新年を祝って、家の門口などに飾られる「門松」は、
![]() 写真は、牛山町の郷中で作られていた門松です。郷中には古くから住んでいる家が38戸がありましたが、この38戸の中でも門松の種類は、 ![]() 背丈3メートル程の竹を立て、基に松の枝を副えた物。 (家によっては、松竹の他に大豆の空枝を副えることもある。) A松と竹と梅の門松 @に梅の枝を副えたもの B松だけの門松(写真下右、写真下左は拡大写真) 松だけのもので、基に裏白を副え、注連縄が巻かれています。 の3種類あります。そして家毎に少しづつ飾り方や飾り物が異なっていたそうです。例えば、@Aの門松の ![]() 【門松の作り方】 古から私の家で作られてきた門松(上記@)の作り方を記述してみます。 [T]準備する物 @藁 ・・・ 1束 A竹 ・・・ 高さ2m〜3mの物2本(根本から切ったものをそのまま使う) B松 ・・・ 高さ40cm〜50cmの枝が3本に分かれた物2本 C杭 ・・・ 長さ50cmの松の幹を割ったもの2本 Dたづくり ・・・ 6尾 E砂 ・・・ 少し F黒豆・・・ 6粒 [U]作り方 ![]() A杭に松と竹を縛り付けます。松と竹は、藁で綯った縄で、杭の下、中央、上の三ヶ所を枝折節(しおりぶし)結びで縛り付けます。 B藁で養(やす)を作り、これを竹に縛り付けます。縛り付ける高さも、いろいろ仕来りがあ ![]() 「養(やす)」の作り方については、やや複雑ですので、項を改めて記述しようと思っています。 C「養(やす)」の頭に田作りを3尾挿します。 D最後に、門松の基に砂を形良く盛ります。 E基の砂の上に黒豆を3粒づつ撒きます。 以上で門松は出来上がりですが、門松を作らなくなって久しく、正しい作り方が伝承されていない現在、こういう風に作ったという程度のことでしかありません。 ところで、大多数の所では門松として松を使いますが、これは子孫繁栄を願ってのことです。アカマツやクロマツは2枚の葉が一つのほうに収まっています。家の中に夫婦が仲むつまじく暮らしていれば、繁栄するという縁起です。従って五葉松などを門松としているところはないのではないでしょうか。
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