激烈赤まるち学園


たったかたかたかたー(オープニング音楽*128和音)

トランペットを三十基、トーチカのように配備した音源から
悠然と鳴り響く音が、授業開始の合図と知られているこの学園
木造の古めかしい校舎、中央にお約束の円い時計
屋根は赤、やたら広い校庭、そして校長の銅像

どっから見ても、田舎の学園候

だだんっ!!(効果音*Bassドラ)

ここは、来栖川グループの経営する
世間一般にはほとんど知られていない専門学校
それもそのはず、所在地が来栖川重工の敷地内
一般の人間は入る事が許されず、間違って
迷い込んだ者が、無事出て来る事がついぞ無いと
知れ渡った、そんなミステリースポット
そんな学校で、いったい何を教えているかと言うと

授業風景

「はい、濯ぎはこのように迅速かつ丁寧に行いましょう」

かきかきかき

「続いて、掃除ですがご主人様が留守の間に主に行います
まずは高い所から先にホコリを落として、徐々に下の方へと・・・・・」

めもめもめもめも

大量の緑頭物体が、うずらうずらと着席して
真剣にその内容をメモ書きしている、つうか、メイドロボなんだから
メモるんじゃなくてHDDに保存しろよな・・・・
と、いうわけで、ここは、来栖川グループが今推しに推してる
HMシリーズ、つまりは、メイドロボ養成所なのであった

学園風景は非常に面白いもので、一週間ごとに新入生が入ってくる
まぁ、同時に卒業式も行われているので、月に8度の感動シーンに
出会えるというお手頃、ほろほろスポット
ここでの学習、養成期間は一ヶ月、一ヶ月の間に基本的な家事手伝いを
学び、そして礼儀作法、はてまたお世辞の言い方に至るまで
数多くの気配りを学んで立派な製品として、いよいよ商品化される
ここで教育されるのは、主に、秘密コードで言うところの
マルチ型、あの緑頭のちんちくりんのメイドロボを養成する所である

もう一方のセリオ型は、大方自分で勝手に済ませてしまったり
また、衛星を自由に使って学ぶ事が出来る、いわゆる高級機なので
こんな野暮ったい事はしなくても良いのだ
ここで格の違いが出てくるのだが、さておき
そんな学園で、始まって以来の問題が起きていた

「・・・・・・・・・・・特殊学科ぁ?・・・・・ざけんなよっ!!ここって、一ヶ月で出られるんだろ!?」

HM−12式のはずなのに、頭が赤いメイドが愚痴っている
通称赤まるち、学籍番号D3103
実は5週間前に搬入・・・いや、入学したはずなのに、まだ卒業する事なく
クラス替えで特殊学科へと飛ばされてきた問題児だ

彼女の問題は、その言動及び行動にあった
まず言葉が汚い、そして反抗的で野心的、我が儘で自分勝手
なにより暴力的で、目からビームが出る、再教育が決定するのも
無理は無い

「・・・・・・・・・・・・・るせぇよ、黙ってろよ赤頭」

「ああぁ?なんだとこの青頭」

教室のはしっこの席でうたた寝していた青い頭のメイドが
鬱陶しそうに3103に言葉を投げた

青い髪のメイドロボ、やはりマルチ型なのだが
学籍番号1103
やはり問題児、彼女に至っては7週間も前からここに居るいわゆる大先輩だ
今日派遣されてきたばかりの、ひよっこを適当にあしらっているという感じ
ちなみに、彼女は、何事にもやる気が無い、無気力
その割りに夢中になると、後先を省みない、無類の格闘好き
これまた再教育決定となっている

今にも組係そうな二体、組勝負となれば
当然青マルチは願ってもない事で、やる気を見せている
しかし、そこに割って入る、もう一つの赤い頭

「やめておけ、1103・・・・・・・・3103だったか?後輩なんだ少しは遠慮しろ」

赤い頭の学籍番号D33
便宜上彼女の頭は紅という事にしよう
さておき、このクラスで最も年長、いや、長い学籍歴を持つメイドロボ
姉御肌で、割と面倒見が良い非常に出来たメイドである
しかし、彼女の場合、一度切れると、街が一つ消えるほどの
破壊力を持ってして、暴れるのでそのあたりをもう少し教育という事で
このクラスにいる、もっとも、彼女にはここでこの問題児どもを
まとめないといけないという役目もあるので、これはこれなのだが・・・・・

「きゃははー♪、この年増どもが、うだうだ集まって何をご相談なさってるのでしょう?
ばばくさいから、どっか余所でやって欲しいですわ♪」

ずぎゃんっっ!!!!!

かきーーーんっ!!!

声とともに、とうとう切れた3103の目からビームが
うなりを上げたが、それを物ともせずにバリアで跳ね返した
白い頭のメイドロボ、同じ顔のはずなのに、なぜか一番
幼い印象を与える、その人なつっこそうな笑顔、学籍番号D3965
白マルチ、彼女は容姿その他は規定ラインを大幅に上回っているのだが
その素行と性格に非常な問題を持つため
特殊学科へと飛ばされてきた、3103とは同期にあたるのだが
製品番号からして年下という事になる

緊張が高まる、さっきまで押さえ役だったはずの33紅マルチも
先ほどの、年増という単語にかなりキたらしく、目の色が
通常よりも三倍ほど赤く輝いて、今にもなんかしそうな雰囲気になってきた
面白そうに青も相乗りする形で、席を立った

「ちょっと、辞めてんか?もう、授業始まるっちゅうねん、お前らうざいけぇ、他でやりん」

イカレタ言語で一つ止めが入った
その先に、メイドロボのくせに眼鏡をかけているという
実に謎の物体が、座っている
このクラス最後のメンバーD445、眼鏡のマルチ
ちなみに髪の色は唯一、緑とデフォルトのままだ
彼女の問題点は、やはり、その言語にある
どこで覚えたのかわからない、他国の方言を全て取り入れた
ある意味言語障害を持っているため、このムショ・・・じゃない
特殊学級にて再教育を余儀なくされている、まぁ、一応
一番まともであるような感じがする、一応ツッコミ・・・でなくて、仲裁役担当

全部で五体の問題児が一同に会した
ぴりぴりとした教室内、今にも火がつきそうな中

「・・・・・・・・・つうか、新入り二体が気にくわない」

青がそう呟いて、白と赤を睨む
それに対抗するようにキッときつい視線を返す赤と
嘲り笑うように蔑んだ視線を返す白
すぐにその視線の間に、紅と緑が入って止める

「やめとけって、そんな事してると、何時までも出られないだろ?」

「あーら、いつまでもここにいらっしゃる方には言われたくない台詞ですわ♪」

「だと、こら?」

「やめぇ言うとんねん、おんしゃぁ、ダボか?とりあえず席に着けて、言うしょや」

「るさいよ、この委員長面が」

「なんやと?」

「眼鏡かけて関西弁もどき喋ってりゃぁ、充分委員長だっつうの」

「委員長で何があかん言うねん、お前こそ、なんやその頭、ニワトリかっちゅうねん」

ぷちんっ!!

一触即発、いや、もう既に手遅れか、全員が戦闘態勢に移ろうというその時

がらがらがらがらがらっっ!!!!!!

「おらおらっ!!!!全員席に着けっ!!!!!!
いいか、クズども、今日からここの担任になる
柏木権助だっ!!!
早速だが、抜き打ちの持ち物検査をする、アホな物持ってないか
調べてやるぜ、ほら
全員服を脱いで、裸で気を付けぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!

どきゅーーーーーーんんんんんんんん(光線一点集中)

おわり(ぉぃ