3月定例議会一般質問(川上朝史議員)

3.埋立処理施設問題について

井苅の町有地を埋立処理施設にする計画の、優良宅地から変更理由・処理整備計画・
地元合意は。

○議長(細川孝弥君) 川上朝史君。

○2番(川上朝史君)

 西乙原の戸具曽の処理施設に替わる処理場を、市島の立光の井苅にある町有地に計画されている事を先日の全員協議会で細川議長から初めて伺いました。この処分場について質問いたします。戸具曽の処分場は、八幡町廃棄物の処理及び清掃に関する条例に基づき「ゴミ、粗大ゴミ、焼きがら等の埋立処分場」であると理解しております。これに替わる施設を市島の井苅に造るという事なのか、この点をまずはっきりと説明を伺っておきたいのが一つ目の質問であります。二つ目に、この井苅の町有地には、二年前に町が購入した5814uの土地があります。この土地の購入価格は3390万9040円で、1u当りの単価は約5700円でした。当時、共産党議員団は、「この購入単価はせせらぎ緑風苑前の橋周辺の土地価格などと比較しても非常に高い」と指摘しておりました。これに対して当局側は、「水道もあり道路や下水道が整備されれば優良な宅地になる。この土地を宅地として供給する場合は、一坪当り5万円ぐらいの販売価格を見込んでいる」と答弁されていますことが平成十三年度9月議会の議事録に載っていました。埋立処分場と優良宅地とは大変な違いであります。埋め立てた跡を表面整備して宅地にとも聞きましたが、優良宅地とされていたものが埋立処分場に利用するように変更された理由をこの際はっきりと伺っておきたいという質問であります。なお、この土地の地形から考えて、そう多くの埋立が出来る処分場になるとは考えられないところです。どのくらいのゴミの埋立が出来る見込みの計画なのか、さらには、その埋立量でもって、この処分場の使用できる期間はどのぐらいを見込んでの計画なのか伺っておきたいと質問いたします。さらにもう一点、戸具曽の処分場は水処理などの設備も全くない、垂れ流しの非常に問題のある処分場であります。井苅の土地は、市島という大きな集落の上流部にあり、その土地のすぐ下に農業用水があり、さらにその下には清流吉田川も流れております。処分場には汚水処理設備などを必要とするものでありますが、井苅の処分場ではこの点どのような整備計画をされるのか伺っておきたいと思います。

 最後に、こうした施設の建設に当っては、地元住民の同意が非常に大切と考えております。地元住民に対する説明がどのように行われ、この施設の建設に地元住民の同意が得られているのかどうかを伺っておきたいということが1つ。さらに、この土地に隣接するところに別荘地があり、何軒かの別荘が建てられております。この所有権者の皆さん方の同意も必要と考えますが、この点についてはどのように考えており、その手続きは取られているのか伺っておきたいと、これも質問いたします。 

○町長(小森久二男君) それでは、私の方からは緊急通報システムと埋立場の処理施設について答弁をしまして、あと関係課長の方からお答えをさせていただきます。

 埋立場の問題でございますが、この中で、今、川上議員がおっしゃった中で一つの誤解があるといけませんので、その辺についてはしっかりしておかないけない面がございますので申し述べたいと思いますが、現在、戸具曽に設置をされております埋立場につきましては、昭和30年代か40年代ころから設置をされておりまして、当時は法的な規制というものが全然されておらない時代で、埋立場へは何でも埋め立ててきたという経過がございます。当時はそういったことから、この焼却場における焼却灰等も一緒に埋め立てをして現在に至っております。ところが、環境整備の問題がだんだん難しくなりまして、法律も改正をされてきたという中で、現在、あそこへは焼却灰とか残飯とか、そういったものは一切あそこへは埋め立てはいたしておりませんし、法的にも規制をされておりまして、いわゆるかわらなどの瓦れき類とかコンクリートとか、陶器とか、れんがとか、そういったいわゆる不燃物のもの、それからガラスなんかの処分をした破砕をしたもの、そういったものが埋められておるということで、決していろんなもの、何でもかんでもいろんなものが埋められているということではございません。

 したがいまして、戸具曽につきましては現在そういうことで、残渣についても現在は長野県の方へ運んでおりますし、そういったことはございません。ただし、今までそういったものを埋めてきた経緯がございますので、あそこにおいては井戸を2本掘っておりまして地下水の検査を行っておるところであります。地下水の検査におきましても、その許容量の中に大体おさまっておるというのが現状でございまして、今後、坪佐に新しくごみの焼却場ができますけれども、これはガス溶融炉方式でございますが、その施設が完了した暁におきましては、現在埋め立てております灰につきましては将来焼却処分をするというふうに計画がされておりまして、その辺についても上部機関との了解をとりながら、そういうことで今後管理をしていきたいというふうに考えております。

 埋立場の関係でございますが、これはあくまでも今申しましたようなかわらとか瓦れきとか、そういったものの埋め立てでございまして、最終処分場といいますと、一般的には、焼却場で焼却をして、そこから灰が出てきたり、あるいは有害な物質が出てくる、そういったものを処分するところが最終処分場と一般的に言われておりまして、そういった施設はちゃんとしたシートを敷いて適正な管理をする管理型の埋立場ということでございます。現在の瓦れきとかそういったものにつきましては安定型の埋立場ということで、法的にもそういうことになっておりまして、これは別にそこから有害な物質が排出されるという施設ではございません。

  したがいまして、なぜ現在井苅にその土地を求めて今地元と話し合いをしたかということでございますが、これは八幡町としては非常に緊急性を要する問題でございます。何年もかかってこの用地を探して、そしてそこでやるということは非常に緊急性がございまして、早く環境アセスを行って埋立場をつくるということが今必要になってきております。と申しますのは、戸具曽の方が相当、面積的にもあまり広くはないんですけれども、もうあと一、二年で大体満杯になるという状況でございます。そうすると、その後に出てきたとき、八幡町のそういったものをどこで処分するんだという問題がございまして、これはほうっておけん問題でございます。町としても真剣に対応していかなければならない問題でございます。そうしたことから、この井苅の土地については町有地ということもありまして、以前あそこでごみの焼却場を計画した経緯もあるわけでございますが、今度の施設につきましてはそういったごみの焼却場とは大分異なっておりまして、いわゆる安定型の埋立場であるといったこと、そして用地が町有地であるというようなことから、何とかしてあそこでそういった施設を設けたいということで、今、地元への説明会を担当課の方で行ったということでございます。

 この埋立場の面積そのものは1万 2,000平米ぐらいあるわけでございますが、周囲にずうっと今現在全部植林がされておりますので、周囲の立木は残すようにしまして、大体 6,000平米ぐらい、半分ぐらいの面積を対象にして埋め立てをすれば、大体今までの実績を見ますと15年度ぐらいは継続できるんでなかろうかなということを考えております。そういうことでございます。

  そしてもう一つは、その中で汚水処理の問題がございました。これは安定的な埋立場でございまして、いわゆる管理型でございませんので、白鳥には現在、長滝の向かいに管理型の、郡上で1ヵ所でございますけれども、終末処理場がございまして、それは田んぼを譲渡していただいて、そこに現在最終処分場ができておりまして、そこはちゃんとシートを張って、そして水も適正な処理をして現在長良川の方へ放流をするということで、これは法的に完全に基準をクリアした施設がございまして、今後、郡上郡の今できます焼却場のそういった最終処分についても、当分の間、白鳥の方でやっていくと、お願いをするということで現在話し合いがついておるところでございまして、決してこの井苅のところへそういったものを持っていくということはないわけでございますし、おかしなビニールを持っていったり、今、分別収集とか非常に環境に厳しいときでございます。今後そういった施設を建設した場合には、適切な管理人を置いて、できれば地元の方にそういった管理をお願いして、そして地元の人が不安であるようなものは持ち込まないようにしていくと、そういった努力は当然していく関係でございます。したがいまして、今度つくる施設につきましては、現在白鳥町にありますような一つのシートを張ったり、そういう計画の施設ではございません。

 それから住民説明と別荘の関係の話がございましたが、そういった施設でございまして、基本的にはこれは環境アセスはやると。環境アセスにつきましても、管理型の埋立場でございますので、振動とか、車の出入りがどれくらいあるかとか、そういった一定の環境基準がございまして、焼却場の場合はもう少したくさんの、煙突からの排出とか、臭気とか、いろんなものがございますので、そういったものはございますが、一定の定められた環境基準を1年間やらなければならないということがございます。そうしたことでございまして、法的には同意ということは必要はないわけでございますが、この施設をつくる許可証には環境影響調査の結果は添付をするということが義務づけられておりますけれども、地元の同意というのは基本的には法的には必要はないわけでございますが、やっぱりこういった施設を円満に運営していくには地元の皆さんの深い御理解はいただきたいということは考えておるところでございまして、現在、担当課の方から説明会を行っておりますけれども、今後ともいろんなことで地元とのコンセンサスは図っていきたいというふうに考えておりますので、議員各位にも格別のそういった面での御理解をいただきながら、御協力をいただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げる次第であります。

                  (2番議員挙手)

○議長(細川孝弥君)  川上朝史君。

○2番(川上朝史君) 
 井苅の処理場につきましてですが、今の町長の御答弁で、安定型の処理場というふうにおっしゃってみえました。だからシートとかそういうものも特に張る必要はなくてということでした。ただ、それですと住宅を壊したとき、トイレとかそういうところを壊したような瓦れきとか、そういうものもコンクリートとして入ってくるわけですし、まだそうですかというふうに思うわけにはいかないんですけれども、その辺のところがちょっと不安です。

それから期間を15年ぐらいとおっしゃいましたけれども、大体そのくらいと。最初は優良な宅地ということで説明もされたわけなんですけれども、その辺、緊急を要するとのことでしたが、十分地元の方にも納得ができるような形をとらないといけないと思いますので、その点についてももう一度お伺いします。

○議長(細川孝弥君)  小森町長。

○町長(小森久二男君) 
 それでは埋め立てのことでございますが、現在考えておりますのは、一般家庭から出るのを主に考えておるということでございます。業者が行うのは一つは産業廃棄物という取り扱いになるわけでございますけれども、現在、リサイクル法で、業者が建物を壊したりいろいろした場合には、鉄筋なんかも全部、鉄筋と骨材とコンクリは分けて処分をして、コンクリはコンクリ、そういったものを全部再利用する、鉄筋も再利用するという方向になっておりまして、現在建設を考えておりますのは、一般家庭から出るそういった廃棄物を主に考えておるということでございます。この管理につきましては、やっぱり井戸等も掘って水質の検査等もして、地元の不安のないようにこれはしていかないけないということは考えておるところでございます。

 今の優良宅地の問題がございましたが、これは用地の取得の関係やいろんなことで、将来そういったことも展望しながらということでお話をさせていただいておるわけでございますが、これは埋め立ての終わった後、今、15年と申しましたけれども、大体それぐらいが面積的にということを考えておりますけれども、そうした跡地の利用についても、十分この環境整備、いろんな面に努めて有効な活用ができるようにしたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

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