郡上八幡の市街地を中心に走るコミュニティーバス、愛称は「豆バス」。
昨日、青ルートは『一豊号』、赤ルートは『千代号』と名前が付けられ、出発式がありました。

来年の大河ドラマ『功名が辻』の主人公は土佐藩祖の山内一豊と妻・千代です。
千代の出生地である郡上では、この二人の名前をコミュニティーバスにつけたのでした。

                

さて、筆者は今日、向町のうどん屋まで用事があり、その『一豊号』(青ルート)に近くの城下町プラザで乗りました。乗客は定員12名が5名の乗り合わせでした。

小野の,Aコープの乗り場で、5人ほどが乗り込み、ある老主婦が運転手さんに何かお礼を言ってます。
車が発車して、そのお客さんが話されました。

老主婦:「先日、財布をなくしたの。親切な、あの豆バスの運転手さんから電話があったのよ。」

そこで、その運転手さんの話。「1日が終ると、いつも座席を注意して見てるが、細い隙間で小さな財布がわからなかった。その後に見つけて、誰かと考えたがわからず、中を開けたら買い物カードに、×○△○と名前があったので、電話帳で×○の家へ片っ端から掛けてみたんよ。」
「そしたら、5件目に△○さんは内の母さんや、いう家にかかったんよ。」

バスの中で、一緒に聞き入ったお客は増えて10人ほどに。

運転手さん:「皆さん、財布にはちゃんと名前を書いといてくださいよ!」

おばさんが、「ええ(良い)運転手さんに拾ってもらい、嬉しかった。」「お金は3千円そこそこ、だったが、カードやポイントカードや大事なものが入っていた。助かったわ。」

運転手さん:「お金には手を付けてないからね。」

一同、「ワハハーッ」

筆者は、こんな会話を聞きつつ、「ああ、これが、本当のコミュニティーバスというんかもしれんな」と思いながら、目的地に近い立町の停留所でバスを降りて、うどん屋へと向かいました。(郡上八幡で)
郡上八幡・コミュニティーバス物語

  豆バス「一豊号」(青ルート)の車中で心温まる会話がありました!
2005年12月27日(火)
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高知で紹介された豆バス「一豊号」「千代号」