「高馬・・・・俺、眠いから寝てるよ」
「ああ、わかった・・・・・俺は、屋上でも行ってひなたぼっこしてくるよ」
昼休みに昼飯をたいらげ、当利が俺に話しかけてきた
最近、なにか夜に悪いコトでもしているように、睡眠時間が足りない当利
このまま寝るらしい・・・・・・そこで、俺は、屋上へ行くコトにした
なぜ、屋上なんだろう・・・・・
遠い昔、俺は屋上でとても好い経験をしたそんな気がしたからか
屋上へ行けば、とても健気で抜群のショート娘が、俺のコトを意識して待ってる
もしくわ、ちょっち世間の風にあたって疲れた、関西風の眼鏡おさげ娘が
ふぅとため息をついているか、さらには・・(くどい)
俺が屋上へ行かないわけには行かない、ぐっと拳を握り
教室を出て階段を上った、ふと、思うコトがある、最近妙に学内でのカップルが
目立ってる・・・・そう、行く先々に必ずいるようなくらい大量発生している
「彼女か・・・・・・・・・それほど欲しいと思わないけどな」
不思議な感じだった、別に女の子が嫌いなわけじゃない、むしろ好きな方だ
だけど、恋人が欲しい・・・・そう思ったコトは、一度もなかった
がちゃ・・・・・・扉を開けて、屋上に出た
まぶしい光が目に飛び込んでくる、暖かい日差しがたまらなく気持ちいい
そして、慣れてきた目に女子生徒が写る
嘘級生〜ふに、ネタねえよ、いや本当にさ〜
「おそいよ、くろ・・・・・・あれ?」
薄く茶色かかったショートの髪、襟章を見るかぎり一つ上・・・三年生だとわかった
不思議そうな顔をして、俺の方を見てる・・・・そして、その右手にタバコが・・・・・!?
「た、た、タバコ!?・・・・ちょ、ここ学校だぜ」
思わず声に出してしまった、俺も驚いたが、何よりその女の人の方が驚いている
「な、何?・・・・って、誰????」
「い、いや・・・・・・そ、その・・・・」
妙な緊張感が産まれてしまった、うー気まずいぞ・・・・・・
ところが、平然と吸っていたタバコを、携帯の灰皿に入れて
髪をかき上げながら、女の人が誘うように話しかけてきた
「あのさ、今の・・・・・・・ね♪」
それが何をいわんとしてるのかすぐに理解した、ま、チクリこいて俺に得があるわけでもなし
小さく頷いておいた、それに気をよくしたように、何事もなかったように会話を続ける
「うーん、聞き分けが好くていい子だねえ、うんうん、かわいい後輩持って私はしやわせだよ」
「はぁ・・・・あの、ここで何を?」
「それはこっちの台詞、学校の屋上は基本的に立ち入り禁止なのに・・・・悪い子」
くすりと笑ってそう言った、色々つっこみいれようかと思ったが、俺の後ろの戸が開いた
「悪い、さり。遅れちゃ・・・・・・・・・・・?誰?」
すらりとした体つき、そして細い面持ちがなかなか爽やかなかっこよさを醸し出している
男の先輩が入ってきた、俺の姿を見て驚いてるようだ
「あら、くろねこくん、遅いよぉ・・・・」
「え・・・・あ、その失礼します」
一刻も早くその場から離れないといけない・・そう感じて、そそくさと屋上から
脱出した・・・うーん、上級生の逢い引きを邪魔したなんてコトになったら、まずいしな
そのまま滑るように階段を降りて、教室へ向かおうとした時
「・・・・・あれ?前に当利ともめた奴じゃ・・・・・・・」
そう、あの偽善者、見城とかいう奴を見つけた、廊下でなにやら先生と話し込んでるらしい
あ〜ると、担当教科不明教師のみなつき先生が立っている
「・・・・・・・・へー、じゃ、霧島って先生の親戚なんすか」
「うーん、親戚・・・・・ま、そうしとくか、一応の世話をしてるだけだよ」
「ふーん、で、どんな娘なんです?」
「相変わらずだな・・・・・・・仕方ない、誰よりも見城、お前の為だ今から言うコト、誰にも言うなよ」
「おお!!さすが、みなつきさん、いいトコあるなあ」
「バカ、仮にも先生に・・・まあいい、ふむ、まなが北海道生まれなのは知ってるな」
「ふむふむ」
「北海道生まれ、そして、セミロングの髪、あどけない天然ボケ・・・・こっからお前なら何を考える?」
「・・・・・・・・・北海道生まれで天然モノ・・・・・!!!ま、まさか!!」
「そうだ・・・・霧島まな、奴の汗はニトロで出来てる」
「やっぱそうなのか・・・・むむむ」
いったいどこの次元の話なのか、俺には理解が不能だがともかく、あの霧島まなの
コトを話してるのは確かだ、うーん、有名な子なんだろうか
何気なくその会話を聞いてそこを通り過ぎた
教室に戻ってくるとすれ違いで、この前帰る途中で見かけたショートの女の子が、出ていった
「?・・・・・・なんで、うちのクラスに?・・・・・うーん、なんか背中がかわいいな」
少し長めのスカートが今時?っという感じを出すが、そのおかげですぐに覚えるコトが出来た
本当あどけなさが残った、妙にかわいいショート娘・・・うーん、いい感じだ
そして、視線を自分の席に戻してみる
「・・・・・・・・・・・当利、どうした?」
「・・・・・・・・・・・・・・お、高馬か・・・・なあ、帰りに少し話しがしたいんだが・・・」
「べ、別にいいけど・・・・お前寝てたんじゃなかったのか?」
「ま、色々なあ・・・・・・・ふぅ」
何か、ヽ( ´ー`)丿な顔して、物憂げな目を校庭に落としている、うーん、似合わないから辞めて
おけって言ってやりたいが、とりあえずその衝動は抑えた・・・・・うむ、お前の路線はそうじゃない・・・・
と、結局その後またゆっくりと頭を伏せて眠りに落ちていった当利、今日は反対側に顔を向けてるから
流石の俺にも、眉毛落書きは出来そうもない・・・・・・ちぃ、考えたな
仕方がないので、当利の机から、ノートを没収しその表紙にロゴを付けてやるコトにした
「えっと・・・・・・・・・ふむふむ、数学か・・・・よし、これはこうして・・・」
かきかきかきかき・・・・・・
平仮名で「ますまてっく」と、美しいライン取りで描く、ふむ、ついでに名前も書いておいてや・・・・
「霧島まな??・・・・・・・あれ?」
確かに、当利の机に入っていた・・・・けど・・・・・・あれ?
引きつる俺、安らかな寝息を立てている当利、本当に授業中かと疑いたくなるが
それ以上に問題だ・・・・なんで、当利がまなちゃんのノートを・・・・・
それより、とりあえず隠しておかねば・・・・・
素早く机に戻し、何もなかったように取り繕った
風雲急を告げる中静かに授業は終わった、むくりと当利が起きあがり、一緒に帰るコトになる
しばらく歩いていると、当利が話を切りだした
「高馬・・・・・・頼まれてくれるか?」
「何をだ?」
「えっとよ・・・・ほら、あの霧島って子にノートを渡して欲しいんだ」
ぎくっ!!ま、まずい・・・・・
「あ、ああいいぜ・・・・ふむ、お、これがそうか、よしよし確かに受け取ったぞ」
素早く当利の鞄から抜き取っておいた、ふー、ヤバイヤバイ
「?・・・変な奴だな・・・・・ま、いいや、それより実はさ・・・」
「なんだ、これが話じゃなかったのか」
「う・・・・ん・・・・、そのな、この前道ばたで見かけた、ショートの女の子いただろ・・・」
「ああ、そういえば、今日うちのクラスに来てなかったか?」
「そうなんだけどな・・・・・あの子ってさ、かわいいよな」
「ああ、間違いない、あれは生粋のショートだ、うむ」
思ったコトを素直に言う俺
「そうだよな・・・・やっぱ、かわいいんだよな・・・」
その話は、そこで終わった、またいつもみたいにくだらない話で
盛り上がりながら家路についた、別れ際に
「なあ、最近うちに来ないけど、夜なにしてんだ?」
「バイトだよ・・・・ちょっとな」
当利はそう応えて、笑顔を浮かべて扉の中へ消えていった
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ふんふんふん♪・・・・・ふーんと・・・・」
「えっと、525円になります・・・・・・」
「あいよ・・・・・」
とてとてとてとて・・・・・・・・・・
当利のバイトは深夜コンビニ、そして今、レジでアルコールを買って
あのショート娘が、帰っていった
「・・・・・・・・・・・・・坪倉さんか・・・・・・・」
まだ、これは好意にまで上っていない感情・・・・
けど、気になりはじめているのは確かだった