綸言如汗

綸言、汗の如し   『礼記』

「綸言」とは、天子の言葉です。それは汗のようなものだといいます。
汗というのは、一度自分の体から出てしまうと、二度と戻ってきません。
それと同じように、天子の言葉も、一度自分の口から出てしまうと、
もはや取り返しがききません。
たがらトップ(天子)は、くれぐれも発言を慎重にしなければならないというのが、
「綸言、汗の如し」の意味である。これは何もトップに限った事ではありません。
平社員から課長、部長、重役へと上がっていくに連れて発現の重みが違ってきます。
そのため発言はいっそう慎重にしなければなりません。
一般的にリーダーというのは、主張すべき時には断固として主張しなければなりません。
それぐらいのことが出来ないようではリーダーは失格です。
しかし、ぺらぺらましし立てて失言取り消しをやっているようでは、
これもリーダーの資質を問われるものです。