もじもじとしてる、まなを本当に気に入ったらしく、やたらに
撫でたり、相手にしたりして至福の表情を浮かべてる、さり先輩
俺は若干置いてけぼりを喰ったような感じだったが、見ていて楽しかったから
それはそれでいいとした、俺が食べ終わる頃には、先輩も食べ終わり
先に食べ終わっていた、まなと一緒に食堂を出た
「みゅ、ゴミ捨ててきますね♪」
とたとたと、まながゴミ箱へと突撃していった(笑)
うーん、なんであんなに転ぶんだろう、それを微笑ましい笑顔で見守る俺に
「本当に彼女じゃないの?」
「え・・・違いますってば、ついこの間知り合っただけですよ」
「ふーん・・・・・そう、わーふくんにその気がなくても、あの子にはそれなりにあるかもね」
「は?」
「気にしないで、そうそう、あの子に手を出すと、思いっきりロリコンってコトだから
気を付けるんだよ、条例とか色々あるしね♪」
「ちょ、な、何言ってんすか」
顔を紅くして否定する俺を、楽しそうに見て、さり先輩は教室へ戻っていった
「あれ?さり先輩は?」
「お、先に戻るって・・・・・・なあ」
「はい?」
「い、いや・・・・・なんで、俺と昼食べようって思ったんだ?」
「・・・・・・・・・私のコト迷惑でした?」
質問を質問で返されてしまった・・・・、うっと一瞬詰まってしまったが
「そんなコトないよ、楽しかったしさ」
「本当ですか♪うれしいな♪また、お暇があったら付き合ってください♪」
と、やたらに♪が飛び交う台詞を残して、スキップで帰っていった
うーん、またも、大事なコト聞き逃してしまったではないか・・・・・
嘘級生〜ヽ( ´ー`)丿ヘ(゚-、゚)ノ~ヘ(゚w、゚)ノ~〜
階段を上って教室へ戻る、まだ、昼の休み時間は終わってないので
がやがやとうるさい、自分の席へと戻っていくと、見慣れない子・・・いや
よく見かけるけど知らない子が俺の席に座ってる
「あの?」
「え?・・・・・・・あ、やだ、わーふさんですか?」
「う、うん、そうだけど・・・・・」
「えっと、あたし二つ向こうのクラスの坪倉って言います」
「はぁ、どうも・・・・」
突然自己紹介されてしまった、なんでか知らないが、この前からよく見かける
ショートの女の子がいる、そして当利も
「おう、高馬。あ〜る子さんだ、昨日のまなちゃんのノートを返してきてくれって頼みにきた人だよ」
「へー・・・・ってコトは、まなちゃんと?」
「いや、それが全然面識ないから、困ってて、当利くんに聞いたらわーふさん知ってるって聞いて」
なははーって顔して、頭をかきながら坪倉さんが応えた
「あ・・・・・そろそろ戻らないと・・・じゃ、またね、当利くん♪」
そして、俺に何か視線を向けて、にこっと笑ってから出ていった
・・・・・なんか、どきってしたぞ?・・・・・・・・・
こりこりと、頬をかきながら俺は席についた、当利に話かける
「・・・・何時の間に知り合いになったんだ?」
「・・・・・・女房思いの好い奴だった・・・・」
「そこ、ごまかすな(怒)」
「バイト先に、よく来るんだよ・・・・そんだけさ」
何か面倒くさそうにそう応えて、また眠る体勢に入った
その態度に、ちょっとかちんと来たので、頭にシャーペンを突き刺してみる
さくっ
「っっっっっっっっったあああああ!!!、な、何しやがんだ、このバカ!!!」
「おお、やっといつもの当利に戻ったな、友としてうれし・・・」
がすがすがすがすがすがす・・・・・・・・
授業にならなかった
「っちくしょう・・・なんであんなに怒るかな・・・・」
ぶつぶつとさっきの当利の行動に文句をつける俺、結局怒って
先に帰ってしまった、一人残されて、ぼーっと待った
何を待つって、雨が止まないのだ・・・・本当は、当利のでっかい傘に入れてもらって
帰ろうと思ったが、怒らせてしまってそれどころではなかったし
「止まないなあ・・・・・ふぅ」
玄関先まで来てみたが、全然止む気配はない、しとしとと長雨になる雰囲気を見せている
ふと、見城が出てきた、傘を持ってる、これはもしかして・・・・
「心配するな、もしかしない」
「な、何!!??」
俺が声をかける前に、俺の心理描写につっこみを入れてきた、何者??
「すまんな、俺は女の子以外に優しくしない厳しい男なんだ」
「それって、エセフェミニストってんじゃないのか?」
「失敬だな、ほぼ初対面の相手に・・・」
憮然とした顔を俺に向ける、見城。なんかいまいちキャラがつかみにくい
「さて、俺は行くよ・・・・じゃあな、濡れて帰っても風邪なんざ引きわしないさ」
と、からりとした笑いを残して出ていく
「よけいなお世話だよ・・・・・・」
ふーと、ため息をつく俺だったが、今度はまなが向かいの下駄箱に姿を現せた
どうやら、彼女も傘を持ってないらしい、うーん、どうせだから、話でもしに・・・
「霧島!!傘無いのか・・・・仕方ないなあ、俺の傘に入れ!!」
またも先手を取られた、しかも見城がさりげなく俺がまなの視界に入らないようなポジションに
移動して、一生懸命誘ってるらしい・・・・なんて奴だ
「で、でも、先輩と家違う方向ですし・・・・」
「む、そうか・・・・・・じゃ、仕方ないな」
お、諦めるのか?
「ほら、俺の傘をさして帰ればいい・・・・・・」
「え!!??そ、そんなコト出来ませんよぉ」
おろおろしてるまな、俺も驚いた、なんて奴なんだ、俺の時は話かける前に拒否したくせに
「バカ、お前濡れちゃうだろう・・・風邪でも引いたら大変だ」
俺には引いたりしないって言ったくせに・・・
「で、でも、先輩が濡れて困ってしまいますよぉ・・・・」
「霧島・・・・・・俺はな、自分が濡れてしまうコトよりも、お前が寒い中一人で濡れて帰るほうが
よっぽど心配で、心が痛むんだ・・・・・・ほら、使えよ」
一瞬、こっちからは見えないが、見城の歯が光ったような気がした・・・なんかヤな奴だな
「そ、そんな・・・・」
「いいから、ほら、じゃあな、霧島!!」
たたたたたっ!!!
「ああ、あ〜る先輩・・・・・・・・・・・」
途方に暮れるような仕草をした後、しぶしぶその傘をさしてまなは出ていった
声をかけそびれてしまった・・・・いや、かけられなかった
「・・・・すげえ奴というか・・・・うむ、褒めるしかないな、あそこまで行くと・・・」
ふぅっと、自分には決して出来ない(やりたいとも思わない)コトを簡単にやってのけた
見城にふと、尊敬にも似た何かを感じた・・・・・うーん、すごい奴だ
「まあ、そう褒めるな、男に褒められてもうれしくないのでな」
「のわ!!!お、お前さっき走っていったんじゃなかったのか!?」
「ふざけるな、何が悲しくて俺が濡れて帰らねばならん・・・・」
「まなちゃんに話してたコトと、全然違うじゃねーかよ」
「ヽ( ´ー`)丿・・・・・・・細かいコト気にしてるような男じゃあダメだぜ」
なにやら神出鬼没のこの男、とりあえず気付かないうちに、俺の背後に
立っていた
「ふむ、高馬くんは傘が無いんだったな・・・使えない奴だな」
「うるさいわ」
「どれ、仕方ない・・・・・・・・」
突然外へ走っていってしまった、やはり観念して雨の中を走って・・・・・
「よし、君も使うか?」
「!!??」
瞬間で戻ってきた、しかも、でっかい葉っぱを傘の代わりに使っている、お前はトトロか(^^;
「ふふふ、すぐそこに、里芋を密かに培養しておいたからな・・・里芋の葉はいいぞぉ」
そして、その里芋の葉をさしてさっさと歩いていってしまった・・・なんて奴だ
明らかに自分とスケール・・・いや、レベルの違う(一緒になりたくない)人間だ
だが、このままここで別れてしまうのは惜しい・・う、何か違うが、ともかくもう少し話してみたい気分になった
「待てよ、見城!!」
「んあ?」
俺は濡れるのを覚悟して、見城を追いかけた
「・・・・・濡れるぞ、本当に」
「ああ、もういいさ・・・・・・それより、なんか話がしてみたくてな」
「俺は傘もささずに濡れてる男と無駄に話すようなコトはしない」
ぷいっと横を向いてすたすた歩いていく、イヤな奴だな本当にもう・・・・
「あのな、俺だって里芋の葉っぱを傘の代わりにさしてる奴なんかと・・・」
なんだかんだと、話ながら歩き始めた