檸檬〜影絵亭ノスタルジア〜


女給さぁん

・・・・・・・・

・・・・な、なんだよ

別に・・・・・さっさとレビウしなさいよ

いや、その前に、俺が女給さんって言った所で
一つ、ノリツッコミなり、ボケ入れるなりだなぁ・・・

るさいわね、関係無いじゃない、早くやりなさいってば

・・・・・・・・・というわけで、ただ文章と
会話が進むというゲームです

この導入で、伝わらない事請け合いね、本当・・・


背景

なんとなく手に取った、そういう感じで手に入れた檸檬
妖しく大正風味という、妙な所についついと手が伸びて、まぁ・・・・・
とりあえず、パッケージの妙に淡い絵柄と、ぼんやりとした
全体的に漂っている気怠そうな感じ
この二つが、気になってレッツプレイ、が、やってみれば
ただのエロゲだったという、寂しいお話
したっけ、好きゲームだと思う、嫌いじゃないわ
そして、気付くとこれは、あの「13cm」
・・・・・・・
キーワードは
「女給」「大正」「No.1娼婦」

内容

なぜだか知らないが、影絵亭というレストランだか飲み屋だかの
経営を任されるようになる、エロ作家の主人公
エロエロな小説で、世間をふふりと、言わせているらしい彼
なんだか血縁の都合で、この影絵亭の経営のオーナーになるのだが
この影絵亭、実は、裏には娼館という顔があった
と、ここに務める女給全員が、実は娼婦であるという設定
ただ娼館としての姿は、もうすっかりひそめており
主人公だけの、娼婦というのが、5人出てくるって寸法

主人公は、店が終わると毎晩、一人の女給と
しどけない夜を過ごすのである〜

といったお話、いたって普通の展開
疑問は一つも無いわ、そう、あるものそう言うことって(なんだその乗りわ

感想

さて、ただ読むだけのゲームなので
なんてことは無いですが、基本的に
エロテキストと、普通テキストの比が、7:3くらい(いや、9:1って話も・・・)
なので、どうにもこうにも、シナリオはかなり薄いと言わざるを得ません
ただ、このちょっと胡散臭い大正風の流れ、こことバックに流れるそういう感じ
まさに、ノスタルジーな音楽があいまって、まったり遊べるゲームだと思います
さてそんな中で、少しというか、練られたような、狙われたような設定の方が
その少ないテキストで、見せた感じはすげぇ好きでしたっつう
キャラ別の話をします(日本語死亡気味)

咲枝さん

姉系の人、昼間は淑女、夜は娼婦、ああ典型ヽ( ´ー`)丿
黒髪ロングで、メインヒロインの位置にあり
なかなかどうして、昼間はかわいくて、清楚で、おしとやかで
つつましく、笑顔が素敵な、そういうお姉さん
だが、夜になると、その実すげぇテクニシャンで、もう、あんな事や
そんな事や、はてまた、そうなってああなって、もううわあああああ・・・(アタマ悪過ぎ)
そういう素敵な人なんですが、話の核は
なるほど彼女は娼婦として完璧な故に、そういう行為の時
娼婦として抱かれて娼婦としてイくという感じ
これが、回数を重ねる事に、だんだんと気持ちが、心持ちが、ああ・・・・
と、なんだかしらないが、主人公を昔失った兄と重ね合わせて
悲しい恋に落ちていき、やがて、その呪縛から逃れて晴れて・・・


本当、キャラから話まで典型で、安心設計
ちなみに、Hシーンも、ノーマルなのが多くて安心
素股とか、AFとか(こうやって書くとまるで風俗だな)
まぁ、比較的ノーマルに優しくうれしく、プロって凄いわねぇってお話

明夏

チャイニーズ孤児だった過去を持つ女の子
咲枝さんがおしとやか路線だったので、当然のようにしてその相方である彼女は
強気で勝ち気、そういう女。だけど、本当の所は寂しがりやで、すっげぇ可愛い(ありがち)
そういうタイプ。
彼女は、Hシーンがうんぬんよりも、シナリオ部分に見え隠れする
日頃明るいのに、ある時、孤独と悲しさを背負うシーンが見える所が好い
チャイニーズで孤児だった過去、大変な苦労があったと語られるシーンがあるが
このシーンで、シナリオ担当は何を思ったか
まるで小説のような風体で、台詞を文章として流す技法(−−?
が用いられていて、読む方としては面白かったと・・・・・・きっと俺しか思ってない(ぉぃ
閉店した影絵亭で、一人小さなランプに照らされて、お酒を飲んでるそのシーンが
なんだか目に浮かぶようで、悲しくて切なくて素敵過ぎでした

その影を、上手く演出するが如く、昼間に、中国拳法で酔っぱらいを撃退したり
ビール瓶をオオヤママスタツばりの手刀で斬ってみたりとかして笑わせてくれる
その、陰と陽の対比、上手かったと思う、実は一押し

ただ、Hシーンが、SM嗜好だったので、ちょっと大変
笑えるからいいって話もあるけども、女王様プレイすると
殺されそうになる所が素敵

雪緒

娼館という設定上仕方ないのだが、唯一処女という特性を持つ、奇天烈女学生
主人公のエロ小説の熱烈なファンという彼女が、突然、影絵亭の女給になりたいと
飛んできて、話が始まる。どうやらお嬢様の出らしく、決められた結婚がイヤになって
飛び出してきたとかそういう話があるのだが、彼女に限っては
そんな事よりも、エロシーン

彼女のエロシーンは、全く何もしらない女の子が、見よう見まねで色々してみようって感じで
繰り広げられるギャグ
(違う
初めて見る男の物体に、とりあえずどうやったら気持ちよくなるのかと
散々質問して、色々と学習したがるという、娼婦なのに気持ちよくさせてくれない
フクザツな心境を、主人公が物語る点が異常にオモロい
ある日、勉強してきたと、突然ナニのアタマをひきちぎってみようとかしたり
佐渡っていうらしいですよ、とかわけわからない事言ってみたりと
笑いが耐えない(男に限る)、女性ウケはおそろしく悪いらしいキャラなのだが
男としては、このHシーンは爆笑なので、要注意
最終的に、とうとう破瓜という話で、二度ほど逃げられたりするのが笑えた

意外と純情らしいというお話なんだが、EDで、親と縁を切ってでも先生と一緒にと
彼女が、主人公の書生になって、凄い小説書きになるというお話
このEDだけは、凄く好き・・・・・・・多分、最終的に黒髪ショートになるせいだと思うが(趣味かよ)

カレン

ドイツ人ハーフ(既にツボ)、という特異な出生の彼女、どう見ても保護条例違反な所が恐ろしいが
そんな幼そうに見える(多分実際幼い)彼女が、娼婦としてNo.1の腕前という素晴らしい設定
影絵亭No.1の咲枝さんが、カレンちゃんには敵いませんと言うほどの腕前
ともかく凄くいいらしい、ロリロリだったので、全然覚えてないのだが(ぉぃ
なんだか色々してくれた上に、ディープスロートとか、流石ナムバーワンという技を見せてくれる
やたら敏感で、すぐに”気をやってしまう”ために、している途中で”くた・・・”となるとか
語感が素敵な表現が多く出現して、なんだか新鮮エロエロ
台詞もやたらエロくてビックリでした、うん、13cmって台詞エロすぎだと思うの

さておき、話の方も一番好かったと世間では評価される
実は、思いっきり「森鴎外の舞姫アフター」、少しでも舞姫を知ってると
なるほどと笑わせてもらえるシナリオ。彼女が、とある文士の隠し子というか
独逸留学中にうっかり出来てしまった子で、うああああ〜ヽ( ´ー`)丿
と、本当にそのまんまだから、困ったものだという話
ただ、そこを上手く使っていて、悲しい生い立ちだが、幼いが故に
そう過ごしてくるのが当たり前だったと、信じて疑わない、その無垢な所が
非常に繊細に描かれていて、秀逸(うおおお、褒めるなこいつ)
最終的に、主人公に、父親と極近い感情を抱き、一つの愛の形を描いていたと思う
迎えに来た、本当の父親よりも、影絵亭という血のつながりではない本当の家族を選ぶ
このシーンは、夜中にやってると泣けてくる、明夏とかの考えると、ますます泣ける
不幸な生い立ちとか、そういう陳腐な言葉じゃないところで、もっと深く
家族という愛の形を明確に現した
、素敵な18禁作品、久しぶりに感動した

って褒めすぎか?

可南子

没落華族の落胤(違う
正式には、立派な華族のお嬢様だったのだが、没落したが故に
とんでもない所に奉公に出されて、酷い仕打ちを受けたため
心に重い傷を負って、他人と関わる感情が欠落してしまった、人間不信の女の子。
彼女の心を開いてやって、素敵な世界を見せてあげようとする
主人公のお話が、かなり綺麗に描かれている。
娼婦としては、愛想もなく、技巧も普通で、全く客を相手にしているという所がない
どこか、人形を抱いているような感覚になるそういう彼女に
優しく、本当の行為を教えてあげて、心に火を入れる
途中で、優しすぎる咲枝さんがやってきて、彼女と、合わせ素股とか
素敵な事してくれるが(ぉぃ、だんだんと自分から心を開いて、結果それが
感じるという方向になっていき、ようやく・・・・・・

心解き放つ彼女と、笑顔で一緒になる日を夢見る素敵なお話
でも基本的にHシーンは、3Pが多い(いらん事を・・・)

総じて

時間が余ってる時に、だらーっと流すのにぴったりのゲームなのだが
じっくりシナリオを吟味すると、少ない言葉で語られてるだけに、一層深く感じられて
素敵に、無敵(><)
全体的に流れている、全員が悲しい過去を背負っていて、影絵亭というよりどころに
一つの家族の形を見出しているという背景が、凄く好き作品
表紙の通り、どこか寂しげで、うっすらと余韻が匂うような感じが
本当に、いい作品だったのじゃないかと、錯覚させる(間違いなのかよ)
各個人のシナリオもさることながら、全体を通した会話で
5人が、5人とも共通して、安心した空気を持っている感じ
ここが、居心地が好くて素敵
誰かとEDを迎えるというよりは、この5人と主人公がいつまでも
ゆっくりとした時間の中で生きていく、そういう感じのEDがあったら
もっと好かったなとか、ぼんやり思ったが、それだとゲームにならないと今気付く(感想じゃねぇよ)

なによりも、音楽が好くて素晴らしい
大正ちっくに、アコーディオンの音や、ブルースサキソフォンとか
そういう感じで、なんか寂しげに流れる音楽が、雰囲気にベストマッチしてて
なおかつ、嘘くさい大正風と思われるテキストが、いい塩梅で利いていて
全体が、読みやすく出来てた

個人的に、EDに流れる「JAZZ」という曲が、凄くイイできだと思った
・・・・・・って、JAZZって、発情カルテだったかな(−−;、ともかくEDの曲好かったです

というわけで

弱点は絵が少ないって事だけでした・・・・・・・・・・ダマされたと思ってやってみるといい、きっとダマされる(ぉぃ


おもしろくなーい

バカ野郎、こうやってこれを読んだ人が、ひょっとして
すげぇ面白いゲームなんじゃねぇのか!?って思って買うのを夢見ている素晴らしいデキだろうが

お前は、13cmの回し者か・・・・・・ったく
もっとギャグ盛り込んで話書かないと、読まないわよ誰も

うるさいわ、小姑。とっとと閉めるぞ

次回わ?

未定・・・・・・・・好きゲームをたくさんやろうかなって、こう・・・・うん

・・・・・・詐欺師にでもなるつもりか貴様


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