第11回 12/19『はどうブオン、しょうりゅうブオン、たつまきブオン』
今回はある意味鳴り物入りで登場した作品、ゲームボーイ版のSTREET FIGHTER IIです。
発売当時は劇場用アニメーション作品の公開前でした。そのため、勢いに乗っていろいろな機種にシリーズ作品を投入している中での発売となりました。
内容については合えて説明するまでもありませんが、シリーズおなじみの対戦格闘ゲームです。シャドルーの総帥、べガを倒すとゲームクリアとなります。
この作品、一応アーケードからの移植作品なんです。でも全然別物なんです。何故かというと、一連のシリーズ作品とはまた違った操作感覚でプレイしなくてはいけないからです。
他の作品と同じ感覚で波動拳を出そうとしても、立ち・しゃがみパンチばかりが出てしまいます。どうやらハードの都合上、ゆっくり、しっかり入力をしないと受け付けてくれないようです。肝心の必殺技の入力がそれなもんですから、入力のギャップとうまく動いてくれないもどかしさが鬱積していきます。
なおかつ、技の強弱の付け方をボタンを押す長さでやっているため、さらに思うような必殺技を繰り出すことが出来ません。連続技など更に神の領域です。CPUの連続技が理不尽かつ卑怯に思えてしまします。出来る人は自慢しまくれますね。
移植を行ったメーカーの功績と裏腹に、その出来には悲しいものがありました。こうなると、映画の相乗効果だけを狙って発売してしまったかのような印象ばかりが残ってしまいます。
STREET FIGHTER II(DMG−P−ASFJ(JPN))
対応機種はゲームボーイ。1995年8月11日、CAPCOMより4800円で発売。
第12回 1/20『いつまで回ってればいいんじゃい!』
ゲーム界の1大イベント、FFシリーズの最新作がいよいよ発売されるという折、いかがお過ごしでしょうか。今年1発目、今回ご登場願うのは、ファミコン初期の注目作品の1つである、F1 RACE。
この作品はファミコン初の本格ドライブゲームで、視点は車を後ろから見た疑似3Dです。順位は一切関係なく、規定周回数をクリアすればステージクリアです。ちなみにどんなスピードで走行しようと、敵車や道路脇のポールにぶつかれば、一発で爆発炎上します。紙の車で走っている気分です。
さっそくゲームをたち上げると、やけに賑やかなテーマソングが流れてきます。でもここまで賑やかだと、バカっぽく聞こえてしまうのは私だけでしょうか? このオープニングテーマは、使いようによっては十分ギャグとして使えます。
さてゲーム本編についてなんですが、最初のうちはいいんですよね。2周するとステージクリアできるんですから。
それがステージ3あたりから事情が変わってきます。規定周回数が増えていくんです。難易度のバランスをこれで取ったと思うんですが、非常に困るんですよね。ステージ5にいくと、10周くらいしなくっちゃいけなくなるんです。さらにタチが悪いことに、どこにも何周すればいいということを一切表示していません。
どこまで行ってもゴールの見えないゴールを通過し続けるのは、苦痛以外のなにものでもありません。その辺をカバーするためだと思うんですが、最初から3つのスタートコースを選べるように設定されてはいます。しかしLEVEL表示をしているのが、ただの言い訳にしか見えませんが。
F−1 RACE(HVC−FR)
対応機種はファミリーコンピュータ。1984年11月2日、任天堂より4500円で発売。
第13回 4/18『あ、当たらん・・・』
気がついたら3ヶ月も更新してませんね、このコーナー。いーかげんヤバイなーと感じたんで、そんなわけで切り札出しちゃいます。今回は人知れずひっそりと登場したファミコンソフト、FIGHTING ROADです。
敵と1対1で戦う対戦格闘ゲームで、行方不明の弟を探すために主人公が単身アマゾンに乗り込んで、謎の武装集団と戦います。
年代的にはアーケードのSTREET FIGHTERが出てからなんですよね、PCエンジンのCD−ROMでFIGHTING STREETが1週間前に出た後ですし。おかげでその辺の色合いを感じることが出来ます。きっと製作者はファミコン上でSTREET FIGHTERを再現してみたかったのではないでしょうか。
さてこのゲーム、STREET FIGHTER2の全盛期に手に入れたのですが、正直きつかったですね。なにせこのゲームにSTREET FIGHTER2を求めてしまったんですから。
実際にプレイしてみると、こっちの攻撃がほとんど当たりません。しかし敵の攻撃はよく当たるので、この時点でまず不満が募ります。さらに取説に載ってる隠された必殺技というのも分からず、不満が募る募る。で、気がついた時には友達にあげてました。980円で買ってきたけど、買って後悔したのはこれが始めてでした。
ひどい扱いしちゃったけど、STREET FIGHTERから影響を受けた作品ということが分かった今ならじっくりと付き合える・・・かな?
FIGHTING ROAD(製品コード不明)
対応機種はファミリーコンピュータ。1988年12月13日、東映動画より6800円で発売。
第14回 7/25『たのんますよ! ホンマ。』
今回は、ゲームボーイで発売された、サイバーフォーミュラって作品。
同名のアニメーションをゲーム化したものです。たしか放送が終わる頃に発売したのかな。そんなわけで、このアニメが好きだった私は、期待して購入したわけです。
ゲーム内容はやっぱりレースものなんだけど、形態はスゴロクなんです。出た目次第で簡単にクリアできちゃったりと、まあ、くせのあるものなんですわ。
サウンドもキーレスポンスもグラフィックもそんなに悪くなかったし、結構楽しめました。途中まではね。スゴロク形式もありかなと思ってプレイしたんだけど、運次第ってのはちょっといただけなかったかな。
で、プレイしてたんですけど、途中で急に画面がバグって、ぐちゃぐちゃの画面をループするようになちゃったんですよ。やり直してもやり直しても何度も同じ所でね。で、結局作った側に問題ありだという結論に達したわけです。
それでもなんとかならないかと思ってしつこくプレイしていたら、奇跡的にクリアが出来たようで、事無きを得ました。
しかし、まだ悪夢は終わらない。
そんなわけで最終面に到達をしました。パワーアップパーツを入手したんで、さっそくつけてみました。
またバグりました。パワーアップパーツは、新手のウィルスみたいなもんでした。結局そのパーツはつけることなくエンディングを迎えました。
後日メーカーであるVARIEに電話で問い合わせたところ、慌てることなく対応してくださいました。
どうやら苦情が来ることを予想して、マニュアルがしっかりと出来ていたようです。
バグった面に関しては、「パスワードを教えるんで、進んでください。」という回答をいただきました。苦肉の策ですね、もはや。
その面をすでにクリア済みということを伝えると、大変驚いていました。そりゃぁ自力でクリアできる奴なんて考えてもいなかったことでしょう。
パワーアップパーツについても使わないで欲しいとのことです。うーん、ここまで制約のあるゲームも珍しい。
さらに後日苦情のアンケート葉書を送ると(確か「金返せ」と書いた記憶が)、お詫びとバグ対処法(電話で教えてもらったものと同じ)の書かれた文章と、本作と「中嶋悟のF1ヒーローGB」のステッカーが入っていました。これで水に流して欲しいとのことです。
で、修正版は入ってないの?
放送中になんとか出したかったってのはわかるんだけどね、ここまで酷いと・・・。純粋にのめりこんでゲームを遊べなかったのは非常に残念でした。これより先、このメーカーに不信感を抱くようになってしまったのは言わずもがな
※6/13 加筆
一度売り払ったんですが、手に入る機会があったので、再びプレイしました。
前半はまずまずの遊びごこち。難しくもありますが、許容範囲といえるでしょう。
さて、問題の5面に到達しました。
まず、下の画像を見てください。
コースマップを表示したところですが、コース右上が繋がっていないのがおわかりいただけるでしょうか。
これこそが元凶です。
そこの位置まで進むと、道なき道、あるはずのない地形を進んでいきます。
普通の人はこの時点で挫折します。
普通の人ではない(異常な)私は、このまま進みました。
ループしている確証がない限り、そのままどんどん進んでみてください。気がつけばゴールする事があります。
ランダム要素が大きく関わるので、確実なクリア方法というのは提示する事は出来ませんが、諦めないという事が重要になりますね。そう、ここの面は運がよければクリア可能なのです。
あの面で挫折した人、メーカーからパスワードを聞いたけど忘れちゃった人、もう一度クリアを目指してみましょう。そして、このゲームを知ってる人に自慢してやりましょう。
おそらく、5面を自力クリアした人なんて1000人はいないでしょうから。
しかし、この次の面で手に入るカスタムチップを装備して、バグった瞬間を見るにつけ、「なんだかなー」って。
あ、それ以降は比較的楽なゲームですよ。
そうですねぇ・・・、バグさえなければちょっとは普通に遊べるゲームなんですけどね・・・。
★オ・マ・ケ♪
やっぱりクリアできないとお嘆きのあなた。そんなあなたの為に全パスワードを提示しておきますので。
ラウンド数 | パスワード |
---|---|
2 | BWDUTUGHG |
3 | BFAXEADMB |
4 | ADGOTQYFT |
5 | AYCGRWVWW |
6 | ATVXLJUUW |
7 | AZEBULAVN |
8 | BWEOSSZVR |
新世紀GPX サイバーフォーミュラ(DMG−CFJ)
対応機種はゲームボーイ。1992年2月28日、VARIEより3980円で発売。
第15回 3/7『レクイエム』
ドリームキャスト。
このハードには数知れない浮かばれない魂が存在する。ある者はハードの出荷台数にヤキモキし、ある者は対抗機種の革新に「時期が悪かった」と涙する。
さて、ここにも一人、頭を抱えるものがいる。彼は何を。そして真意とは!
彼の者に会いたくば、我を求めるがいい。
本日の1本、「What’s シェンムー 〜湯川(元)専務をさがせ〜」。
株式会社 セガ・エンタープライズ。
このメーカーはドリームキャストを送り出すと同じに、これまでとは全く違ったイメージ広告を送り出した。その、最たるものが湯川(元)専務の登場する一連のTVコマーシャルといえよう。
そしてまた同時にユーザーの購入意欲を喚起するため、売れるソフトを用意しなければならない。その期待の頂点に立ったのがシェンムーという作品だ。
本作は、互いの相乗効果を狙ったものではないだろうか。非売品であり出所としては不明だが、本体購入者に配られたものではなかったかと記憶している。
起動してみよう。
まずは登場キャラによるストーリー&システム紹介。
バストアップのキャラ達が、ただ、ひたすらに話す。そう、話すだけ。しかもご丁寧にループが終わったら、最初から話し始める。
更に困ったのがキャラクターを極限までズーム表示可能な事だ。
外人のマークを選択してどアップにしてみるがいい。濃い顔の上に高いポリゴン性能のおかげでとても見れたものではない。
さて、専務探索モード。本作のメインゲームだ。
後藤喜男なる人物から依頼を受け、主人公である芭月涼を操作し、時間内に湯川(元)専務を探し出すという内容だ。
ドブ板という場所を徘徊する事になるのだが、これが実に楽しい。そう、楽しいのだ、ミニゲームのスロットゲーム。ある意味本編よりも遊べるとは。
徘徊している間にイベントが進み、こんな人達とぶつかることになるだろう。
どこかの高校の不良らしいが、今時こんな格好の人間も珍しいだろう。それに、焦点が合ってないのも気にかかるところだ。
LDゲーム張りの操作で彼らをいなせば、ようやく湯川(元)専務が見つかることとなるだろう。
彼に追いつき、悪漢から救い出した時、この物語も夢となって消えて行く。そう、すべては夢だったのだ。
もう1度見てみよう。
この後に彼は夢から覚め、シェンムーの売上アップの為に決意を新たにするのだ。
しかしよく見て欲しい。この絵は見方によってはひどく滑稽なものに見えてこないだろうか。
そう、売れ残っているドリームキャストを背にして、悩んでいる彼の姿が!
ハード生産中止の報を前にして、生々しく見えることだろう。
What’s シェンムー 〜湯川(元)専務をさがせ〜(610−7179)
対応機種はドリームキャスト。1999年頃、SEGAより非売品として配布。