河原だ、見城と俺がいる

「まなちゃんがどうしたんだ??」
「・・・・・・・・・・・じゃあな」
見城が、いきなり俺に背を向けていそいそと歩き出した・・って
「ちょっと待てぇ!!」
「あははははは♪、追いついてごらんなさーい♪」
ずきゅーーーーん(走り去る音)
は、はえぇ・・・・っていうか、野郎、遊んでやがるな(怒)
ものすごいスピードで、二世代前のヒロイン走りで、走り去っていく見城
あいつ、どうして、ああいうコトに長けてるんだ?

結局振り切られた(泣)
なんで、あの走り方で俺より早いんだろう・・・・不可解だが、仕方ない
けど、気になるな・・・・まなに、なんかあったのか?・・・・
まなに会わなくなってどれくらいになるかもう、忘れてる・・・・・
俺にとって、それほど彼女は大きな存在でなかったというコトなんだろうか
でも、ずっと、気になっていた、気が付くと、探している時に、はっとしたコトも
何度かある・・・・そして、今・・・・・・

「・・・・・・今度、久しぶりにまなの所行ってみるか」
ゆっくりと、俺は歩き出した、自然と足は家へと向いていた、もう日が落ちて
暗くなってきていた

「ただいまー・・・・」
「おや、当利くん来てるよ・・・・上がってもらってるから」
「え?」
当利が?・・・・・やば、どうしてるんだろ・・・・・
急いで階段を駆け上がる俺・・・うー、暴れてないといいけどな
「あ、当利!!」
ばん!!!(扉を開け放つ)
「・・・・・・・・・・・・・・・・高馬か、まあ、散らかってるが適当に座れや」
「何くつろいでんだ、お前(怒)」

明日は休みだし・・・・いいか、別に・・・・

嘘級生〜あ〜る子がヒロイン臭いけど、違うからね〜

「ただいまー・・・・・・・」
「おかえり」
坪倉の家に、あ〜るが帰ってきたくろねこ先輩から頂いた、ウォトカを渡す
「あ・・・・・・・・・」
「さり姉んトコ行ったらさ・・・・・・お前にだってよ」
「さり姉んとこで、くろねこ先輩に会ったの?」
不安そうな顔して、あ〜るを見つめる、あ〜る子
「・・・・・・・・・・・知らなかったの俺だけなんだな・・・・」
「うん・・・・・・・・・・・」
気まずそうに頷くあ〜る子
「・・・・あ〜る・・・・ごめん、わーふさんに喋っちゃった・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「驚かれちゃったよ・・・・・あははー、バカだねぇ、あたしってさ」
「ああ、どうしようもないバカだな、このバカ」
がすがすがす
しばし沈黙
「・・・・・・・・・・・・・・・・高馬くんか」
「うん、ちょっと辛かった」

二人の、本当に他人同士の会話が続く
「そういえば、今日・・・・・当利くんが、来て・・・・」
「うん・・・・・・・会った」
あ〜る子が悲しそうな顔をする・・・・・ふむ、そういうコトか・・・・・・
「・・・・・・・どうしようね・・・・・・もう、バレちゃうね・・・・」
「なんとでもしてやる、お前は安心して学校行けばいい」
あ〜るが、斜め45度の視線で、あ〜る子に言う、意味はない(ぉぃ
「さて、今日の飯は?」
「うどんすき・・・・・・・」
ぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ・・・・・・・・・・・・
気怠い鍋が煮たぎる音が響いていた・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「むむ!!お前、またもしらふだな!?ったく、飲めっつてんだろぉ」
「お、おい・・・お前、飲み過ぎだバカ・・・・ったく、何があったんだよ」
当利が、俺の部屋で暴れる数歩手前の所をさまよっている
とりあえず、店からかっぱらって来たという、アルコール高めの酒が
わんさか、溢れかえり飲み散らかされている、ほとんど、当利が飲んだんだけどね
「ふぅ・・・・・月が見えるな・・・・・すまん、高馬・・・・黙ってたんだけどよ」
急に当利がシリアス顔になった・・・なんだろう、何があったんだ・・・やっぱりあれか・・・・
じっと、俺の方を澄んだ瞳で見つめてきた、気持ち悪いな
「実はな・・・・・俺って、月から来たんだよ」
残念ながらお迎えキテルらしい(^^;
「そうか・・・・・・もう帰る頃なのか?」
「・・・・・・・・・世話になったな・・・・色々謝らないといけないコトがあるんだ」
「なんだ?」
「あれは、何時だったか・・・・・・・・お前の、家に遊びに来てよ・・・・
確か、一緒に忍120%やったろ?」
「ああ、確か、俺のきよこが最強だったな」
ぱしっ!(なぜか、火花)
「いや・・・・・あの時さ・・・・なな使ったろ・・・・・・・だけどさ、俺、本当はショートの方が好きなんだ」
ごろごろぴしゃーん(なぜか、効果音)
「・・・・・・・・・・・だから、最後にあかりだったのか」
「うん」
当利が寂しそうに呟く・・・くだらない昔の記憶だ、こいつは、酒を飲むとやたら過去の
コトを語り出すという、妙な癖がある・・・希にその過去の話に俺の知らない事実があって
ケンカになるのだが、それはそれで面白い♪

「・・・・・・・・・当利、俺も謝らないとな・・・・」
俺も言う・・・この調子なら、どうせ明日には記憶がないだろうから、何言ったってわかるまい
「なんだ?・・・・・??」
「すまんな、ほら、お前が学校で昼寝してる時に、よくイタズラしたろ・・・・・・」
「そのコトか・・・・・もう、いいさ、毎回それ相応のお返しをしてたからな・・・」
「違うんだ・・・・まだ、お前が気付いてないのがあるんだよ・・・・」
「なんだ?」
「実はよ・・・・・・・・お前の、Tしゃつに・・・・」
一瞬、間を置く俺、雰囲気はシリアス最高だ
「・・・・・・・・あぶりだしで、軍人将棋って書いたんだ」
ごろごろぴしゃーーん(やはり、効果音)
「・・・・・・・・・・・・そうか、ま、済んだ事だしな・・・・俺も、月に帰る前にやり残したコトを・・・」
「?」
「死ね、貴様(怒)」

・・・・・・・・・・・・しばらくお待ちください・・・・・・・・・・・・

そうやって、くだらない時間をずっと過ごした、すっかり二人べろべろに酔っぱらい
朝が来てもおかしくない勢いだ・・・・・、夏ならもう明るくなってくる時間だな
「うぃーーーーー・・・気持ちわりぃーーーーー」
「あ”−−−−、流石に飲みすぎたな・・・・・・」
二人で、ごろりと掘り出された芋みたく転がる
「さて・・・・・・・そろそろ、本当にお迎えだ」
「あ?・・・帰るのか?・・・泊まってけよ、今日休みだろ?」
「まあな・・・・・でも、月の兎タチが待ってるからよ・・・・・」
むくりと、当利が立ち上がり、よたよたと部屋の扉の方へと歩いていく
いつもなら、ここで俺が足をはらって、当利をなぎ倒し首でも狩る所だが
今日はそんな気力も残ってない、命拾いしたな当利
「なんだ?」
「なんでもない・・・・・じゃあな」
ぴらぴらと、手を振って当利が、扉から外へ出る
「・・・・・・・・・高馬、・・・・・俺、フラれたわ」
ぱたむ、扉が閉まった
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すまん、当利」
・・・・・・何に謝ったんだろう、俺は
なんだかわからない、ぐるぐるとした、このうやむやな感じが好きになれない
でも、これが恋愛というモノなんだろうか、だとしたら・・・・・俺は
本当に恋人は要らない・・・・・・・傷つけ合い、ずたずたになっていくなら、恋愛なんて要らない

今日は、ゆっくり眠ろう・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

とてとてとてとてとてとてとてとて・・・・・・
「まな・・・・・・・・・最近、お前悩みでもあるのか?」
「なんでですか?そんなコトないですよぉ」
例によって例の如く、散歩を展開するみなつき保護者と、まな少女
「いや・・・最近、お前転ばなくなったし・・・・おかしいなって」
「普通は、転ばないんですよぉ・・・成長したんです」
にぱっと、笑顔をみなつき先生に向ける、くるりと、回転してまた、歩きだすまな
「・・・・・・ま、いいか別に」
最近では、まなとの散歩も全然嫌でなくなっている、みなつき先生
最近妙に成長してきたような気がする、まなを見て目を細める
・・・・・・って、俺まだ、30歳行ってねえっての!(笑)
ふと、我に返り自分の状態に苦悩する、先生という職業も大変だ

「ふにふにー・・・っと、うー・・・・・・・・・・・」
後方で、頭を抱えて脱力している、みなつき先生を捨てておき、一人で
少し拓けた所に、出て眼下に街を見下ろす・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・内地は狭いなぁ・・・・・・・・」
ぱたぱたと、寒くなってきた風が、まなの服をあおる
「にゃぁ・・・・・・・・・・・」
ぎゅぃっとのびをして、振り返るみなつき先生の姿を確認しそちらへ戻ろうとした時
ぶわ・・・・・・
「はぅ!?・・・・・はやややややや・・・・!!」
突然の風がいたいけな少女を弄ぶ(いやらしいなあ)
慌てて、そこへへたりこんで、事なきを得るまな・・・・おろおろとまわりを見渡すが
幸い誰も見てなかったらしい・・・ふぃー、助かったぁ・・・・
「まな」
「ふえ?・・・・・・・・あ、あ〜る先輩・・・・・」
突然、どこからともなく見城が現れた
「先輩・・・・いつの間にか、わたしのコト、霧島って呼ばなくなったんですね」
「・・・・・・・・・俺に名前で呼ばれるのは嫌かい?」
「そんなコトないですよ」
てれてれと、まなの顔が紅くなる
「変わったな・・・・・・」
「そうですか?」
うれしそうな顔をするまな・・・・それを見て見城が思う、やっぱり変わりたかったのか・・・無理をしてまで
「でもな・・・・・・・くまのプリントはやめなさい」
かーーーーーーっ、さっきと違う顔の紅潮
「わ、わ、わ・・・・・・ふえ・・・、あ、あ〜る先輩のエロガッパーーー(;_;)」
とてててててててててーーー、目尻に涙を浮かべながら、見城に一撃加えて走っていった
「・・・・・すまん、まな・・・・・・でもな、エロガッパは古いぞ」
ぽてちん

みなつき先生が見城の方へ、やってきた
「どうした?なんかあったのか?」
「いや・・・・・先生に少しお話が・・・・・」
「どうした?」
きゅっと、見城がみなつき先生の方へと身体を向き直した
「先生・・・・・・俺、千葉へ行こうと思うんです・・・・・兼森開発の社員として」
「!!!」

ぽてり
まなが転んだ