3.
医療について
(差額ベッド料・人工透析(夜間)・長期入院について)
体調が思わしくないのに、病院にも十分かからずにいて、いよいよ我慢できなくなって病院へ走りこんだら,即、入院といったケースをよく聞きます。その際、患者や家族は入院する手続きをし部屋を大部屋、個室などと決めます。そして〆日が来ると請求が来てその時、医療費の負担と共に個室など特別室の料金(差額ベッド料)を払います。その際、患者はその特別室に入った料金を請求されない場合がありますが、どのような時でしょうか。お答えください。
次に、私達は何気なく小便をしております。これは腎臓の機能によって血中の水分や老廃物を体外に出す作用によるもので、この小便が1週間でないと確実に死ぬと言います。今、糖尿病の増加なども手伝い腎臓の機能が働かない人が増えています。それらの人は人工腎臓による人工透析を週3回行っています。中央病院での利用者数・症状の現状を伺います。
また、長期入院者は180日(6ヵ月)たつと出て行かなければならないといいます。これは何時からで、なぜそうなるのかお答えください。
答 弁:
差額ベッドについて
武藤篤住民生活課長:医療についてのご質問がございましたが、このことについて病院のほうでちょっと聞き取りをして来ましたのでお答えをさせていただきたいと思いますが。
差額ベッドの関係でございますけれども、これにつきましては、「治療の必要上、個室が必要とされる場合は免除される」ということでございまして、それはどういう場合かと申しますと、「重症、それから手術後など集中管理が必要な場合」が、まず一点。それからもう一点が「感染等他の入院患者に影響を及ぼす場合」、こういった場合、病院が必要と認めた場合に免除されるということでございます。
参考資料:差額ベッド(特別室)
厚生省の通知(昭和59年9月22日・1974年)
◎患者からの希望で入った場合は請求される。◎治療上の場合は請求されない。◎患者の同意署名必要。無い場合は請求できない。
【請求できないケース】
・ 抗がん剤などの使用で免疫力が低下し、感染症を起こす可能性がある患者=治療上必要
・ 集中治療や著しい身体的・精神的苦痛の緩和を目的とする終末医療の患者=同上
・ 特別室への入院が緊急を要し患者の選択でない場合(病状を経過観察し、空きを待つ
【患者の同意があれば請求できる】
・ 痴呆・いびきがひどい患者=迷惑防止目的だけでは治療上の必要があると言えぬ
・ 感染症の患者=感染を防ぐ理由だけでは治療上の必要といえぬ
武藤篤住民生活課長:人工透析の関係でございますけれども、議員がおっしゃられた様に、最近は糖尿病から腎不全になられて透析を受けらる方が増えているということでございます。それで15年度の現状でございますけれども、1月〜12月までが診療日数が287日で延べ患者数が5569人ということだそうでございます。1日平均にしますと19.4人ということになります。
再質問に入る
川上朝史議員:今月の中央病院の広報誌「和」(やわらぎ)の中に透析チームのことが丁度載っておりましたので、皆さん、僕も読みましたけれど、見ていただきたいと思いますが。現在中央病院では40名の血液維持の透析患者さんと4名の腹膜透析、腹膜から透析する新しい療法があるんですが、その方が4名みえるということで、日曜日以外は毎日やってみえて、人員については臨床の工学士を1名と看護士の9名の合計10名のチームで、ベッド数が20あるそうでフル稼働でやってみえます。先ほども言いましたように現在23万人ほどの患者さんが全国に透析をしてみえる方がみえまして、毎年1万人ぐらい増えているそうです。郡上にこれを当てはめますと毎年4人ぐらいずつ増えていくってな勘定になります。5年間では20人ぐらい新たに増えるというような見込みもしてます。新しい中央病院ではベッドを10増やして30人にというふうになっておるそうですけれども、もし若い患者さん達が増えられて、昼間働いて見えるんですけれど、増えられたときは、夜間の透析なんてことも考えられるべきでないかと思っております。
参考資料:人工透析
尿が一週間出ないと確実に死ぬ。人工の血液透析が患者を救う(腎臓の働き5%以下)。日本透析医学会の統計で現在約23万人の腎不全の透析患者。患者の85%が血液透析受ける(19万5500人)。年間1万人づつ増加。
血液透析:週三回(月水金か火木土、午前の部・午後の部、夜間)軽い人(おしっこが少しは出る)で3時間半。普通4時間から5時間。一生受けなければならない。血液中の老廃物・水分を体重が増えた分だけ取り除く(引く)。畳針のような二本の太い針を動脈側から一本、静脈側へ一本刺し、血液を外の機械(ダイアライザー)で透析液と交差させ透析しきれいにして静脈を通じて体内へ返す。許容増加分は体重の5%。静脈にシャント手術をして機械に血液を導く量を確保。患者の自己管理項目:塩分、水分、カリウム、リンの制限。週末は体重増える。患者増加。(糖尿病から来る腎臓病増える。糖尿病潜在患者100万人。1972年透析患者を身体障害者に認定「人工腎臓整備5ヵ年計画」で治療費の心配なく透析が。)
最近の動き:昨年4月、外来透析の診療報酬を大きく引き下げれれた。透析時間が四時間から五時間未満(84.3%)の診療報酬が22,000円から19,600円(11%)引き下げに。食事(透析食)代630円が保険外に。8%の施設で廃止、80%が患者負担に。5.3%は負担なしで。
現在、郡上中央病院では40名の血液維持透析患者と4名の腹膜透析患者(月に1〜2回通院)。日曜以外毎日。広報誌「和」(やわらぎ)に血液毒素と心の毒素除去に努力。人工透析室は臨床工学士1名、看護師9名、合計10名。ベッド数20を病院移転後は30台に増やす。
武藤篤住民生活課長:
長期入院の関係でございますけれども、郡上中央病院の入院料は現在一群の入院基本料という最高レベルの看護を行っておるということで、これにつきましては平均の在院日数が21日以内というような規定があるということでございまして、入院が長引いていくと、入院料の算定が減額をされる仕組みになっとるということでございます。中央病院は急性期医療の患者が対象ということでございまして、180日をたつと出て行っていただくということではなくして、目標として30日以内、あるいは180日以内に、まあ退院が可能であるというような判断がされた患者さんには退院をしていただくということで、医療上さらに入院が必要な方については180日を超えても入院をしていただいているということであるそうでございますのでよろしくお願いを致したいと思います。以上でございます。
小森久二男町長:
中央病院は急性期の二次医療ということで非常に看護体制なんかも厳しいわけです。入院患者に対して何人看護婦をつけんならんとか、医者をどんだけ待機させんならんとか、そういうことで経費は非常にかかってきた。いわゆる急性期でない一次医療ですか、そういうとこは、入院に対して日にちが延びても減額にならんのですけれども、また一面においては、そういう大きな病院は患者を一月、180日も1年も受付けると、今度はそういう1次医療のとこが入院患者が、という医療の問題も中に含まれておりまして、そういったことから、結局、2次医療の急性期については180日以上入院を引き受けると、5000円のよう、医療費が保険で削減されてくるという問題が、5020円ですか、現行で、そういう問題がある。普通の1次医療のとこではその削減率が少ないという問題もありますし、入院に携わる1日当りの入院の経費、これも限度がありまして、1次医療はどう、2次医療はどう、3次医療はどうというふうに決められておりますので、現在はそういうふうに設定されていると。大学病院なんかは1次医療ですので、また、その辺がよけい厳しくなっていくと。ほんで中央病院が平均でいいますと大体、入院して見える方、20日間ぐらいが現状では中心になっておるようですけれども。そうすると患者の方になると、ぼい出だされるというか、ちょっと良うなると追い出だされるのではないかという不満はあるわけでございますが、そういったことで、今度、病院の建築に向けて50床ほど療養型のものも設けていくと、高齢者医療に向けて、まあ、そういう所は単価が低いわけでございますので、看護体制も違ってくる。そういうことが、相乗的なこともございますのでよろしく御理解の程をお願いします。
再答弁
武藤篤住民生活課長:
聞いたところによりますと、21日以内といった規定はあるということなんですが、こういったいろんな細かい規定の中でですね、特に14日を越えて30日までにおける入院の減額になる算定料が1日あたり2450円が減額になるというようなことで。そういったことが長引けば減額の額が大きくなっていくということで、180日以上になりますと大体半分ぐらいが減額されるというようなことを病院のほうでは言っておりまして、そういったことがたいへん病院経営に影響をしてくるということもおっしゃってみえました。
参考資料:長期入院
入院が180日越えると、保険から支払われる入院基本料が15%切り下げられた。多くの病院が患者から徴収に。(中央病院:1200円/日=36,000円/月)