6月定例議会一般質問(2003年6月17日)               八幡町議会議員:川上朝史
 
 <発言通告> これまでに収集された貴重な民俗資料がたくさんあり後世にきちんと伝えていく義務が私達にはある。八幡町の現状はどうか。つい最近隣の大和町は古今伝授の里に、町単独で文化財の展示収蔵館を建設する起工式をした。いま展示と収蔵をきちんとしないと八幡町では先祖の使った民具等は消えてしまうことになる。さらに積極的に集めていく必要があると思うが、収蔵する場所がない。数千万円を使うことは惜しくないとの気持を町執行部は町民に示すべきだと思うが。町長、教育長の賢察を聞きたい。


川上朝史議員;

貴重な歴史民俗資料が八幡町にはたくさん保管されております。その保管場所がはっきりここですとか、あるいは展示されている場所がありません。私達には後世にきちんと伝えていく義務があると思います。八幡町の現状につきまして、どういうふうになっているのかお伺いいたします。つい最近ですが隣の大和町が古今伝授の里に町の単独で4500万円の予算だと思いますが文化財の展示収蔵館を建設をする起工式を行われました。今、八幡町でもこの展示と収蔵をきちんとしていないと八幡町では先祖が使った民具が消えてしまうことになります。そして更に積極的にそういう資料を集めていく必要があると思いますが残念ながら収蔵する場所がありません。大和町のように数千万円を使う、それでもその貴重な民俗資料、先祖から受け継いだものを守る、そういう気持を町民に示していただきたいと思う訳ですが、町長・教育長のお考えをお聞きしたいと思います。

細川議長; 石神教育長。

石神教育長; 
 今、議員、明治・大正・昭和の過去のいろんな歴史資料を大切にし、そして後世にそれを伝えていく、非常に今の私達の大事な責務だという、全くその通りだと思います。そのことで、具体的に歴史資料館の展示、そういうことの建設の計画なり思いはあるかというお尋ねのようでございますが、実はかつて私、教育長に就任する以前でございますが、博覧館建設当時に若干そういう声もあったやにも御聞きしてますが、実は私、就任させていただいてこれで丸6年余りになるわけですが、この歴史資料館のことについてということで、強くそういうことを要望を受けたとか要請を受けたとか、そういうあれは、(強い語調で)ないからやらないとかなんか、ということでは御座いませんが、非常に大切な視点ですので。現在、お答えをさせていただくのは、教育委員会の方で具体的にそうした資料館どうこう作ろう、建設しようというのは、計画の俎上(そじょう)には上げていない。従って、そういうことを予算要望もしていないという現状で御座います。じゃあ、そういうものをどうしているかということに付いては、後ほど学習支援課長から詳しく答えはさせていただきますけれども、現在いろいろ頂いたそういうことに付いては、大切に勝皿の倉庫に保管をさせて頂き、そうして現在、学習支援課のほうで計画を立てながらテーマごとに展示をし、そして学校記念館、そこに保管をさせていただいておると、今、議員のご心配のようなことに損なわないよおに大切に保管をしていきたい、いうふうに務めておりますのでよろしくお願いをいたします。
あと、その保管等、方法に付きましては(大坪)学習支援課長のほうからお答えさせて頂きますのでよろしくお願いいたします。

細川議長; 大坪学習支援課長。

大坪良明学習支援課長; はい。

資料の展示・収蔵についてお答えさせていただきます。これまで収集していただきました資料に付きましては約3000点ほどあります。それに付きましては、今、教育長が話しましたように勝皿の倉庫のほうに保管、保管という情況で置いてあります。そのものに付きましては、楽芸館のほうですね、町方文化資料室、そちらのほうでテーマごとに分類しまして展示しております。そのものを展示した後には、又、勝皿の倉庫のほうへ戻しますと離散するという恐れがあるということですので、それに付きましてはテーマごとに分類しまして学校記念館、これに付きましては3月の議会のときに用途廃止していただきました。そちらの方へ展示及び保管室として棚等の整備をして整理をしていきたいと思っておりますのでよろしくお願いします。


細川議長; 小森町長。

小森久二男町長;

今の民俗資料館の関係でございますが、先ほど教育長のお話にもありましたが、当初、殿町にあります博覧館を建設をする時に、民俗資料館を中心にして建設をするという当時計画があったわけで御座いますけれども、あの間にある程度の経費を掛けてやるということについて現在のああいった民俗資料館をオンリーでやった場合に、集客力といいますか、後の運営上これはちょっと,非常に苦しいと、そういうことで、民俗資料の件に付いては、スペース等あれば順次公開をしていくと、そういう経過が御座いました。それでまあ、郡上郡には皆さん方御存知のように、明宝村の元の気良の小学校を全部、民俗資料館にしておりまして、ここにおそらく2万点以上、寄っておると思いますし、その内の、三分の一か、半分ぐらいが国の重要民俗資料に指定をされておると。これは、金子先生が大変、生涯を掛けて収集をされて分類をされたと、そういう経過が御座います。それで、郡上郡の中でも、学校にそれぞれ現在収蔵されておる、まあ八幡町にも一部小那比の学校と収蔵されているところが御座いますし、郡内の各学校にもそういったものが収蔵されております。現在その、新市の建設計画の中で民俗資料館をどうするかということで、そういった収蔵庫などを建設したいという希望はあがってきておりまして、そうしたものは計画に載っておりますが、これから新市になる枠組みの中で一町村ごとにそういったものを作るといっていくことがいいんか、それとも、もっと価値のある、利用価値、といいますのは、どこの町村にあるものは、そう大差がないと、収蔵されとるもんで、大体農具とか、山林の用具、養蚕の用具、そういったもの、また莚を織ったり、いろんな農作業に使う道具を作る、そういったものが中心で御座いまして、まあ八幡の場合は“あかり”とか昔の街並とか御座いまして、多少商業施設的なものが御座いますけれども、やや似ていると。そういったものをどう活用していくかという問題が御座いまして、これは、貴重な文化遺産で御座いますので、保存をしていくと、保存するには、もっと集約的にして一遍見れば、そう何べんも訪れていく、ということも無いように思いますので、そういった学校の子どもなり地域の人が見ると、そういうことも含めて今後その収蔵庫の、取り敢えず八幡町においては、今、教育長が申しましたように学校記念館にその物を収蔵していくと。あと、佐藤先生達が大変お骨折りいただいて、現在、楽芸館に種別的に分類をしながら展示をして頂いておりますけれども、これはある程度みる価値があると、ひとつのものが集約されてきておりますので、こういう“あかり”にこういうものがあったとか、雑然としておるよりはずっと価値がある。今後、そういった活用方法については、また展示方法等についても、もうちょっと広い目で視野に立って、これと他に、まだ埋蔵文化財もそれぞれ学校にあったりいろんな所に埋蔵文化財もあります。そういったものも含めて今後研究をしてくと、いうふうにしたいと思います。

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