愚者闇於成事、智者見於未萌

愚者は成事に闇く、智者は未萌に見る    『戦国策』

「成事に闇い」とは、物事が形になって表れてきても、まだそれの気がつかないという事です。
これでは愚者のレッテルを貼られても文句は言えません。

これに対して、「智者」とは「未萌」に見ることができる人だといいます。
「未萌」とは、「いまだ萌さず」で、物事が形になってくる前の段階です。
この段階を察知して適切な対応がとれる人が「智者」です。

私たちの場合は、「あの時ああすればよかった」とか「こう言えばよかった」とか、
後で悔やむ事が多く、「未萌」とはだいぶ違う事が多いようです。
「未萌」を見ることができれば、厳しい現実を生きるのに有利である事は言うまでもありません。
しかし普通の人は迷うもので、「未萌」を見過ぎるよりも正直に生きることが一番大切かもしれません。