自衛隊が,まさに戦地イラクへ派遣されようとしているときに当って
御町内の皆さんおはようございます。私、日頃は大変お世話になっております日本共産党の川上朝史でございます。誠に恐れ入りますが今日は、いま大問題になっております「イラクへの日本の自衛隊を派遣する」問題について、日本共産党の訴えをさせていただきますので、どうぞよろしくお願い致します。
皆さん、自民党と公明党の小泉連立内閣は、日本の平和憲法と国民世論を全く無視して、対戦車砲や装甲車を携行し、重装備した日本の自衛隊をイラクに派遣することを決定しております。
小泉政権は、イラク戦争の戦後の復興のため、｢日本としての国際的責任を果たしていくことは当然のことだ｣と言って、自衛隊の派遣を正当化していますが、とんでもありません。
イラクは戦後どころか戦中の真っ最中であります。毎日のように新聞やテレビでアメリカ軍兵士の戦死が伝えられていることは、皆さん御存知のとおりであります。そしてそのアメリカ軍兵士の戦死の影には、多くのイラク国民の人々の命が失われております。先日二人の日本の外交官も尊い命を失いました。正に殺し殺され合う戦争がイラクでは続いております。アメリカ軍の現地司令官も「イラク全土が戦闘地域である」とハッキリ言っております。
この戦争を行っているアメリカ軍とイギリス軍を支援するために、小泉政権は何が何でも、自衛隊を派遣するというのであります。
日本の平和憲法は｢国際紛争は武力でなく、平和的な手段で解決する｣ことを定め、戦争をしないことを定めております。この平和憲法を踏みにじって、戦争に足を踏み入れることは絶対に許されません。
そもそもこのイラク戦争は｢イラクに大量破壊兵器があるから｣という口実で始められた戦争でありますが、その大量破壊兵器は未だに見つかっておりません。
この戦争を引き起こした本当の理由は、イラクの石油にからむ利権にあります。正に、この戦争は石油の利権にからむ無法な侵略戦争であります。
こんな無法なイラク戦争に、戦争をしないと誓った｢日本の平和憲法｣を踏みにじってまでして、自衛隊をイラクに派遣することは絶対に許されません。
小泉総理大臣は｢テロに屈してはならない｣と言っておりますが、武力による制圧、戦争そのものがテロを生み出す大本になっています。
今こそ「話し合いによって紛争を解決する」という国連憲章の精神を大事にし、イラク紛争を国連を軸にして｢平和な秩序ある世界にする｣ことが強く求められております。
日本は平和憲法をもった国として、それこそ、世界平和のために国際的責任を果たすことが強く求められております。
日本の自衛隊をイラク戦争に派遣し、自衛隊員を一人でも殺されるようなことがあってはなりません。また自衛隊がイラク人を一人でも殺すようようなこともあってはなりません。
私たち日本共産党は国民の皆さんと力を合わせ｢イラクの戦争に自衛隊を派遣するな｣の大きな国民世論を引き起こし、｢イラク紛争は、国連を中心とした、平和的手段によっての解決｣、を強く求め、これを心から訴えるものであります。
街頭をお借りして、日本共産党の｢イラクへの自衛隊派兵を中止せよ｣との訴えをさせていただきました。御静聴、誠にありがとうございました。
二〇〇三年十二月二〇日(雪)