町村合併:金子智孝議員の賛成討論

細川孝弥議長:賛成者の討論を求めます。
金子智孝議員:議長。
細川孝弥議長:金子智孝君。

金子智孝議員:(登壇)

 議案第71号から75号までの町村合併関連5議案、に対しまして賛成の立場で討論をおこないます。提案されております廃置分合に関する関連5議案は、昭和29年の新八幡町の発足以来約50年を経過した今日、新たに郡上郡一円を結集し郡上市として発足するという画期的かつ歴史的な提案であり極めて重い議案であります。この提案に対しまして賛成の立場から討論に参加をさせていただきます。
 
 今回の町村合併に関する議案は、平成12年12月20日に郡上郡町村会において「町村合併問題研究会」の設置による調査研究、及び平成13年7月1日に発足しました郡上郡町村議会議長会による「郡上郡合併問題研究会」、これによる調査研究を経まして、平成14年4月1日に発足しました「法定協議会」での公式な論議を積み重ねまして、平成15年7月8日に調印されました合併協定書の成立によって提案されたものであります。この間、八幡町に於きましては三回の住民説明会、平成13年11月1日に議会に設置されました「町村合併調査研究特別委員会」の14回に及ぶ審議や各種団体・地域での報告会・懇談会を議会活動の中で実施し住民の意識や意向をくみ上げる努力を行ってきた所であります。こうした活動や審議・住民意識調査など郡上郡下で展開されました。法定協議会では原則公開という方針のもとオープンな協議が進められ、それぞれの結果につきましては全世帯にパンフレット等により広報されてきた所でございます。合併協議は小異を捨てて大同に付くという共通の認識が強まり、基本的課題につきましても、論議を尽くし新市の名称問題・新庁舎の位置の問題・議員の任期定数問題という最も困難とされました課題が全会一致で調整され、論議の集約といたしまして新市建設計画が立案され合併の基本方向が示されたわけであります。
 
 これによりますと、郡上郡は共通の生活圏・経済圏を形成し高速道路網の整備により中部圏・関西圏、更には北陸圏とも連結をされ豊かな自然や地域の資源を活用し財政基盤の強化を図ると同時に交流人口の増大等により雇用の創設を図る等将来像を示しております。こうした方針は自立型の町政を目指す八幡町の総合計画での基本理念と合致するものであり変革の気概に満ちたものであります。新たな課題に挑戦するには一抹の不安もあることも事実であります。こうした不安やデメリットを直視し、あらゆる側面を勘案しつつ旧体制から新制度への移行にあたりましては軟着陸させるという知恵を発揮するとともに国等の支援策や措置を最大限に活用し将来に禍根を残さない選択をすることは私達議会に課せられた責務であります。
 
 今、単独町村を選択した自治体でさえ、議員定数の削減や職員の削減など痛みを伴う改革や意識改革を率先して進めており、自治体の将来に対する基本認識は共通のものであります。
 ちなみにですね、その実態に付きまして新聞報道でございますが若干引用させていただきますが、自治日報の15年の6月27日付けの報道によりますと、いわゆる合併をしないという宣言を全国に先駆けて福島県の矢祭町という所がそういう宣言をいたしまして非常に大きな波紋を広げた有名な町でありますが、そこの最近の実態が新聞で報道されておりますので若干引用しますが、まづ最近やられたことは執行部三役の報酬を総務課長と同額とする。こういう条例を制定されるという提案があったと。それから、議員の定数につきましては昨年7月の臨時議会で議員定数を18名から10名に減らす。そしてこの7月からはですね本庁職員、それから助役以下69人の全職員が夜間に町税の滞納整理に出勤する。そして歳出削減と財源確保にあの手この手の手を尽くしている。こういうある自治体がございます。
 もう一つの自治体につきましては、最近の有力な地方紙の7月5日の記事の中に、一分一秒でも長く独立を守るということで、これも非常に困難の中、単独を選ばれている町村のことが出ておりますが、これは長野県の泰阜村(やすおかむら)というところが人口2200人ぐらいの村でございますけれども、同村では国の交付税削減方針で今後厳しい財政運営が予想されておると。最近5カ年間で職員や議員定数を減らし助役を置かないことなど議員経費約一億円を削った、という記事がございまして、直接当該役場へも大体どの程度削減されたかというようなことをお聞きしたのですが、私、議会事務局を通じて聞いておりますが、平成11年60名の職員を構成しておったわけでございますが、今年の4月1日現在11名を削減をしたと、約18%のよう削減したと、そういうことを通じて・・。議会議員は12名から10名に減らすと。こういう措置をとりまして5年間で人件費1億円を削減したと、こういう記事でございまして、残る場合も非常に厳しいと。まあ、こういうことでは基本認識は共通のものとなっておるわけであります。
 
 従って現状に安住することなく行政と議会・住民が一体となり共通の認識のもと21世紀にふさわしい地方自治のあり方を問い、自ら方向を見い出すための挑戦を、町村合併を最大のチャンスとして活かし、次世代に引き継ぐことは、これはまあ、時代の要請であり歴史的な使命と考えます。郡上市の発足を、これをどのようにし、より強固な地盤とするため議員諸君の全員の賛同を求めまして賛成の討論に換えます。
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