孔子の弟子に「子貢」という人物がいます。
頭が切れる上に、弁も立ち、実業家としても立派な成功を収めています。
あるとき孔子に自分の若い弟子の「子張」と「子夏」について意見を求めたそうです。
「子張と子夏とでは、どちらがすぐれているのでしょうか?」
孔子が答えました。「子張は度が過ぎている。子夏は度が足りない」
子張は先走りするところがあり、子夏は引っ込み思案な性格であったらしい。
孔子はこのことを言いました。
「子貢」が「子張のほうがすぐれているのですか?」と聞きなおすと、
「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」過ぎてもいけない、足りなくてもいけない。
バランスのとれた人間像が理想なのです。と孔子は言ったそうです。
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