およそ人間には三つの楽しみがある。ひとつは道を行ない心得違いをせず、善を楽しむこと。二つは健康で気持ちよく楽しむこと。三つは長生きして長く久しく楽しむことである。いくら富貴であっても、この三つの楽しみがなければ真の楽しみは得られない。それゆえに富貴はこの三楽に入れていないのである。もし、善を楽しまず、また養生の道を知らないで、身体に病が多く、短命となる人は、この三楽を得られない。 人として生まれたからには、この三楽を取得する工夫がなくてはならない。この三楽がなければ、どのような富貴であっても楽しめないのである。 |