのまま、レースを引きちぎる
ぢぢぢぢぢじっっ、布がちぎられる音がする
糸くずが四方に熔ける
すぐに、さらに二度、三度と引く、胸元から真下に向けて
ドレスは無造作に引き裂かれた、四肢は開かれ
褐色の身体に、白い下着だけが残った、それも腰のものだけ
既に胸は露わになっている
「薄いな、触りごたえの無い胸だ、つまらん」
「その巨乳好きだけは、なんとかならんのかお前わ」
下品な会話がなされる、褐色の娘は
必死に嫌がっているが、手足は全く動くことがなく
逃げようとすれば、踊るように胴体がじたばたとするだけ
むしろ、腰を振っているように見える
「元気な娘さんだ、そのまま、暫く相手をしていただければ助かりますな」
言うなり残っていた下布も剥ぎ取る
「??・・・・・・この女・・・・・・」
ざわ、甘いざわめきがした
妹は恐怖し続けているだけだ、だが
あのすぐ後なのだ、驚くほど巧緻な愛撫を受けた直後なのだ
身体は、そちらの時のまま準備が整っている
「これはこれは、随分と気の利いた女だな、流石姫様だ」
じゅるっ
「いやあああっっ、た、助けてっ、だ、誰かっ、誰かぁあああっっ」
「来ない、来ない、騒ぐだけ無駄でございますよ、淫乱姫様っ」
じゅるる、なめずる音がする
身体を、いや、股ぐらに男の口が接触しているのがわかる
身もだえするほどおぞましい、褐色の娘は
ひたすらに大きな声で抵抗をする
そんなことしかできない
「おい、早くしろ、押さえているのがばかばかしくなる」
「それもそうか、すぐに代わってやるから、いや、どうかな、俺ぁ長」
「お前どいてろ、後回しだ、バカ野郎」
「あ、ずりぃっ、それなら、俺だって、おい」
「なんだとてめぇっ、、ああっ」
仲間割れが始まる、浅ましいことこの上ないが
その喧噪が、そのまま、褐色の娘に向けられる
「こうなりゃ、どうでもいいんだよ、っらっ!!!」
「んんっがぁああああっっ!!!!」
「おら、口と、手と、空いてんだから、頭使えお前ら」
「てめぇ、一人だけ特等とりやが・・・・ったくっ」
「ぃやっ、ああっ、んっんんんんっっ!!むぐっうぐ、ごえっ」
ぎちぎちぎちっ、男のそれがいきなり入ってきた
そして構わずに撞き込んでくる、乱暴に叩きつけられること数分
すぐに、それが熱い何かを噴出させる
身体の内側にかけられた感触を味わい、涙が溢れる
そして、生臭いものが顔にこすりつけられる
手にも握らされている
身体は何度か無理矢理揺られ、腰には痛みに伴う熱が発生している
ずぐずぐずぐっ、何度もえぐられ、ずるりとだらしのない男茎が抜け落ちる
悔しいけども、引き抜かれる余韻に、ひくり、と身体は反応してしまう
そして空いたままのほとへ、次の棒がねじこまれる
ぐちゅぐちゅぐちゅ、ずぐずぐ
「こいつは適度なしまり、娼婦アガリっつうのは本当だな」
「しかし、折角こんなに青いガキだっつうのに、これじゃもの足りねぇな、
これくらいの歳ならもっと固いもんだろう、情緒が無ぇ」
「これだから、ホンモノのロリコンは怖い」
「んっ、あんっ、あんっ、ぎゃんっ、ぎゃんっ、ぎゃんっゃんっきゃんっ!」
「犬みたいに鳴くの・・・・・・なっ」
ずぐっ
叩きつける腰の音が、派手になってくる
群がる5,6人の男共は
どれもこれも、持て余した白濁液をただ、出すための運動を繰り返す
他に数人いたはずだが、凌辱には興味が無いらしく
いや、性癖が合わないらしく、既に姿を消している
交代交代で、一人頭5分もかからない
一方的に腰を叩きつけて、その感触を味わうのみに徹する
「んっあっぁっあっぁつあっあっあっあっんっう゛っう゛っう゛っ、ぎっぎっ、ぁああっっ!!」
「ほらほらほら、そろそろ俺も、もう、うへへ」
うへへ、のあたりで、ヨダレがだらりと垂れた
淫猥極まったその顔は、醜悪をも同時に究めている
ぶるぶるっ、と、汚らしく揺れると、すぐにそれが
どんっ
「なっ」
ずがっ!!!ぼんっ、どんっ
男の首が飛んだ、その首を切られたショックをかわぎりに、脳まで届かない快感を引き金に
頭のない身体は射精と同時に、血を吹き上げた
跳び上がるようにして終える、だらりとそのまま姫君に覆い被さる
闇の中、既に3人ほどが死んだ、残り2人
「野郎っ!!!白い騎士だっ、マイグレックヒェンの生き残・・・」
「スズランの騎士は、誰一人と死んではいないっ!!!!」
ずごっ!!!
また音がして、一人が死んだ
残った方は、劣勢を悟り、すぐに背中を見せた
そこへ、刃を縦に向けて、突きの体勢のまま
若い白騎士は、相手の背中へと、突撃を加える
ずぶぅっ!!!
「ひぎぃぃぃぃあああああああああっっっっっ!!!!!」
「っっっらああああああああああっっっっっ!!!!!!」
背中を貫き、相手の胸のあたりから
剣先が頭を出す、それで止めることなく
柄と、縦に開いた鍔の部分を握り
上へと刃を向ける、そしてさらに数歩、前へと突撃を試みる
ぐじっぃぃぃっっずるずるずるっ
「あ、ばばばばあっっばああぎゃああああああつっっだだだっっぶぶぶっぷぷぷっ」
途中から声は無くなった、気泡がぽこぽこと音を立てて割れている
突き立てた「切れ味の悪い刃」は、その切れ味の悪さを最大限に活かし
男を胸あたりから、肩口に向けて、内側よりゆっくりと、斬る、いや
肉をひきちぎって、身体を裂いた
壊れた蛇口のように、血流は止まらず、白い騎士を紅く汚す
刃を伝い落ちる紅い雫は、闇にとけて広がった
「はぁっ・・・はぁっ・・・・はぁっ・・・・・」
「・・・・・・・ぁ・・・・ぁ」
「妹姫様・・・・・・・も、申し訳ございませんでした・・・・遅くなりまして・・・・ぅ」
ハンプは涙を流して、覆い被さる死骸を蹴ってどかした
文字通り汚れきった姫君を優しく抱きかかえる
この事件は、どうしようもない程、悲しい事件だ
取り返しのつかない、凄まじくおぞましい事件だ
若い騎士は、ただ泣いて抱き締めるしかない
「こ、こわかった・・・・・こわかったんです、こわかったんですよっ」
ぷつりと、何か切れたように
普通の街娘のように泣きじゃくる妹姫
ハンプは狼狽える、高いと思っていた人間が
こうも脆いことに
いや、実際、この事件はあまりに重たすぎる
ハンプはそう考えている
彼は、彼女がどういう出なのか、まるで知らない、平和な騎士だ
「妹姫様、もう大丈夫です、近衛騎士として、全身全霊をもってお守りいたします」
「ぐず・・・・・・」
「さぁ、ひとまずは城へと戻りましょう」
「貴男が、守ってくださいますか?」
どき、
月明かりが初めて顔を出した
褐色の娘の頬が薄く反射して浮かび上がる
泣いている女の顔は美しい
動転しているせいだろうか、唐突な言葉の意味は容赦なく重い
「姉様に、アル・・・が居るように、貴男が居てくれますか?」
真っ直ぐな瞳で命の限りを燃やした視線
決断を強いる重圧は、姉姫様のものと、遜色がない
ハンプは気圧されることなく
真っ直ぐに返す
「無論、マイグレックヒェンのハンプ・クライスラー、妹姫様を命に代えてお守りいたします」
盟約が交わされた
この時、この若い二人は、かつて
あの二人もこんなことがあったのではないかと思いを巡らせた
二人は知らないから、こんなメルヘンに酔ったことを思う
知らないということすら解らないから
これは、美談であるが
悲劇でもある
夜、紅の軍が敗れたという言葉は
あっと言う間に世の中に知れ渡った
準備されていたのだろう、完璧なタイミングで、たった一度の小さな負け戦が
国を傾ける大敗のように、いや、人にそのような情報で入った時点で大敗だ
なにより肝心要の主君がまだ帰らない、大敗に相違ない損失である
「まさか・・・・・・・・・・・姫様の安否は!?」
「なにぶん、あの負け戦の後、戻ってきた兵は少数・・・・・夜遅くに脱出する車が
撃破されたとの証言もありますし・・・・」
「折角統治の進んでいた各国諸侯がまた、くすぶり出してる・・・・どうにもならんぞ」
動揺した城内は、愚衆で溢れている
事態に狼狽えるばかりで、それを口々に言って回る者
この機に乗じて、すぐに派閥作りを行う者
さっさと荷物をまとめ、反乱諸侯へおもねる者
敗戦の報から一週間、支配者が居ない間に
このような輩が大きく騒いだ
「キルシェ様・・・・・・・・」
「どうしました?」
「いえ、その・・・・・」
「私は大丈夫です、アル様も必ずお帰りになります、姫様をお守りしているのですから
身を潜めてのことでしょう、心配する必要はありません」
そうではない
雇われの女は、不憫そうにこの留守を預かる女主人を見た
今の情勢、状態ならば、すぐにでも祖国へと帰り
また、独立という選択肢も充分取れるというのに
いや、既に祖国ではその準備が整っているのに、この人質が戻らぬせいで・・・
律儀なのか、なんなのかわからないが、騎士の妻は
今、ここで夕方の紅茶をたしなんでいる
「不思議そうに見ないで」
「いえ、その」
「私は一番正しい方法を選んでいるんですよ、私がここに居ることで国は守られるのです」
言う顔は、皇女の姿を思わせる
格式をわざと下げた服装を召すようになったが
産まれ出づる気品については隠しようがない
この細君は非常に聡い
これはアルや雇われ女が思う程度ではない
一国の主「紅の姫」が認めた事実なのだ
10日目にして、妹姫様が帰国したとの報が奔った
傍らにマイグレックヒェンのハンプを従えている
褐色の娘は、随分やつれた様子だが
幸い怪我や病気は無い模様
ただ、到着するまで、国が、世相がどのような状態だったのか
まったくわからなかった様子、
従えてきたのは、近衛騎士のハンプ
そして途中彼らを助けた紅衣の男
と、わずか二人だけだった
しかも片方は、国から連れていった兵士ではない一介の紅の国民だ
この有様は、敗戦の濃さを象徴しているように見えた
「各国でくすぶりが酷くなりつつある、できるだけ軍勢を差し向けて抑え込まなくてはなりません」
ようやく、空位の席に、もっとも近しい人が戻ったことで
全機能は前と同じだけの力を発揮しようと動き始めた
もともと、指令さえ下りれば、全てが伝達する組織はできていた
紅の姫が最も愛する
指令を待ち、主を信じ、私心を持たぬ民が多いのだ
アルの妻キルシェもそうだが、こんな時に、右往左往せず
ただ待ち続ける優秀な民
だが、それらは、主が戻ることで動き始める、動き始めれば
確かで鋭く、なによりも、速い
怒濤のように全国の情勢が、宮中へと流れ込んでくる
情報が細かくそして詳しく届くという部分は
姫様が苦心して作った、諜報組織の強さが光っている
これがなくては、まるで話にならないだろう
「わかりました、すぐに軍を派遣します・・・・・・どう」
「ここは近隣からまず確実に抑えて、大きさを維持しましょう。それにより
諸侯は畏れを為して、容易に反乱を起こせなくなります」
「わかりました、よしなに」
言うと、ぱっと情報伝達に指令が載る
乗ってしまえば、それは縦横無尽に血液が体内を流れる如く
軍勢を、国を動かすことになっている
今動かしているのは、褐色の姫様という「スピーカー」いや
情報伝達装置のスタートボタンを操作できる男
紅の服の軍師
落ち延びる二人を助けることに尽力し
傾きかける国をまとめることで報国となす
稀代の英雄として、軍の指揮に携わっている
怪しからぬ噂もあったが、紅の国で産まれ、育ち、紅の国が好きな、ただの好青年
「ただの」ではない、軍略に飛び抜けた才を持った青年
紅の国が、形をまだ整えていられるのには
彼の力が非常に大きい
混乱に乗じた大きな反乱は、すぐに鎮圧されその後の崩壊までは至らず
むしろ、情勢を盛り返しつつある
褐色の姫には
身を守る白き騎士
身を祐ける紅き軍師
二つの武器がある
まだ、主君は帰らない、それでも
国は繁栄を取り戻しつつある
乱は、くすぶりながらも、まだ続いている
13,4話で終わる予定でしたが
このていたらく申し訳ございません
がんばります
駄文失礼しております
R(04/09/27)