六月三十日 夏越の祭り

旧暦の6月30日に行われた大祓えの行事です。現在は新暦でする神社も多く、カヤで作った大きな茅の輪をくぐって邪気を払います。茅の輪は、その昔、蘇民将来(そみんしょうらい)が一夜の宿を貸した武塔神(むとうのかみ)から「疫神に悩まされたときは、チガヤで輪をつくり腰につければ難から逃れられる」と教えられたのがもとになっています。(備後国風土記より)

tigaya.jpg茅の輪は、左の絵のような感じです。くぐり方は1度くぐったら、左側より戻って2度目をくぐり、今度は右側より回り3度目をくぐっていきます。

茅は日当たりの良い川原や路傍に、群れをなして野生するイネ科の多年草です。その根は茅根(ぼうこん)と呼ばれている生薬です。

身体を冷やし、止血や利尿作用があり、肺熱性の咳や黄疸、淋病、湿疹などに用いられます。つまり、熱を冷まし湿気をとる作用があります。

≪夏と言う湿気と熱による病気の多い季節の「病気の予防」の願いが込められているのです。≫