第18回連句フェスタ
2004年7月18日(日)10時 於 大乗寺(八幡町向山)
一、司会挨拶 水野 隆
一、歓迎挨拶 田中義久
一、発句者挨拶 仙台市 狩野康子
一、宗祇水奉賛会・本町代表挨拶 天野収一
くちなしの巻 水野 隆 捌
発句 くちなしは 夕べの匂ひ 宗祇水 狩野康子(仙台)
楽きらきらと 雨催ふ 夏 水野 隆(八幡)
釣り人の 背に青鷺の 影過ぎて 渡辺多美子(八幡)
江戸の日偲ぶ 火消しの纏 古田憲治(美並)
満月を 目指して帰る 肩ぐるま 天野収一(八幡)
風凪ぐすゝき 黄金顫(ふる)へて 三輪千晶(岐阜)
ウ 銭皿と 丁銀が合う 宵寒く 二上貴夫(神奈川)
小豆洗をか 人獲って喰をか 谷崎信治(東京)
今朝もまた 車中で化ける 女ゐて 中村速雄(名古屋)
古代王妃の ほそき踝(くるぶし) 伊藤哲子(東京)
石棺に 乳香あまた 投げ入れむ 今村 苗(東京)
喉に刺さりし 晩餐の骨 佐藤千賀子(みちのく)
月凍る 月夜野といふ 癌病棟 伊藤哲子(東京)
胸ゆさぶりて ピアノ泡立つ 蓑洞美幸(郡上)
哀しきは 雌雄ともに 角を持ち 狩野康子(仙台)
犀の眼の 黒き渦巻 谷崎信治(東京)
語り継ぐ ガウラの虜囚 花万朶 渡辺多美子(八幡)
身を翻す 鱒はムニエル 佐藤千賀子(みちのく)
ナオ 神将の 囀り嗤ふ とき静か 二上貴夫(神奈川)
春蝉の歌 しみわたる渓 斉藤佳成(八幡)
湧水で ラオス珈琲 点てて出し 伊藤哲子(東京)
茶に香・連句 婆娑羅をのこや 佐藤千賀子(みちのく)
曇天いろの 盃に 血の酒注ぎて 高橋眞由美(岐阜)
赤兎より 御燈 移し 佐藤好博(美濃)
竜王の 袖は瀑布を 滾(たぎ)らせぬ 今村苗(東京)
寝茣蓙(ござ)丸めて 朝をむかふる 水野弘子(八幡)
びいどろの 歪みに映る 葉鶏頭 渡辺多美子(八幡)
父ドニエプル 白秋の中 伊藤哲子(東京)
バラライカ 弦月上下 してゐたり 二上貴夫(神奈川)
埴輪の眸(まみ)に 泪あふれて 古田了(美並)
ナウ 関八州 榎狐火 ゆるやかに 伊藤哲子(東京)
冬のソナタに 夢を重ねて 蓑洞美幸(郡上)
舞台裏 赤い鼻緒の 下駄そろへ 狩野康子(仙台)
子の手習子 出番間近に 渡辺茂子( )
落日を 透きつつ瑠璃に 花燃ゆる 水野隆(八幡)
草餅喰うべ 孤り たのしむ 佐野美千子( )
平成16年7月18日 首尾
於 郡上八幡 向山 大乗寺
執事 川上朝史