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19 笠の緒の密書 1600年(慶長5)天下分け目の関が原の合戦が始ります。 一豊は会津の上杉氏を押さえるため、家康に従って栃木県・小山(おやま)に対陣していました。豊臣方の戦雲はだんだん激しくなります。 千代夫人は関東にいる夫に対し大坂方の情勢を知らせる必要に迫られました。 考えた末、夫に封印の文箱と共に密書を送ることを考えました。 笠の緒に密書をより込み、家来の田中孫作を急ぎ旅立たせました。 これを受け取った一豊は、笠の緒の密書により封印のまま文箱を家康に差出しました。 その上、一豊は掛川城も家康のために差出したのです。 関が原の合戦は家康方の大勝利に終りました。 このとき千代の兄・慶隆(よしたか)は、秀吉による左遷で郡上を追われていましたが、家康の後押しを得て金森可重が付き、稲葉氏の守る郡上八幡城を取り返したのです。(つづく)
笠の緒に密書を
  関ヶ原合戦の前
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