第1回 4/1 『ゲーム人生最高の作品』

第1回目は悩んだ挙げ句、今までで一番面白いと感じたLUNAR ETARNAL BLUE を紹介してみようと思います。

 

これに出会ったきっかけは、友人からの口コミで前作を買って、後日ついでということで購入しました。

で、実際に1をクリアしてから始めてみたんですけども、いやぁハマッタハマッタ。ゲーム自体はオーソドックスで王道的な内容ですが、特にキャラクターが一人一人生き生きしている点がよかったと思います。あまり詳しく書くとサターン版が出たときに面白くないので控えておきますが、ヒロインのルーシアの人らしく成長していく姿と、主人公ヒイロのルーシアに対する想いには感動したものです。その他にも見所はたくさんあります。アニメーションの質もさる事ながら、前作とうまくリンクしていく壮大なシナリオ、自分の思い通りに成長させることのできる魔法、AIコマンドと作戦コマンドの出来のよさ、そして意外な結末とその後……。冒険してて楽しかったなぁ。

ただ唯一気にくわない所は世界が広すぎるくせに、やたらと地形が入り組んでいたことぐらいです。

最後に、おまけでついてきたCDもよくできていたことも付け加えさせていただきます。

アニメーションがクリアに
エンカウント戦闘廃止
紋章システム追加
魔法強化システム廃止
ブロマイド追加
ダンジョン追加
ガレオン声変更(1〜)
ジークザライズンのカット



LUNAR ETERNAL BLUE (T−45074)
対応機種はMEGA−CD。1994年12月22日、GAME ARTSより9800円で発売。


LUNAR ETERNAL BLUE (T−27906)
対応機種はセガサターン。年月日、角川書店より円で発売。


LUNAR ETERNAL BLUE (SLPS 02081〜3)
対応機種はプレイステーション。年月日、角川書店より円で発売。





第2回 4/5 『コルロ島よ永遠なれ』

第2回目もちょっとマイナーなもので攻めてみたいと思います。今回紹介するのは、WONDER PROJECT J。

何気なく買ってみたんですけども、これほどの良作とは。オープニングのアニメっぽいものもさる事ながら、キャラクターが細かくよく動くこと動くこと。シナリオも人間とロボットの共存をモチーフにしてます。

ですがこの作品の本質は、やはりラストにすべて集約しているでしょう。最後の回で主人公ピーノが撃たれた後、倒れたときに今まで出会った人たちの想いがピーノに集まってきます。それを受け入れているときにしゃべった言葉、「ありがとう、みんな……」。その一言でピーノのこの世界に対する想いが伝わってきます。近年やたらとセリフを音声出力している作品が多いですが、この一言に勝るセリフを聞いたことはありません。改めてセリフの重要性と演出について考えさせられます。ちなみにこの一言で、私は初めてゲームで涙を滲ませました。

続編ではN64で2が出ているので、ぜひやってみたいと思ってます。

最後にこの作品を作ったギブロというメーカーは、サターンの七ツ風の島物語を最後にすでに存在していません。これからも良作をと期待していただけに残念でなりません。

※6/13 追加情報:現在はパルス・インタラクティブという会社でほぼ同じメンバーでゲームを作っているそうです。



WONDER PROJECT J 機械の少年ピーノ (SHVC−APJJ−JPN)
対応機種はスーパーファミコン。1994年12月9日、ENIXより11800円で発売。





第3回 4/12『メタルと共に歩いたあの日々』

気温も暖かくなってきて皆さんいかがお過ごしでしょうか。さて今回ご紹介するのは、アドベンチャーの名作として誉高き作品SNATCHER。ストーリーは主人公ギリアンと人の皮を身にまとったロボット”SNACHTER”との戦いを描いたハードでサイバーパンクな物語です。

この作品の見るべき所は2個所でしょう。まず第1に緻密な世界観。キャラクターの設定については当然ですが、社会や歴史、果ては流行やスポーツなど風俗についても設定されています。また本編とまったく関係のないキャラでも、きちんとしたセリフの設定も行っています。そうした細かいこと一つ一つによって、モニターの中に舞台であるネオコウベシティがしっかりと存在しています。

第2にシナリオ。進行していくにしたがって次々とあかされていく謎と、二転三転していくシナリオ。意外な展開にきっと驚かれることでしょう。その上さらに忘れていけないのが三枚目シーン。適度に笑わせてくれて、なおかつシナリオをテンポのよいものにするのに一役買っています。

この作品をプレイする前後にはハリソンフォード主演のブレードランナーを見ておくことをお勧めします。本作品の元ネタとなった作品で、より一層楽しむことができるでしょう。

なお本作品は、所有していればPCエンジンでプレイする方がベストだと思われます。プレステ版は未体験なのでわかりませんが、サターン版はあまりにも曲の出来がチープなのです。読み込みも早いし、基本部分はしっかりとできているだけに、非常に惜しいといわざるをえません。


SNACHTER


(KMCD2002)
対応機種はPCエンジンSUPER CD−ROM。1992年10月23日、KONAMIより7800円で発売。


(T−9508G)
対応機種はセガサターン。1996年3月29日、KONAMIより5800円で発売。


(製品コード不明)
対応機種はプレイステーション。1996年2月16日、KONAMIより5800円で発売。





第4回 4/19 『己の腕に酔いしれろ』

今回は、忍者龍剣伝シリーズについて。横スクロールのアクションゲームで、面クリア時などにはビジュアルシーンが入る、ストーリー性のある作品です。

この作品、ちょっとやってみると分かりますが、かなり難易度が高いです。クリアするのに何度もコンティニューが必要となるでしょう。しかし何度もトライするうちに、クリアパターンを発見していく楽しさがあります。あきらめずにトライしつづけてみてください。クリアできるパターンが必ずありますから。そしてノーダメージでクリアしていけるようになれば、自分のパターンの美しさに酔いしれていくことでしょう。今まで苦労していたところをすんなりとクリアしていく様は非常に気持ち良いものです。

もちろんストーリーや音楽、キャラクターの出来も良いですが、今となってはチープなビジュアルシーンも味のあるいい出来だと思っています。プレイヤーにしっかりと物語を伝え、引き込んでくれます。

この作品はファミコンの3部作ばかりでなく、ゲームボーイ、スーファミ、PCエンジン、ゲームギア(「忍者外伝」という名称)で移植されています。ですが、スーファミの「忍者龍剣伝 巴」、PCエンジンの「忍者龍剣伝」は避けた方が良いでしょう。巴についてはパスワードコンティニューをするとサブウウェポンの最大使用回数がもとに戻ってしまいますし、曲もいまいちであったり鳴らすタイミングがちょっとずれてます。PCエンジン版は攻撃判定が小さくて異様に難しくなってます。



忍者龍剣伝 (TCF−NY)
対応機種はファミリーコンピュータ。1988年12月9日、TECMOより5500円で発売。


忍者龍剣伝II 暗黒の邪神剣 (TCF−NW)
対応機種はファミリーコンピュータ。1990年4月6日、TECMOより5900円で発売。


忍者龍剣伝III 〜黄泉の方船〜 (TCF−3N)
対応機種はファミリーコンピュータ。1991年6月21日、TECMOより6200円で発売。





第5回 4/26 『まさかキサマまで・・・』

とうとう5五回目を迎えました”これやっとけ!!”。今回ご紹介するのはSNATCHERのスタッフが再び結集して作った作品、POLICENAUTS。

基本は画面の調べたいところをクリックしていくアドベンチャーゲームです。主人公ジョナサンは元妻からの依頼を受け、彼女の夫を捜すためにコロニーへ。だが事件は意外な展開へと・・・。というのがストーリーです。

さてこの作品、今回も世界観は重厚に作られています。 ストーリーもありがちなもので引っ張り、意外な展開へと発展していたところは見事です。そしてアニメーションの挿入も適切であり適度でした。さらにはミニゲーム的なものも忘れてはいけないでしょう。銃撃シーンはもちろんのこと、間違い探しや爆弾解体はいつやっても楽しいです。解けそうで解きにくい絶妙な難易度もいいですし、なによりコマンドを選んでいくだけのシステムにいいメリハリをつけています。 トータルで見てもかなり良い出来です。アドベンチャー好きにはこたえられないでしょう。

では気に食わなかった点について。やはりパソコン版を体験しているせいでしょうか、コンシューマ版はキャラクターがきれいすぎて味がないように感じられます。まぁ、好みの問題でしょうけど。それとフェイスがなかったのが一番残念でした。あれがあるだけで、キャラクターの感情が良く伝わってきてまた面白くなると思うんです。そして最後に一番の欠点と思われるのは、カーソルの反応が悪すぎたことでしょう。マウス使用時では、シューティングシーンなどで苦労します。

※4/1 加筆
プレイステーション版を手に入れたのでプレイしました。
シナリオ的にはサターン版よりも削ってある状態なので、あまりこのハードの魅力は薄いです。なおかつ、ムービーの質もさほど変わりません。音声が多少よいくらいといえるでしょう。
ここまで遊んだもので判断すると、小説でいうところの書き下ろし状態のPC-9821版、そしてそれを加筆修正したサターン版が同じくらいの魅力があります。
では、プレステ版は買う価値がないのかというと、そうでもない部分もあります。
サターン版に付属している特典映像などのオマケは、プレステ版のプライベートコレクションの量と比較にならないほど少ないのです。
上記2本で本編を楽しみつつ、プライベートコレクションで物語を補完する。これが今のところの理想でしょうか。

また今回気になったところでは、後半に行くほどシナリオの作りが荒いということ。進めるほどに説明的な部分が多く、同じテンションでプレイできないのはマイナスでしょうね。
ま、この人のゲームは毎度こうだから仕方ないですけど。


POLICENAUTS

(RA710 AV)
対応機種はPC−9821。発売日、定価不明。KONAMIより発売。

(製品コード不明)
対応機種は3DO。1995年9月29日、KONAMIより7800円で発売。


(T−9510G)
対応機種はセガサターン。1996年9月13日、KONAMIより6800円で発売。


(SLPS 00215〜6)
対応機種はプレイステーション。1996年1月19日、KONAMIより6800で発売。
THE BESTシリーズ(VX028−J2(SLPM 86048〜9))でも発売。


(SLPS 00228)
対応機種はプレイステーション。1996年2月9日、KONAMIより2980で発売。