なんだ、この得も知れぬプレッシャーは・・・・・
俺がぐるぐるとまわりを見渡す、だが、とりあえず目の届く範囲には
何もない・・・この感じ、絶対誰かが俺の命を狙ってる・・・そ、そんな
さっき、あ〜る子さんを襲ってた連中か!?
俺の悪寒がどんどん、激しくなってくる・・・まずい、相当の殺気
「う、うわああああああ!!!」
怖くなって思わず叫んで逃げた・・・うーん、冬も間近な夕暮れ時
大声出して走りぬけてく俺っていったい・・・ともかく、怖いのは確かだ
ひたすらに逃げる、だが、悪寒は止まない・・・ああ、殺される
ひたすら逃げる俺、追いかけてくる殺気・・・この恐怖、体験したモノにしか
わかるまい・・・・誰に説明するわけでもなく、自分でそう思う
ああ、なんだなんだ??
そして、とうとう自宅が見えてきた
「た、助かる・・・・・・はぁはぁはぁ・・・・」
ちらりと振り向いたり前をむき直したりするが、とりあえず何も見えてこない
そして、なんとか家へと入るコトが出来た、そこで殺気は絶えた
いったい・・・・・・・・・
何か猛烈に疲れが襲ってきた・・・なんだったんだろうさきほどの殺気は
ふと、思い当たる節を考えてみる
「・・・・当利は・・・・怒ってても、よもや殺しにはこないだろうし・・・・・
やっぱ、坪倉さん襲ってた連中かな・・・・厄介だなあ・・・・・」
ぶつぶつと呟いて、一人悩む、ふとくろねこ先輩の顔が横切った
「明日相談してみよう・・・・・うん」
なんでだろう、くろねこ先輩を見ると、何か相談したくなってしまう・・・・
不思議だな、人徳かな?
電気を消して寝ようと思ったら、さきほどとは別のプレッシャーが襲ってきた
しまった・・・・・窓閉め忘れ・・・・て・・・・た・・・・、窓がからからと開き、光る二つの目が
俺をにらんだ・・・・・・そして、口が開いた
「高馬ぁ・・・・・・・・・・・・・」
明日は遅刻決定かな
嘘級生〜前説いいオチがなかったよ〜
「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・・」
色々な意味で疲れている俺は、懸命に走る・・・・・昨夜の記憶が全くないのだが
とりあえず体中に無数の傷があるコトがわかった、うーん、起きあがるのに30分も
かかったのはどうしてだろうか・・・まあいい、とりあえず、走る走る
「そういえば、こうやって走っていくと、必ずぶつかるんだよな・・・」
ちょっと冷静になった頭でそう思う、今日くらいはかわしてやらないとな
そして校門が見えてきた、俺がくぐり抜ける
目の前に、人影!!・・・・むむむっかわせる!!!
ずざざざざざ!!!!!
がすっ!!!!!
「あ、あれ??」
「ぃや!!・・・・・ぃったぁ・・・・何??」
かわしたはずなのに、誰かとぶつかった・・・・いてて、なんか強烈に背中が痛いぞ
??なんか背中があったかい・・・・・あれ?
「おわ!!!」
「きゃ、わーふさん・・・・・」
うーむ、説明したくないけど、しないといけないだろう
目の前にいた、赤の他人(まなでなかったらしい)をかわした所、勢いあまって横を歩いていた
坪倉さんに背中から体当たりをかましてしまったらしい、うわ、下敷きにしてしまってる・・・・
「ご、ごめん!!!」
「いたたた・・・・・・・・わーふさんて、けっこう大胆な攻撃しかけてくるのね・・・肘で応戦するのが精一杯だったわ・・・」
む?肘で応戦・・・・そうか、だから、ぶつかった瞬間猛烈に背中が痛かったのか・・・って
坪倉さんていったい何者なんだろう・・・・
「だ、大丈夫?」
俺が手を差し出す、それに捕まりひょいっと坪倉さんが、起きあがる、ぱたぱたとスカートの汚れを
払い、鞄を拾い上げた・・・・・・・うーん、どうしようか、昨日のコト謝るべきかな・・・・
「あの・・・・・・」
「?・・・・・そうそう、わーふさん昨日はありがとうね」
おや?
「もう、危ない所助けてもらっちゃって・・・・今度、なんかお礼したいよ、いい?」
にやりと、小悪魔っぽい笑顔で俺に話し続ける・・・・昨日俺酷いコトしたはずじゃ・・・
きーんこぉぉぉぉんん、かぁぁぁぁぁんこん
「あう、チャイム!!急がないとぉ・・・・じゃね、わーふさん♪」
とたたたたたた、軽快なステップで坪倉さんが走っていってしまった、気怠いチャイムの音が
俺を急がせる、ふむ・・・・・ま、色々相談するコトまとめておこうっと・・・・・・
「おはようございます♪」
「え?・・・・あ、まな・・・ちゃん」
「はい、じゃ、先行きますね」
うーん、なんか、俺だけ色々な意味で置いてけぼりな感じになってる・・・ふむ
こりこりと頬をかきながら、俺は教室へと滑り込んだ、見慣れないモノを見つけた
「どうした?当利」
「・・・・・・・高馬、少し話しがしたいんだ・・・悪い次の放課に時間くれ・・・・・」
「ああ、いいぜ、別に・・・・・・」
見慣れないモノって言っても、真面目な顔した当利なのだが、珍しく今日は寝てない
おかしいな・・・・ま、いい、今日はとりあえず昼にでも、屋上へくろねこ先輩探しにいくか
いつになく真剣な顔の当利を横の席に見つつ、授業が始まった
「・・・・・・・ま、簡単な話し、ある一定のリズムにのっとって進めていけばいい
ここで重要なのは、休みの日もこまめに、神社へ行くコト・・ごく希にだが、休みにも
関わらず、ちらりと顔を出しにきている場合がある、これを逃すと正直先に進むのは
痛いので、落とさないように・・・・・しばらくして、佳境に突入するわけだが、ポイントは
綾香の存在であ・・・・・・・」
なんだろう、今日のみなつき先生の授業はすごく、楽しい・・・・・・なぜ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「なんだよ、教室じゃダメなのか?」
授業が終わり、早々に当利に連れられてあまり使われない階段に
連れてこられた・・・うーん、いきなり告白とかされたりしてな(笑)
「好きなんだよ・・・・」
「は?」
!!!!!!!な、何ぃ!!!???、思いっきり腰を抜かす俺
ま、まずいぞ当利・・・い、いくらお前がそんなコト言ったってなあ・・・・・
「?・・・・お前勘違いしてるだろ」
「ぅえ!?」
奇声を発して、俺が我に返る・・・うむ、どうやら、俺に向けた言葉じゃなかったらしい(当たり前です)
・・・・・ってコトは、まさか・・・・・・
「あのさ・・・・・俺、坪倉さんのコト・・・・・あー、ちくしょう、なんでこんな・・・・」
言葉半ばで、当利が頭をがりがりとかき上げ、俺から視線をそらした
「当利・・・・・・・・・・」
「あー、すまん、別に何かしてもらおうってわけじゃないんだ・・・・ただ、ちょっと誰かに聞いて
欲しかっただけなんだよ・・・気にしないでくれや」
そう言って当利が、照れくさそうに笑った・・・・俺はどうしたらいい?
なるだけ悟られないようにつとめた、今の状態は正直まずい・・・・・
全て俺が悪いと言ってしまうとそうなるかもしれないが、この状態は本当に
うーん、困ったな・・・・
「近いうちに、そのな・・・・・気持ちに整理をつけようと思ってるんだ・・・
結構前から本当は、好きだってわかってたんだけどよ・・・なかなか・・・・な」
当利が俺にそう告げる・・・・気持ちの整理・・・つまり、告白するってコトか・・・・
俺は、今のコトを黙っておくべきなのかな・・・・・わからない
ともかく、そんなこんなで当利の告白を俺はうけて、浮かない顔で教室へ戻った
「ちょっと・・・・・今、あの階段から高馬くんと当利くん出てきたよ・・・」
「え・・・・あの二人ってそうなのかな」
妙な噂まで立ってしまった・・・・・・悪いが、俺はかわうい男の子ならともかく
こんなむさい男とどうこうしたいとは思わないんだよ、みんな
がすっ!!!!
なぜか、当利に殴られた
昼
早々に食事を済ませて、屋上へと駆け上がった・・・・・一応だれもいないのを確認して
さっと屋上の扉を開き侵入を試みる、ぱっと、広がる痛いくらいの光
そして、その向こうに爽やかな顔をした、くろねこ先輩がいる
「?・・・・・やぁ、高馬くんか」
「・・・・・・・今日は、さり先輩と一緒じゃないんですか?」
一応、当たり障りない所から会話をはじめてみる
「まあ、いつだって一緒にいるわけじゃないさ・・・・さりには、さりの、僕には僕の世界があるからね」
世界ってのは、この場合人間関係みたいなモノかな・・・しかし、なんて大人な台詞なんだろう
やっぱり、くろねこ先輩に相談するコトにしよう、うん
「あ、あの・・・・・」
「ん?何か困ったコトでもあったのかい?」
「え・・・どうして?」
「ここに来て僕を探してたみたいだしね・・・・・・・まなちゃんのコトかい?」
優しい笑顔で俺に聞いてくる
「そ、それもあるんですが、ちょっと厄介なコトがいっぱいあって・・・・・・」
俺はとくとくと、今の状況、昨日の出来事を順序立てて先輩に説明した
ところどころでポイントを抑えた質問をされて、すごく相談に乗ってもらってるという
感じがあって、安心する
「・・・・・・と、いうわけなんです、俺はどういう行動をとれば・・・どうすればいいか、わかんなくて」
最後の方はただの情けない男な感じになったが、とりあえず説明を終えた
神妙な顔をして、くろねこ先輩が俺を見る
「そうか・・・・・・・・いい感じじゃないか・・・二人の女の子をしっかりと抱き留めておくなんて」
「い、いえ、そんなんじゃ・・・・」
「ただ・・・・・・・・今の高馬くんは、二人の女の子に負けてる・・・・わかってるだろ?」
「・・・・・・・・・・・・はい」
「こういう話しがある・・・・・・・、本当に数奇な運命に彩られて出会った二人、片方は
病院でずっと暮らしていた、もう一人はその反対、元気で活発な男の子だ・・・
二人は互いに引かれあい、そして、好意を持つようになった、そして、約束の時をすごし
別れの時がくる・・・・・・・、別れが突然だった、二人は別れると言うコトなく別れた
男の子はショックに打ちひしがれるが、それを乗り越える、そして女の子はその罪のため
自らの誠意を持って示そうとする・・・・まだ、治ってない身体で彼を待ち続けた・・・・・・・」
何か、くろねこ先輩の目が潤んできた・・・経験談なんだろうか
「僕が何を言いたいかわかるかい?」
「全然・・・・」
そう、はっきり言って話しが見えない、この話しと俺とどう関係があるんだろう・・・
「そう、全く関係ないんだけどね」
しれっと、くろねこ先輩が言い放った、とりあえず転んでおこう(ぉぃ
「は?・・・・・・・あの、おれ、俺は・・・・」
「そんなに肩に力入れてると大変だよ・・・・・もっと、リラックスして、そして自分が進む方向を
見つけるんだよ・・・・そう、焦るコトはない、しっかり足下見ていけばね」
そう言い残して、くろねこ先輩は校舎の中へと戻っていった・・・・・
ぽつんと取り残された俺・・・・・・自分で決めろってコトか・・・・先輩流石だなあ・・・・
俺も戻るコトにした
授業は滞るコトなく終わっていった、色々考えないとな・・・・・当利と二人で帰った
「高馬・・・・・・・・・今日は何もしてないだろうな」
「当たり前だ、俺はそんなに暇じゃない」
「ざけんな、人の顔に化粧ほどこしやがって・・・・・」
憎まれ口をたたく当利、よもや、ほっぺたがバカボンになってるとは夢にも思うまい
「ぢゅりーむきゃぁすと」
「なんだ?高馬?」
「うずまきってコトだよ・・・・・・・」
今日は、玄関も自分の部屋も厳重にロックしておこう
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・?まな、まだ起きてるのか?」
きー・・・・・・・・そっと、まなの部屋を覗いてみるみなつき先生
「まな・・・・・・・?・・・・」
「なんでもないです、おやすみなさい」
ぱたむ・・・・・・・・・・・、扉が閉められた、おかしいなと首をひねりながら部屋の前から消える先生
電気を消して、布団に倒れ込む音がした
「・・・・・・・・くぅ・・・・・・・う・・・・・うっ・・・・・く・・・・・ぐす・・・・・」
泣いちゃだめだよぉ・・・・・・泣いたら・・・・・だめだよ・・・・・
がんばるって決めたんだから・・・・・・・もう、先輩に頼ったらだめなんだから・・・・
先輩・・・・・・・・先輩・・・・・・・・・・せんぱい・・・・・・・・・・
まなが泣く理由は、もっと深い所にある・・・・・・・