お千代物語第3話 和歌の名家ー東家…第一幕…                                                                     
 
 郡上は中世、東(とう)氏が治めていました。今の千葉県から、東胤行という人が郡上に入ったのが始まりでした。東家は、胤行が新古今和歌集の選者で有名な藤原定家の息子、藤原為家の娘と結婚するなど、勅撰和歌集にも多数入選している和歌の名家だったのです。
10代東常縁が、宗祇に古今伝授した話や、斎藤妙椿に奪われた篠脇城(大和町)を十首の和歌で取り返した話はあまりにも有名です。 この東家13代東常慶が郡上八幡の赤谷山にいた時、自分の娘を有力な分家の遠藤盛数と結婚させました。当時、婚姻が一族の安泰を生む最良の策だったのです。この娘と遠藤盛数との間に、長男・慶隆を始め、次男・慶胤・・と次々に5人の子供が生まれました。そして、最後に生まれたのが“運命の女”こと、千代であったのです。                 ≪山内一豊の妻≫


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