十二月二十二日 冬至

冬至は二十四節気の一つで、1年のうちで昼が一番短い日です。正確には、太陽の黄径が270度になり、地球の南緯23度27分に達した日を冬至点と言います。

昔の人はそれを祝い冬至祝いをしました。(その昔中国ではこの日を正月としていたと言われています。)神社では「一陽来復」(明るい陽が戻ってくる)のお札を発行します。冬至は「新しい太陽の誕生」として祝う行事は世界中にあり、太陽とみなすキリストの誕生がこの時期だとするのもその一つです。

この冬至には「かぼちゃ」を食べ邪気を祓い、風邪を引かないように「ゆず湯」に入る習慣があります。

*カボチャのわけ
kabotya.jpgカボチャが日本に入ってきたのは天文年間でポルトガル人によって伝えられたと言われたおります。名前はカンボジアから渡来したから≪カボチャ≫と名づけられたとされています。
冬至にかぼちゃが食べられるようになったのは、意外と最近で明治になってからのことのようです。(江戸っ子には味に馴染みがなかったらしいです。)もともとこの風習は中国から伝わったもののようで、冬は野菜が不足してビタミン不足になりがちなため、日持ちのするカボチャが注目されたようです。
「本草綱目」という本の中でも≪中を補い、気を増す≫とあり、栄養価の高いことは昔から認められていたようです。実際にはカロチン、ビタミン類も多く含まれておりバランスのとれた高カロリー食品と言えます。また種子には脂肪油が40%ほど含まれています。これはリノール酸だから動脈硬化の予防にも適しています。中国で、食後のデザートにカボチャやスイカの種子を食べるのも理にかなっているわけです。また最近ではカボチャに含まれる食物繊維が血糖値の上昇を抑えるという報告もあります。

*ゆず湯のわけ
yuzu.jpgゆずはミカン科の常緑小高木で生育が遅い。≪柚子は遅くて18年≫と言われるほど柚子が採れるまでには辛抱が必要のようです。この柚子にはビタミンCが豊富に含まれており、お湯に溶けた精油成分は毛細血管に働いて血液の循環を促します。また、新陳代謝を盛んにして冷え性や神経痛、腰痛、筋肉痛をやわらげてくれます。ただ、刺激性もあるので、皮膚アレルギーや高血圧、腎臓病の人は避けたほうがよいでしょう。湿疹のある時もかゆみがひどくなったりする場合がありますので注意してください。