第16回 7/26 『諸行無常』

いよいよ夏休み。皆さんはどお? 今回はしぶーい1本、THE NINJA WARRIORS。アーケードからの移植作品です。

舞台は1993年の近未来(過ぎてる? いいの。発表時は近未来だったから)某国の独裁者、バングラーを倒すために差し向けられたメカニンジャを操つり、暗殺することが目的です。横スクロールアクションで、残機無しのライフ制です。 近距離用の苦無と遠距離用の手裏剣を使い分けて進んでいきます。全6面です。

まず目を引くのが緻密なグラフィックです。切ると血糊とともに消えていく敵、ダメージを受けるとはがれていく主人公の装甲。描写の細かさには目をみはります。そのうえ背景の出来もよいです。特に壁に書かれた落書きが荒廃していく世界観にピッタリでした。

難易度についてはアーケードからの移植ということで少々難しいです。でも、プレイしていてそんなに理不尽さは感じられません。

そしてなによりこの作品を語るうえで欠かせないのはバックで流れている曲でしょう。第2回ゲーメスト大賞においてベストVGM賞を受賞した出来は伊達ではありません。今なお語り継がれている名曲の1つであり、画面とのシンクロ度もかなりのものです。 業界初の津軽三味線を取り入れたインパクトも当時はそうとうにショッキングでした。

そして迎えるエンディング。ロボットという設定を生かしたその結末は一見の価値ありです。そして何かを我々プレイヤーに残していってくれます。希望、あるいは絶望を。

しかし昔の作品。今見てみると、作品性の裏側で全体的に地味な印象を受けます。派手さの少ないのがいい味を出しているのですが、そういう部分を期待しているプレイヤーには少々きついということも否めないでしょう。

最後にこの作品はメガCDでプレイすることをお勧めします。容量の関係もあってPCエンジン版は書き込みが甘いですし、曲も貧弱です。それに何よりコンティニューするとステージの最初に飛ばされます。その点メガCDはその場で復活をするのでクリアしやすいです。 他にもアレンジの曲も収録されていますし、タイトーサウンドチーム、ZUNTATAフルメンバーのミュージッククリップまで見ることができます。ファンならば1回は見ておきたいところです。


THE NINJA WARRIORS


(T−11024)
対応機種はメガCD。1993年3月12日、TAITOより7800円で発売。

(製品コード不明)
対応機種はPCエンジン。1989年6月30日、TAITOより6200円で発売。





第17回 8/2 『そっくりそのままお返ししてやるぜ』

梅雨もようやく終わりましたね。8月に入り、いよいよ夏本番です。では今週はときめきメモリアル 対戦ぱずる玉。アーケードからの移植作品です。ぱずる玉シリーズの3作目にも当たります。

このゲームは卒業式の日に憧れの彼に告白するため、告白場所である「伝説の樹」目指して進んでいきます。で、邪魔する(因縁つけてくるともいう)恋のライバル達を落ちものパズルで蹴散らしていくという内容です。全9面で、さいごの敵を負けずに倒せばエンディングです。

この作品はタイトルからも分かるとおり、恋愛シミュレーションというジャンルを築き上げた名作、「ときめきメモリアル」を別の視点から描いた作品です。そのため、この作品をプレイしたことのある人には更なる世界観の広がりを見せることになるでしょう。

ゲーム自体もよくできた作品です。特にテンポのよさといったら特筆に価するでしょう。他の作品と違い、敵から邪魔されたものをそのまま反撃に利用できるのが奥深さとバランスを生んでいます。 それと、たったの3つつなげるだけで玉を消すことができるのも非常に遊びやすくさせています。登場する特殊な玉によっては最後の1ラインでも十分に相手と渡り合えます。

デモ画面も登場キャラクターをしっかりと尊重した作りで、その上、遊び方のレクチャーがしっかりとできます。その出来はテトリスやパズルボブルに匹敵するでしょう。声+動きのあるデモは効果があります。

恒例となったおまけについても、やり込みに拍車をかけてくれます。すべてのエンディング見たさに無気になってプレイできます。さらには達成すると隠しキャラでプレイできたりするのでこれも1つの楽しみでもあります。

但し注意すべきはその高い難易度です。ファンサービスという側面をもこの作品は持っていますが、それに沿う難易度とはとても思えません。私も、あまりの瞬殺ぶりに暴れ出しそうになりました。あまりこのジャンルが得意ではないという人にはきついと思います。 その辺の中途半端さがマイナス要因といえるでしょう。


ときめきメモリアル 対戦ぱずる玉


(T−9512G)
対応機種はセガサターン。1996年9月27日、KONAMIより5800円で発売。

(製品コード不明)
対応機種はプレイステーション。1996年9月27日、KONAMIより5800円で発売。





第18回 8/23 『初心者歓迎!』

大変長らくお待たせいたしました。2週間ぶりとなる今回は、LUNAR SILVER STAR STOYを。メガCDからの移植作で、LUNARシリーズの第1作目です。

英雄にあこがれる主人公のアレスがまだ見ぬ世界へ向けて冒険していく、シナリオ中心のロールプレイングゲームです。剣と魔法のヒロイックファンタジーです。

システム的には非常にシンプルです。しかしオーソドックスであるため、大変遊びやすくできています。余計なシステムに惑わされることがないので、ゲーム初心者にもお勧めできます。そのおかげで、プレイヤーはシナリオに集中してプレイすることができます。戦闘で手に入る経験値もちょっと高めなので、中盤まではレベル上げで時間を取らせずにスムーズに進行していくあたり、好感が持てます。

シナリオについてもしっかりと練り込んであります。特に目に付くのが、目的を見失いにくいということです。あまり目立ちはしませんが、地味でもこの辺がちゃんとできているロールプレイングは貴重でもあります。それとキャラクターの扱いもうまいです。キャラクターの過去を垣間見せ、その暗い過去を克服していく姿は、物語の中でしっかりと存在が確立されています。つまり変に浮き上がっていないということです。

さらにゲーム中の操作はかなり快適です。戦闘でのあらかじめ登録しておいた作戦を実行させるという作戦コマンドが利便性・使用感においてもこれまた秀逸な出来です。他のコマンド関連ではアイテム・魔法等の説明がいつでも表示しているというのもまた便利で助かります。魔法の効果をいちいち説明書と見比べながらプレイする必要なんてないんです。

戦闘システムといえば、戦いの始め方もこれまたよくできています。よくあるエンカウント方式ではなく、見えている敵と接触すると始まるという方法を取っています。必要以上に戦わせず、なおかつ稼ぎたいという人には自分から接触していけるというこのシステム、なかなかのものだと思います。

密かに快適にしているものとしては、キャラクターの移動スピードを挙げることができます。従来のほかの作品と比べても、その心地よさは一線を画すものです。その上、壁にぶつかると自動的に壁に沿って歩いてもくれます。煩わしいことをしてくれるのはありがたい限りだと思います。

ただ残念だった部分が2個所ほどあります。まず第1に、魔法の属性というものが一部の場所以外で希薄だったこと。キャラクターに個体差がありすぎたために起こってしまっています。どんな敵であろうと普通に効くという状況は少々残念です。第2にスタッフロールがお粗末だったこと。蒼き星の上にスタッフの名前が出るだけっていうのはいただけない。 これならばその後の様子を1カットづつ表示してくれたメガCD版の方がまだいいと思います。

さてこの作品は合計3機種、全4種類出ています。その中で勧めるならば、プレイステーション版を推します。理由は単純。フルスクリーンでアニメーションを表示してくれるからです。同じフルスクリーンということならば、サターンのMPEG版もありますが、オプションのビデオカードを購入しなければ遊べません。わざわざ高いものを買うより安くて同等のものが遊べるんならそっちのほうが得ですしね。


LUNAR SILVER STAR STOY


(T−27901G)
対応機種はセガサターン。1996年10月25日、角川書店より6800円で発売。


(製品コード不明)
対応機種はプレイステーション。1998年5月28日、角川書店より6800円で発売。

LUNAR SILVER STAR STOY MEPG版
(製品コード不明)
対応機種はセガサターン。1997年7月4日、角川書店より6800円で発売。


LUNAR THE SILVER STAR
(T−45014)
対応機種はメガCD。1992年6月26日、GAMEARTSより7800円で発売。





第19回 8/30 『最後はオレが勝つ!』

夏の終わりの大雨、被害が拡大しないことを祈るのみです。今回はメガドライバー狂喜の移植となりました、STREET FIGHTER2’ PLUS CHAMPION EDITIONを。アーケードのストリートファイターシリーズの2’と2’TURBOを1本にまとめて移植した作品です。

さまざまな思惑を内に秘めた格闘家たちが、己の持つ技すべてを使いこなして対戦者を倒していく対戦格闘ゲームです。12人目に出てくるボス、シャドルーの総帥ベガを倒せばクリアです。

まず何よりも、単純に技を当てるのが楽しいです。激しいS.E.と共に相手がダメージを受けるさまは爽快です。

他のメーカーの作品にも、多大な影響を与えていった必殺技の存在が魅力的です。カリスマとなった昇龍拳やスクリューパイルドライバーは出しにくさとともに忘れることのできないインパクトがあります。

注視して欲しいのが、最近は必殺技を絡めた連続技をいかに決めるかということを念頭に作られていることが多いんです。しかし必殺技なんか出なくても、この作品では通常の技だけで戦うことが十分にできます。そして同時に一発の重さというものもプレイヤーに実感させてくれます。

さらにCPU戦が楽しく遊べます。低いレベルから高いレベルまで全て、プレイヤーに考えさせながら戦ってくれます。よくよく考えてみると、他のゲームでここまで「レベルを上げても楽しい」と思わせてくれるものは少ないといえるのではないでしょうか。

またゲームの性質上、やり込んだ分だけ確実に上達できます。プレイする度に新しいパターンやテクニックが身についていきます。それらのテクニックで友達と対戦プレイをするのもまた楽しいです。

インパクトのあるキャラクターたちも忘れられませんね。紅一点の春麗、むさ苦しさ200%のザンギエフ、手足の伸びる怪しいインドの怪僧ダルシム、何食って生きてんだと思わせるブランカ。こんな魅力的なキャラクターたちが生きているかのような息遣いをして画面の中で動きまくります。

同時収録してある高速モードも楽しい出来です。細かい調整も施してあるので、もう1本別のゲームがあるような気分にさせてくれます。スピード調節もできるので、気分や自分のレベルによって変えてみたりすることもできます。

この作品にはほぼ同じ内容で、スーパーファミコンのSTREET FIGHTER2 TURBO HYPER FIGHTINGが出ています。内容的には変わらないのでどちらもお勧めできます。違いは音と画質で、メガドライブのほうが共に荒いです。ですが、個人的にはメガドライブ版を推します。 アーケード版の好きな私にはその雰囲気の出ているメガドライブ版のほうが好きです。それにスーファミ版には無いオープニングデモも収録してあります。対戦モードには団体戦モードもありますし。



STREET FIGHTER2’ PLUS CHAMPION EDITION(SFJ−S004)
対応機種はメガドライブ。1993年9月28日、CAPCOMより9800円で発売。


STREET FIGHTER2 TURBO HYPER FIGHTING(SHVC−TI)
対応機種はスーパーファミコン。1993年7月10日、CAPCOMより9980円で発売。





第20回 9/6 『2人同時プレー推奨』

やっと20回目に到達しました。今回ご紹介するのは、MARIO BROS.。任天堂初期の名作のうちの1本です。アーケードからの移植作品です。

ゲームの内容は、画面上部の土管から出てくる敵を倒していきます。敵をしたから突き上げ、ひっくり返したところを蹴飛ばしていきます。2人同時プレー可能の面クリア型アクションゲームです。

ゲームシステムについては、あまりの単純さに今更言及することはなにもありません。この作品の真に語るべき部分、それは2人同時プレーにあります。

通常同時プレイといえばお互い助け合ったりするものですが、この作品では邪魔しあうことも出来るのです。敵を倒そうとしているところにわざと復活させて突っ込ませたり、下から突き上げて動けなくしたり、上のフロアから降りさせないようにしたり。真剣に殺しあう姿は、ベクトルがずれますが、非常に楽しいです。熟練した者同士の対戦は白熱してきます。

そこにはもう一つの人間性というものが垣間見えます。



MARIO BROS.(HVC−MA)
対応機種はファミリーコンピュータ。1983年9月9日、任天堂より4500円で発売。