2番目に肺炎球菌ワクチンについて質問します。
「肺炎球菌ワクチン」、聞きなれない言葉だと思いますがインターネットでは1100件を越す項目が載っております。新型肺炎のSARS(重症急性呼吸器症候群)が東南アジアから流行し始め日本でもその脅威におびえたのはつい最近のことでした。このとき、私は肺炎球菌ワクチンのことを思い出しましたので、これの普及に努めておられる八幡町大手町出身のある方から資料等送っていただきました。今回これを浅野議員と共同で取り上げさせていただきます。
まず、肺炎についてはよく知られた病気です。死亡率が高齢者ではガン・心臓病・脳卒中に次ぐ4番目に高い病気で、2年前の2000年には85,305人がこの肺炎で亡くなられています。高齢者は食べ物を飲み損ねて気管支へ入れてしまい肺炎を引き起こしやすいのですが、もう一つの細菌感染では細菌・ウイルスなど様々な病原体によって肺炎を起こしています。このうち肺炎球菌によるものがその三分の一を占めています。
今回取り上げました「肺炎球菌ワクチン」は、接種をすれば、この肺炎に対して8割の予防効率があるというものです。現在日本でも秋口になるとインフルエンザワクチンを打って予防される方が増えてきています。私もこれを打っていますが、打つと何となくインフルエンザにはかからないぞという気がするものです。このインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンを併用すれば死亡数は81%減少した、とのアメリカでの報告があります。肺炎を引き起こす肺炎球菌は特殊な膜で覆われているため通常の細胞では殺菌できず、このワクチン接種により殺すことが出来ます。アメリカでは65歳以上の人の45%が接種しており、1回で5年間以上の効果があります。毎年注射しなくてもよいわけです。アメリカでは5年毎の接種が認められていますが日本では二回目の接種は認められてはいません。(アレルギー反応の可能性を完全に断つためといいます。)特に高齢者、呼吸器疾患、心臓疾患、糖尿病疾患、腎臓不全等、肺炎に掛りやすい人が対象となります。自己負担は6000円から9000円です。日本では北海道の瀬棚町が2年前より実施しています。予防接種料金の内2300円を町が負担して残りを個人負担します。副作用もあまりありません。
そこでまず、八幡町あるいは郡上郡における死因の中での肺炎の数はどれほどかを伺います。そして肺炎球菌ワクチンに対して八幡町での医療機関はどう考えているか、それを当局は聞いておられるのかを伺っておきます。
隣の和良村が長寿日本一で全国から注目を集めています。同じ郡上郡のうちであり嬉しいことです。今年の敬老の日に市街地でのお祝い品にタオルケットや商品券などが入っていましたが、あるホームページに敬老の日の贈り物に「肺炎球菌ワクチン」をというのがありました。八幡町の町長のお考えを伺います。
【八幡町での肺炎による死亡者数】
年 齢 |
男 |
女 |
合計 |
65歳から69歳 |
|
1 |
1 |
70歳から74歳 |
3 |
|
3 |
75歳から79歳 |
|
1 |
1 |
80歳から84歳 |
1 |
|
1 |
85歳以上 |
3 |
3 |
6 |
合 計 |
7 |
5 |
12 |
ちなみに死亡者数の中で一番多いものは何かも、せっかく調べておりますので。(笑い)。一番多いのはガンで38人、心臓病23人、脳卒中19人、四番目に、肺炎12名の内訳です。
順位 |
病名 |
死亡数 |
1 |
ガン |
38 |
2 |
心臓病 |
23 |
3 |
脳卒中 |
19 |
4 |
肺炎 |
12 |
病院等の状況・関心はどうかということですが、国のほうで厚生予防接種の問題小委員会が開かれており、その協議の進み具合によって検討していきたいというのが一つ。町のほうでもワクチンの有効性を調べておかなければならない、安全性の調査、患者数の把握が大切でないかと。これの実施についてはここを定めないと今は考えはない、ということを思っております。この件は、新市での合併協議の項目の中にも、新しいもんですので、入れての協議もなされていないので、そのことも申し付けておきます。