「うう、ごめんなさい、一人で眠れないなんて・・・・」
「い、いや・・・・いいけどね、別にさ・・・・・・」
わけあって一人で暮らしてる水沢には、何か久しぶりの他人がいる生活だ
今、横には、さっき拾った子犬のような、女の子が寝ている
一人で暮らしだして流石に、女の子を小脇に寄せて寝るのは初めてだ
しかし、流石に小学生の女の子に手を出すわけにはいくまい
「・・・・・・・・・・・・・・なんで、一人でいたんだ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙っている・・・・・・・・、聴かないわけにはいかないなあと思ったが
言いたくないなら、言うまで待つさって思って、寝た
翌日の朝
「・・・・・・・・なんだ、この妙にお腹が減る匂いわ・・・・・・・」
そんな朝御飯の匂いで目を覚ました・・・・むくっと起きあがると、食卓に
朝御飯が並べられているではないか・・・・・そして、その向かいに女の子が
笑顔で座っている
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これ」
「あい、私が作りました・・・・・・・・・・・んと、お礼です」
照れくさそうにそんなコトを言う、まあいいいや、そして、みそ汁をすする
「!!!!・・・・・・・・・・・・・・」
「美味しくないですか?」
「う、うめぇ・・・・・・・・・・・」
驚いた、ただの小学生だと思っていたが、料理がべらぼうに上手い
こんな上手いみそ汁喰ったのは、生まれて初めてだ(−−;
そして、心から喜んだ顔を見せる女の子・・・・ま、悪くないよな
このころ、少し色々なコトに疲れていた俺には、こんな風景がすごくうれしかった
だから、女の子のコトを何も聴かないでおいた、でも、名前だけは・・・
「あのさ・・・・・・名前は?」
「霧島、・・・・・・・・・・・・・・霧島まなです」
小さい声で、そう言った、俺が続けて言ってやる
「俺は、水沢京一・・・・・・・・・・・・ここ、俺しか住んでないから、ずっといてもいいよ」
ずずーっと、みそ汁をかきこんで、ご飯をぱくぱくと食べながらだった
うれしそうに微笑ったのを今でも覚えている
そして、静かな生活が始まった・・・・・・・・・・・・・
「って感じだ、高馬くん・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・ってことは、まなが何者か知らないの?」
「そういうコトだ・・・・・・・・・・・だから、俺が語れるコトは、俺といた時のコトだけだ」
水沢さんの話しは続く
嘘級生〜息切れでギャグがなくて申し訳ございません〜
そのまま、まなは俺の身の回りの世話をして暮らしていた
「・・・・・・・・・・しかし、しっかり者だよな、まなは」
「え?そうですか?・・・・・・そんなコトないですよ」
照れるまな、相変わらず小学生のような風貌でいそいそと、晩御飯を作ってくれている
帰ってきたら、暖かいご飯が迎えてくれる、これほどうれしいコトはない
一人暮らしですり切れていた俺には、何よりもうれしいコトだ
「でも、だいたいこれくらいは学校で習いますから」
もじっと答える、ふと、思った・・・・・・・・・・
「なあ、まなって、いくつなんだ?」
「・・・・・・・・・・・15です」
「・・・・・・・・・・・・・・・・ん?15ヶ月?」
「なわけないでしょ、15歳です」
沈黙する、俺の部屋
「15っていうと・・・・小学、小学・・・・・・」
「もう、中学校です(^^;」
「・・・・・・・・・・・・・・・嘘だろ?」
「本当です、しかも今年卒業です」
・・・・・・・・・ってことは、二つ違い????・・・・・・・
驚愕の事実だ・・・・・・は、反則じゃないか・・・・こんな顔の中学生がどこの世界にいる(−−;
しかも、来年には高校生だと!?・・・・・・俺が三年生でこいつが一年生・・・・・ふざけてるとしか思えない
「まな・・・・・・・・ここにずっといてもいいけど、嘘はつくな」
真顔でそうやって叱る、すると、きょとんとした顔で
「あい・・・わかりました、嘘はつきません」
と、しれっと答えた、どうやら、俺の言ったコトの意図を理解してないらしい
・・・・・・・にしても、本当に15?・・・・・うーん、世の中広い・・・・
胸はおろか、なんていうかな・・・・つるんってしてそうなのに・・・
まじまじと観察すると、照れたのか、くいっと台所へと逃げていった
「まあ・・・・・うん、いいか」
まだ、この時も、世話をしてくれる妹のような感じしか覚えなかった
そんなこんなで俺も今までより、少し健康状態のいい生活を送っていた
それが一月過ぎたくらいだったか・・・・・学校にも、あまり通わなくなった俺を心配してくれた
「・・・・・・・・・・わたしがいるから・・・・その・・・・」
「違うよ・・・・・面倒なだけだよ・・・・少し疲れたんだ、この街に」
ぽむっと、まなの頭に手をのせてやる・・・・愛くるしい顔は、ロの線のまま、俺が萌える
タイプの子じゃないのが幸いして、まだ何も手は出してなかった
「でも・・・・この前から、なんか、外へ出る度に怪我を・・・・」
「ん・・・・まあ、この辺りも物騒だからな・・・・まな、決して夜は外へ出ちゃダメだぞ」
俺も、先日、野党にやられた左腕の怪我をさすりながら、注意した
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・ねえ、質問していいかい?」
「なんだ、高馬くん」
「・・・・・・・・どこに住んでたんだよ」
「東京のハズレだね」
「そうか・・・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんな生活も過ぎて、学校も身体に合わないというか、意味を持たないってコトに気付いて辞めた
その時、俺の中にはどんよりとした、暗闇がずっと巣喰っていた
「・・・・・・お兄ちゃん・・・・」
「まな・・・・・・すまないな・・・・ここにいてもいいって言ったけど、こんな有様じゃぁな」
住み始めて時間が経ったせいか、俺のコトをまなは、お兄ちゃんって呼んで慕うように
なってた、俺も学校を辞めて別にぶらぶらしてるだけじゃなくて、なんとかストリートファイトとか
窃盗とかしながら、生計を立てていたんだ、けどある時、失敗して捕まってな
ぼろぼろにされて、生死の境をさまよったんだ
確か・・・・・・・雨の日だったかな
「・・・・・・・・・・・・・・・・・元気ないな、まな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・え?・・・そうですか?」
俺の傷をいたわりながら、看病してくれるまなが、なんとなく寂しそうな顔をしてたんだ
・・・・・・・・すっげえ、自分が情けなくなって、ごめんって気持ちとありがとうって気持ちが交錯してた
そんな時何か寂しそうに外を見てるまなを見て、ふと鉛筆を持ってノートに走り書きをしたんだ
「・・・・・・・・・・・・・・・・できた」
「え?」
その時、その寂しそうなまなを、絵に描いてみた・・・・・今思えば雑なモノでとても
人に見せられるようなモノじゃあなかった・・・・・けど
「・・・・・・あうーー、じょ、上手ぅ・・・・・お兄ちゃん、もしかして才能があるんじゃないの?」
まなが、目をくりくりにして喜んだ、なんか、それがうれしくてしばらくまなを
描き続けた・・・・・・昼はバイトをして、帰ってきてまなを描く、そういう日が始まった
それは、学校に無機質に通い続けていた頃とは全く違う感覚だった
自分の生き甲斐を見つけたっていうかな・・・・まあ、今、こうして絵を描いてやってるってのが
このおかげなんだけどもな
俺が絵で売れ出して、ようやく人らしい生活を出来るようになって
ふと、思ったコトがあったんだ
「・・・・・・・・・・お兄ちゃんすごいね♪」
手放しで喜ぶまな、その顔に、前とは違う感じ・・・・もう、わかるな
俺の中でまなが、拾ってきた子犬から妹、世話女房を経て、一人の女の子として
意識がどんどん変わっていったんだ
また、雨の日だった・・・・・・・・・、初めてまなを描いた時と同じ、なんとなく気怠そうなまな
「・・・・・・・・・・わたしの絵、ばっかですよねえ♪」
うれしそうに言う、そして俺は意を決した・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・まな」
「??・・・はう?え?お、お兄ちゃん???」
とりあえず、キスをせまってみたわけだ・・・・まあ、俺の中で既にキスで終わるほど男は甘くねえよって
気持ちがあったから、もう、その先までいろいろと・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「そ、その先!?・・・・あ、あんたって人はぁ!!」
「ぐわ、なんだ、突然なんで怒るんだ」
「ま、まなの・・・・うう」
「いや、泣くな高馬くん・・・・・・結局、期待したコトは出来なかったよ」
「え?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「にわわ!!!!・・、だ、ダメだよお兄ちゃん!!」
「まな・・・・・・・・」
「やーーー!!な、何してんのお兄ちゃん、だ、ダメだって・・・・はうぅ」
ぽかすかぽかすか
「いたたた・・・・・・・・・・まな・・・・」
「ダメ!!・・・お兄ちゃん、ダメだよ・・・今までそんなコトしなかったのに・・・」
困惑した表情をしたまなが、俺を苦しめた
「・・・・・・・・ごめん・・・・・・でも、俺は・・・・まなが、いてくれたから・・・・それに」
「ダメ・・・・・ダメなの・・・・ごめんね、お兄ちゃん・・・・まなは、ダメなの・・・・キスはいいけど、その先はダメなの」
終わりを告げる音が聞こえたねヽ( ´ー`)丿
自分の愚かさを憎んでいたよ、まなが必死にごめんねって謝ってくれたけど・・・・ふと
その時気付いたんだ、まなを抱き締めたコトがなかったって・・・・まなとは、なんでもなかったって
そして、次の日だったよ・・・・・・もう、まなはいなかったんだ
水沢さんはひとしきり話し終えると、そっと、涙を拭いた・・・・嘘泣きかもしれないけど
ぐっとくる話しだった・・・・そして、水沢さんがまなを取り戻しにきたという話しにも納得がいく
・・・・・・・・しかし
「けど・・・・・・話しを聴いてると、なんか、今のまなと違うな・・・・・」
「?・・・そうなのか・・・・・まぁ、年月は人を変えるからね・・・キャラが違うのだって珍しいコトじゃない」
水沢さんがそう言う、だが、何か違う・・・・まるで、まなじゃないみたいな感じだ・・・・
だいたい、リアリティに欠けると言うと、失礼だが、どこの東京でそのような生活を送っていたのか
知らないが、とりあえず、何かピンとくるものがない・・・・・・
「何か、不服そうだねえ」
「いや・・・・その・・・・・」
こりこりと、俺もアゴをかいて適当にごまかす・・・・よく考えてみると、まなとキスまで進んでるのは一緒だ
もし・・・・・もし、次に俺が・・・その次を求めたら・・・まなは、どうするだろう・・・・・俺も拒絶されるんだろうか
・・・・どうなんだろう・・・・
二人の間に会話がなくなった時だった
・・・・・・・ぱーーーーん・・・・・・かんかんかんかんかん・・・・うーーー〜〜〜ーーー・・・・・
「??????」
「なんだ?・・・・・」
外から、妙な音が聞こえた・・・・・・・・なんだろう・・・・・
かんかんかんかんかん・・・・・・うーーー・・・・・・・・
「消防車の音だね・・・・・・」
水沢さんがそういって窓を開けた
割りと近くのようだ・・・・消防車が走っていく、夜空が紅く染まっている
「雨なのに・・・・・火事なんて・・・・・・・・」
俺がそう呟く・・・・瞬間、何か悪寒が走った・・・・・まさか
同じ感覚を水沢さんも覚えたらしい、慌てて、窓から飛び降りようとしている
とりあえず、ここ二階だから危ないってとめて、急いで現場へ走る
そう・・・・・絶対、まながなんか関係してる・・・展開としては都合の好い確信があった(ぉぃ