“おはる餅”のこと
 
 “おはるもち”は、平ぺったい小判型の長さ7cm位の大きさで、中の餡(あん)は砂糖も入っていたでしょうが少し塩味のする、当時の人に喜ばれたとっても美味しい食べ物でした。よく煮て水分を少なめにした手に付かないあんこが特徴でした。
 “おはる餅”だか“もち”だかの“のれん”がかけてあり、ガラスのケースに入っているのを、竹の皮に入れて包み、1個2銭位だったのではないだろうか売っていました。1銭で、アメ(よぼし)が5個買え、50銭で大人一人が岐阜まで行って遊んでこれた時代。安久田から御参りに来たおばあさんたちのお土産としても良く売れた。餡(あん)の味は最近まで栄町の深戸屋さんが伝えていました。
 
    2003(平成15)年5月4日   佐藤とき子先生(79)談

  大手町の店先で、“おはるもち”を作った「村瀬はる」さんのひ孫で川崎市在住の村瀬式伴(55)君と彼のワンちゃんと一緒に聞きました。                                      
                          川上朝史(55)記
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