小正月の亥の刻に小豆粥を神棚に供えて、その小豆粥をいただき、一年の健康を願う習慣があります。最近では、ぜんざいを作ることもあります。小豆は昔からおめでたいものとされていて、晴れに日に食べる赤飯などに入れられました。≪赤≫と言うのは東洋医学では≪火≫を意味し、生命力をあらわす色です。
この小豆は≪赤小豆≫と言われ利尿や排膿作用があり、浮腫や黄疸に使用されます。漢方処方でも≪赤小豆鯉魚湯≫という名前で、赤小豆約100gと鯉500gを酢と水を半量ずつまぜて、一時間ほど煎じて、まず鯉を食べてからスープを飲みます。産婦の乳汁を促すことができたり、肝硬変の腹水には効果があるようです。
☆ 縄文遺跡出土の炭化豆はアズキ…DNAで判明
縄文中期の富山県小矢部市・桜町遺跡から炭化した豆が出土し、国際日本文化研究センター(京都市)や静岡大農学部などのDNA分析でアズキと判明した。縄文時代の豆をDNA分析するのは初めての試みで、遺伝学的に種の判別が確定した最古の豆となる。あんこや汁粉など今なお日本人の食に深くかかわるアズキの起源や、伝播(でんぱ)経路を知る上で、貴重な資料として注目されている。炭化豆は、北海道から九州まで各地の遺跡から発見されている。変色や表面の変形によって種の判別が困難で、その大きさから、もやしに使われるインド原産のリョクトウ(緑豆)か、東アジアで主に栽培されるアズキである可能性が高いとされてきたが、特定する決め手が欠けていた。(2001.2/25日刊科学記事ヘッドラインニュースVol344より抜粋)
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