肝臓の数値が気にかかる人に

田七人参(デンシチニンジン)

田七人参の漢方的な特徴を見ると薬味は甘・微苦、薬性は温、帰経は肝経・胃経となっています。植物的には、ウコギ科のサンシチニンジンの根茎を使います。

ウコギ科というと皆さんがよく知っている朝鮮人参が有名です。田七人参は朝鮮人参と同属の植物ということになります。

朝鮮人参は滋養強壮を中心に、元気をつける代表的な植物であるのに対して、田七人参は、朝鮮人参の作用とさらに血流をよくする働き(駆お血薬)と止血作用の両方を持ち合わせた人参です。一見、血流をよくする作用と止血させる作用とは相反する作用のように考えられますが、これが田七人参の大きな特徴なのです。

中国では古くから、「金不換」(お金に替えることができないほど貴重なもの)という名称を持っているのですが、これは田七人参の貴重な作用が本当に大事にされた証拠です。

田七人参の主な成分densiti.jpg

@人参サポニン(ジンセノサイド)

Aフラボノイド

Bデンシチン

@とAの人参サポニンとフラボノイドの成分により、肝細胞保護作用と細胞の再生を促進する作用があります。さらに最近では、心疾患や高脂血症、高血圧などにも用いられるようになってきました。

Bのデンシチンには止血作用があり、あらゆる出血に対して効果があります。「本草綱目」には、外傷による出血の他、吐血、鼻出血、下血、血便、子宮出血、目の充血、打撲などの内出血などに効果があるとされています。

*このような人におすすめです。

・肝臓病が気になる人(肝臓の数値が気になる人)

・生活習慣病予防(心疾患、高脂血症、高血圧など)