川上朝史の議会報告       (2004年3月21日の演説会の内容)

八幡町議会議員としての1年4ヶ月

議員となって住民の期待に答えられたか

 

皆さんこんにちは。一昨年の10月の選挙で無投票当選をして八幡町議会議員となりました川上朝史です。この2月末までの1年4ヶ月という短い期間でしたが、皆さん方や野田龍雄・服部政子両先輩議員や畑佐良治前八幡町議会議員に支えられて無事職務を勤めることができました。

この間、5回の定例議会が12月、3月、6月、9月、12月と数字の3の倍数ごとにありました。この定例会では一般質問があり町政の問題点を取り上げますが、地元ケーブルテレビ蟹NGでも、その様子を流してくれます。見てくださった方もみえると思いますが1時間の質問時間を、余したときもありましたが、一度も欠かさず質問を行うことができました。この一般質問は議員の活動の一端を町民の皆さんがうかがい知ることができる大切な機会なのですが、取り上げる題材に事欠いてか質問をしない議員も毎回ありました。

 

私がどのようなことを質問したかを、少し取り出してみますと、最初の初質問では、国による押し付けの合併問題を取り上げ、「合併をしたときに‘当面’新庁舎は建てないというが当面とはどのくらいの期間か」という質問をしました。これは「当面、市庁舎は建てない」と当時の小森町長が合併懇談会で答えていたのを受けての質問でした。これに対して町長は「3年や5年は建てないということです」とあやふやな答弁でした。その頃、大和町が庁舎誘致に積極的でしたので「庁舎の建設は行わないというのは、大事な問題を先送りしてしまって、町村合併だけは行ってしまうという無責任な態度になるのではないか」とせまりました。これは後に、議会報告をするために録音テープを聴いたときに気がついたのですが、町長が答弁に立つとき小声で「よしッ」と聞こえるほどに気合を入れて「決して逃げているのではありません」と、合併の核心に触れられたために、必死で答弁をしている様子がよくわかりました。

 

このとき同じく「前立腺がん検診を住民一般検診で実施するよう」に求める質問をいたしました。前立腺がんは50歳以上の男性のみに起こりやすい病気ですが、血液検査で極めて簡単に見つかる病気で肺がんや乳がんに比べると15倍以上の発見率になります。健康福祉課長の答弁は「一般検診での血液検査による方法もあろうかと思います。また保健センターの健康教室の中で取り入れていく方向をと思っています」といった明確に実施するという答弁ではなく、本当にやってくれるのかと質問後も不安でした。この日は12月の18日だったのですが、数日後にこの私の質問を聞いていたはずはありませんがこの上ない応援団が現れました。皆さんよくご存知の方です。それは天皇でした。この血液検査で癌が見つかったというニュースが新聞の大見出しで報じられました。天皇は翌年入院をして前立腺の全摘出手術を受けました。さらにもう一人の強力な応援団員が飛び出しました。梶原拓岐阜県知事でした。知事は、天皇の平癒祈願の記帳を県庁でした直後に、自分の糖尿病検査のついでに受けたPSA検査(前立腺がん特異抗原検査)で、自らが前立腺がんと診断されびっくりいたしました。PSA検査の威力を知った知事は早速、全岐阜県幹部職員に対してこのPSA検査をしないものは昇進させないとまで言いました。お二人とももう少し遅いと手遅れという段階でした。こうした思わぬ事態もあって私の初質問の一般検診での前立腺がん検診が一気に実現しました。八幡町では15年度予算に一般検診でのPSA検査を盛り込みました。個人負担が500円で後のお金(1300円)は町が負担しますが6月に実施した住民検診でPSA検査を437名もの町民が受診しました。その結果、癌の方が5名見つかりました。PSA値が 2.1から4.0の経過観察の人が55名、4.1以上の癌の疑いがある要精密検査の人が48名もあり精密検査を促されました。ちなみに私は血液1ミリリットル中に0.9ナノグラムと2.0以下であり正常でほっとしました。前立腺がんの場合、発病から亡くなられるまでには、その医療費は400万円ほどかかるといわれ本人や家族の苦しみも大きく、また健康保険からの負担も大きくなります。早期発見に努め今日お越こしの50歳以上の男性の皆さんには6月での検診には是非この前立腺がん検診を申し込んでいただきたいと思います。     

 

このとき取り上げた初質問では、安養寺前の石畳の道路の問題がありました。ここは6月の末に石を取り去り7月はじめにアスファルト舗装がされました。嬉しくてオートバイで何度も行き来しました。3月議会の、昔、稲葉貞通が八幡城の石垣を作るとき石を運んだ車坂の道が豪雪による倒木で通れなくなったのを取り除いたときも何度もお城へ上りました。こうして取り上げた問題が解決していくのは本当に嬉しい思いがします。

 

また、初質問の12月議会では唇を噛む悔しい思いをした出来事が二つありました。

一つは「議場に日の丸の旗を掲揚」することが決められたことでした。議場のことなどは全員の一致で進められるべきなのですが、保守系の議員の人たちはそれを認めようとせず、多数の力に従えと、多数決にてこれを決めてしまいました。先の大戦での尊い犠牲の上に打ち立てられた平和憲法の外堀を埋めるがごとき行為であり許されないと思います。

 

もう一つは3名の共産党議員団が議案提案権を行使して「消費税の免税点の引き下げに反対する意見書」を議会としてあげるように求めたときです。このときの討論では、私の提案説明に対して、消費税を小売業者は益税として懐に入れていると、零細業者の実態を見ていない議論をする議員の方もあり反対多数で否決されてしまいました。免税点引き下げで八幡町の商工業者は確実に大きな打撃を受けることは分かりきっている訳ですから非常に残念に思いました。

 

こういったときの議論を傍聴に来て聞く人はほとんどないので、皆さんは議会で何が話されているのかはわかりません。私たちは議会のたびに議会報告の「新八幡」を発行して皆さんにお知らせすることをしております。私はさらに詳しく議会の様子を知ってほしいと考え、その年の暮れからお正月の間、このときの悔しさをばねにして、パソコンの画面に食らいついてとうとう自分のホームページ「川上朝史の議会報告」を立ち上げました。これまでの議会のたびに質問した内容を一字一句、誰でもこれを見えるようにしました。これからは若い人たちにも見てもらえる努力をしたいと思います。写真で町の様子なども入れていますが、最近ひと月に900から1000件近くのアクセスといって読み出しがあります。岐阜県が紹介する議員のホームページに私のも入っていましたが、見ると郡上では誰もやっていませんのでひとりで頑張ることにしております。(‘川上朝史’で検索すればすぐ出てきます)

今日おこしの佐々木憲昭衆議院議員も毎日ホームページを更新されております。私もその何分の一かの内容ですが引き続き毎日更新し内容を充実するように取り組みます。

 

これからも皆さんの声を議会に届けられるようがんばりますので、力強い応援を心からお願いいたしまして私の話を終ります。ありがとうございました。

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