第3回八幡町臨時議会 (2003年7月11日)
郡上郡町村合併に対する野田龍雄議員の反対討論
細川孝弥議長:反対の諸君の討論を求めます。
野田龍雄議員:野田です。(登壇)
賛成者の御意見が述べられましたし、これまでも町当局から、あるいは議会の中でも町村合併に対する賛成意見が述べられております。私達はその都度、合併のあり方、論議の仕方等について御意見を申し上げてきましたが、残念ながら十分聞いていただけなかったという結果になっております。
民主主義の問題(十分な判断材料を提供すること)
私、先ず一つは、民主主義という問題で私の考えを述べたいと思います。例えば町村合併、住民に大変関係のあることですから、十分な資料を提供して、そして判断できるような状況の中で論議を進める、これが非常に大事である。何度も、もし合併しなんだらどうなるのか、合併せずにやる道はあるのか、どういうそのための検討はされたのか、お聞きしました。ほとんど出ませんでした。そして合併したら、じゃあ、どうなるのか、合併して明らかに変っていくことですね。人口が変り、行政区域が広がります。そういう場合、果たしてやっていけるのかどうか、財政的にはどうか、これも明確なものは出てきませんでした。現在の10年間の計画は出ております。けれども、10年間の計画については、ここにおられる議員の皆さんからも、「人件費このくらいしか減らんのか。」というような声が出るような内容的には十分な町民生活が、このことによって、あるいは市になれば市民の生活がどうなっていくかということがなかなか掴めない、資料の提示でございます。
あるいは、アンケートにしても然り、郡全域でアンケートが行われました。しかし、これは、あくまで合併を前提とする、あるいは合併に疑問があってもなかなか出てこない、もしも合併したらというような形の質問の中で、当然それに対する結果が出てきた、というように思っております。それでもあの中には、合併すると福祉が後退するんではないかとか、あるいは周辺が廃れるんではないかというような心配が出されております。
そういうアンケート、あるいは住民説明会も、何度も私共も申し上げたけれども、例えば、明らかな、例えば地方交付税がこんなに減るんやと、そのときどうするんやという事については、一言も触れられませんでした。私達が質問すれば、ああいう形で、将来のことはなかなかわからないといわれましたけれども、本来ならばそういう状況、こういう面もあると、それに付いてはこうなるんだという説明があってしかるべきでございます。しかし、そういう点で民主的な論議、明日の郡上を築いていく論議が不十分であったというふうに私達は思っております。
それから、今日も余り触れられておりませんけれども、財政問題、これでは、特に特例債や種々の合併支援策を活用していくことになります。この計画では、全額が使われるではないかといわれております。そのうち借金として、後世の市が払っていかないかんものも、30%以上になるわけでございますけれども、そういうものもあります。そういう負担が増えていく、、公債費を払っていかないかん、そういう状況についてもほとんどの説明がありません。そして、そういった点についておそらくこの先ですね10年から後、徐々に特例の措置がなくなっていきます。そういうときに、じゃあ、どういふうにするんかというような事も殆どありません。あくまでその時期になると、人員の削減なのか、あるいは建設事業をうんと削減していくのか、それ以外の対応をしていかないかんようになりますね。そういう先の事が殆ど話し合われておりません。財政の問題についても全く見通しのない明確でない資料提供でございます。
それから、私達、先ほどの金子議員の賛成討論にありましたように、今のままでやっていけないか、いうことで各地の状況をいろいろ調べております。先ほど言われましたように、非常に厳しい中で、議員の数を減らしたり、職員の給与を下げたり、国の形態について工夫したり、あるいは今、一面だけでしたけど、まだ他にいろんな町作り・村おこし、いろんな努力の中でそれぞれの活動がなされております。今年初旬に、きらりと光る町つくりを目指してシンポジウムが行われ、非常に多くの自治体から首長をはじめ職員等が数百名、500名を越えたといわれていますが、集まって話されました。その報告を聞いていますと、確かに厳しい。厳しいけれども、お互いに顔のわかる地域でみんなで力を合わせて町を作っていこうという気概の溢れる内容になっています。大いに参考にすべきですね。こういうところのそういうものを参考にした町づくりをやって、しかし、どうしてもこれは合併しかないんだと、いうような場合には、それは町民が決めていく、みんなが決めていく、こういう案と、しかし合併すればこういう道がある、そういう・・・・(議場から野次)・・何ですか・・そうです。ですからその説明のことを言っているんです。そういう点で、非常にそういう納得させる資料の不足であったと言うふうに私は思っております。
そして、いま建設計画が出ておりますけれども、これも殆どがこれまでの出てきた建設計画を並べた、そして郡上全体出で取るのも、今広域の中で出されてきておりますんな、そういう内容になっておる。本当に新しい市で、それで新しい意欲ある、そういう方向へいけるんかナーというふうに思っております。これまでどおり、それぞれの町村が努力しながら、そして町村でできないことはお互い同士、郡上広域・広域連合、今までは広域事務組合等で十分やってこられたことですんな。そういう形で、やれるんではないかと私は今でも思っております。
そういった点で、非常に新しい市を作るということに関して論議が不十分であると、それは何故かと言えば来年の3月31日までに市にしないと市になれないから、まあこれちょっと事情がかわってきましたけどんな、そういうことがあるからその日にちに奪われて、ここを目標にして進めてきたということがあったというふうに私は思っております。そういった点で、非常に合併の論議、不十分でもあるし、非常に将来に対して、このまま進むとすれば非常に心配であるということで、この合併の議案に反対を申し上げます。
「新郡上」号外 (表面「借金を作ったのは住民ではない」)と(裏面「後期高齢者医療制度中止・撤回させよう」)
「新郡上」号外 (表面「共産党議員一人が43%も発言」)と(裏面「郡上市の予算とくらしは」)